私とはやてちゃんは現在、誕生日パーティーに食べる料理の仕込みを二人で進めています。
早く自立するために家事を頑張ってきたから自信があったけど、はやてちゃんは料理スキルが高すぎなの…
デザートに関してはなんとか私の方が上だったけど、油断したら追い抜かれそうです。
はやてちゃんは良い主婦になれそうなの。
とりあえず前日に出来る準備は全部終わったので、二人で遊ぶことにしました。
はやてちゃんの家は何気にゲームも充実していて、遊びに事欠きません。
どこからお金を持ってくるのかと思って聞いてみたら、両親の遺産だと言ってました。
流石にはやてちゃんに遺産の管理は出来ないので、遠い親戚のグレアムおじさんにしてもらってるとの事ですが…もしかしてはやてちゃんもお金持ちなんでしょうか?
テスタロッサ家もあんなもの(時の庭園)を持ってるくらいだからお金持ちだろうし…
なんだかいつもとは違うベクトルの社会の理不尽さを感じます。
「うわっなのはちゃん飛び道具の使い方上手すぎやって!」
「えへへ、多分相性がいいんだよ」
スマ○ラではやてちゃんを飛び道具で画面外まで運んだら自重しろと言われました。
はい、自重します。
晩御飯ははやてちゃんの自慢の料理を食べました。
本当に美味しいです…いつかは同じくらい美味しいのを作って見せるの!
食後にはやてちゃんの部屋で色々お話をすることになりました。
《マスター》
《レイジングハート、どうしたの?》
部屋に入ると突然レイジングハートが念話を飛ばしてきました。
《本棚から妙な魔力反応がします》
《本棚?》
気になったのではやてちゃんに許可を貰って本棚を見てみると、あからさまに封印されているなんか呪いっぽい本がありました。
「はやてちゃん、この本…」
「ああ、それ気がついたらあったんや。何かヤバそうな感じがするんやけど…捨てようとしたら、『それを捨てるなんてとんでもない!』って電波が…」
「はやてちゃん…とうとう…」
「すいませんでした冗談です。…でも、何となく捨てられへんから持ってたんや」
それって呪いのせいなんじゃ…
その後、本の事は忘れて魔法の事や今後の事を夜更かしして話しました。
そして日付がはやてちゃんの誕生日に変わった瞬間、呪いの本の鎖が弾けとんで浮かび、禍々しい光を放ち出しました。
「…捨てた方が良かったな」
「…だね」