もう夜も遅いのですが、とりあえず三人で居間に行きました。
はやてちゃんがココアを作って、今はヴィータちゃんから話を聞いてみます。
「夜天の書かぁ…」
「で、何百年も…」
「うんっ…ほんと、に…色々…大変でぇ…」
あの本の名前は夜天の書という名前のロストロギアで、昔から転移を繰り返しながらそれぞれの主に仕えてきたらしい。
…つまりそれは何百年も変態達に仕えてきたという事で、それを話してるうちにヴィータちゃんは泣き出してしまっていた。
「本当に大変だったんやろな…私らには想像もつかへん」
「よく壊れなかったよね…」
エイミィさんみたいな若い人でも壊れちゃう世界なのにね…。
「…あたし達は、プログラム体なんだ」
「うん?」
それはさっき一応聞いたけど、それが壊れる事と何の関係が…
「プログラムって、修復出来るんだよ…」
「「っ!?」」
それはつまり、何度も壊されながら元に!?
なんて、酷い…。
「他の騎士は、みんな、あんなんだし…正直今までやってこれたのは、夜天の書の管制人格のおかげなんだ」
夜天の書の管制人格はまともな人らしく、唯一まともなヴィータちゃんを守るために魔力の無い初期状態から無理をしてサポートしてきたみたい。
ヴィータちゃんを修復してきたのもその管制人格だけど、その点は怨んではないらしい。
ちなみにさっき他の三人が夜天の書に戻ったのも、常識人だとわかっていた私達とヴィータちゃんの為に無理をして回収したらしい。
ヴィータちゃん曰く、まともな主は初めてだから管制人格も張り切ってるとのこと。
「それで、それで…」
「落ち着き。無理に話さなくてもまだ時間はあるんやから」
「そうだね。続きは明日にして、今日はもう一旦寝ようか」
「うん…っ」
とりあえず、変態に怯える必要ないここで、三人でゆっくりと眠ろう。
変態ばかりの地球だけど、何故か不法侵入とかは全然無いからね。
明日は夜天の書について詳しく聞かなきゃね。