準備が丁度終わった時に、ピンポーンという音が家の中に響いた。
「ドクターさんが来たみたいやな」
「ドクター?」
「常識人仲間だよ。パーティーに呼んでたんだ」
三人で玄関に向かい、はやてちゃんがドアを開ける。
そこにはプレゼントらしき包み紙を持ったドクターさんと、銀髪の女の子がいた。
この子が娘さんなのかな?
「いらっしゃいドクターさん…どないしたんですか?」
何やらドクターさんがヴィータちゃんを見て驚いた顔のまま止まっているの。
…あ、もしかして昔見たことあるとかかな?
「ヴォルケンリッター!?…成程、そういうことか」
「なっ!?何で知ってやがる!?まさか監理局…」
「ヴィータ落ち着きぃ。ドクターさん、とりあえず中に。娘さん?もどうぞ」
「あ、あぁ、そうだね」
「わかった」
とりあえず居間に行って自己紹介する事になりました。
「私はあ…ド、クターの娘のチンクだ。よろしく頼む」
「「「ドックター?」」」
「…色々事情があってな」
遠い目をするチンクちゃん。
見た目は小さくて可愛い女の子だけど、どこかクールというか大人っぽいというか…私の周りにはいなかったキャラなの。
ヴィータちゃんは近いけど、どこか子供っぽい部分があるしね。
「私は高町なのはだよ。よろしくね」
「私は八神はやてや。よろしゅうな」
「そっちの人は知ってるみたいだけど、ヴィータだ」
あ、そういえば。
「ドクターさん、ヴィータちゃんの事知ってるんですか?」
「うむ、仕事柄ね…あぁ、私も自己紹介しよう。本名はジェイル・スカリエッティだ。よろしく」
「よろしく、ジェイルさん」
「よろしくお願いしますー」
「よろしくな」
これで仲間内で名前を知らないのは温泉好きさんだけになっちゃったの。
今度あの旅館に行く時は名前を聞いてみようかな?
「それにしても驚いたよ。まさか君が病みの書の主だったとはね」
え?やみのしょ?
「ちょっと待て、あたしは夜天の書の騎士だ!何だよ病みの…あれ?あたし、知ってる…?」
え?ヴィータちゃん?
「覚えていない?…管制人格が名前に耐えられなかったか?」
「病み…病みの…思い出したぁぁぁぁ…」
青い顔で病んだみたいに「病み病み」言ってたヴィータちゃんが床に崩れ落ちた。
なんかよくわからないけど、何か良くない事が判明しそうなの…
怖いけど、詳しい話を聞いた方がいいよね?