小学6年生になった私たちは、事件に遭遇しました。
進級してすぐの頃。
私とフェイトちゃん、はやてちゃん、ヴィータちゃんで帰宅しようと学校の玄関から出ると、目の前でアリサちゃんとすずかちゃんがそれぞれ別の人達に誘拐されました。
「みんな、どうしよっか…」
「警察に連絡するのが筋やけど…」
「警察って機能してるのかな?」
「してねぇだろうな」
仕方がないので私達が魔法で救出しました。
アリサちゃんとすずかちゃんに魔法に関して色々聞かれたけど、ヴィータちゃんが魔法で記憶を消してくれました。
本当に万能で凄いなぁ。
「…私もその魔法覚えるよ」
フェイトちゃん、変な対抗心燃やさなくていいからね。
「でも最近、フェイトちゃんが変な事言わんようになったなぁ」
「なのはが私に調教してくれてるからかな?」
「教育ね、教育」
「根本部分は変わらないみたいだな」
生まれがあんなのだから仕方ないよ…
でも、そういった事を覗けば割と常識的な行動が取れるようになったから良かったの。
夏頃、リインさんがアルバイトを始めました。
今まではジェイルさんやプレシアさんの手伝いをしてたんですが、大人組で1人だけ収入が無い事を気にしたみたいです。
ちなみにその考えに至った原因はテレビ。
テレビ番組だけはまともだから本当に助かります。
「ミッドではテレビ番組もアレだからね」
「そういえば、正直まともにテレビを見た記憶が無いわ…」
…中学卒業してミッドに行っても、地球の番組を見れるようにしてもらおう。
ジェイルさんなら多分出来るよね?
あ、ちなみにリインさんの職場はうちの翠屋です。
リインさんが経営スキルを手に入れたら、一緒に喫茶店を開きたかったのになぁ。
はぁ、ファイナルブレイカーさえ作らなきゃ可能かもしれなかったのに。
「ところでなのは」
「なに?ヴィータちゃん」
「語尾に『なの』をつけるのは小学生までにしておけよ」
余計なお世話なの。