あれから部隊の訓練や捜査、テロの制圧等で忙しい毎日を過ごしています。
ベルカ式のテロリストは殆どが自害したり事故死したりしています。
なんとか生きたまま捕縛して取り調べしようと思っても、何処からか現れる魔力体の犬…無限の猟犬が口封じに命を奪って行きます。
以前部隊の数名が全方位にシールドを張って耐えようとしましたが、その後大量の猟犬に波状攻撃されて重傷になってしまいました。
未だ、あの猟犬に対する対応策が見つかりません。
そんな中、フェイトちゃんが保護した子を連れてきました。
同じPPM生まれのエリオ・モンディアル君です。
「始めまして。エリオ・モンディアルです」
「高町なのは、なのはって呼んで。よろしくね」
「はい!なのはさん!」
うーん、やっぱPPM生まれは主従とかが絡まなかったら普通だよねぇ。
でもこの子は自分の主人が居ないって話だけど…
「フェイトさんの言った通りですね。凄い王気(オーラ)を感じます」
「でしょ?でもなのはには私が居るからダメだよ?」
「あはは…大丈夫ですよ」
こらそこ、そんな和やかに下僕談義しないの。
「エリオもいいご主人様が早く見つかるといいね」
「はい。…でも本当に見つかるんでしょうか。フェイトさんが言う様な、運命を感じる相手なんて…」
「私は実際感じたよ。その時は母さんがご主人様だったから誤魔化してたけど、この人だって思った」
「ちょっと待ってフェイトちゃん。それ初耳なんだけど」
始めから私に引かれてたなんて…じゃあ何がどうなっても、この関係になってたかも知れないって事?
そんな酷な…
とりあえずエリオは暗部隊舎でご主人様を見つける事は出来なかったみたいで、少しだけ落ち込んだ様子でフェイトちゃんに送られて帰って行きました。
…というかフェイトちゃん、その為に連れてきたの?
一応公然の秘密扱いだけど、暗部部隊だよ?