目の前に浮かんでいるモニターに映っているのは、青いショートヘアの女の子…スバルと、オレンジのツインテール?の女の子…ティアナ。
スバルの方は物凄い気合いが入ってるみたいで、今にもぶっ飛んで行きそうな感じがする。
ティアナは普通に見えるけど…あ。
【デバイスを持った途端に雰囲気が変わりましたね】
「嫌な予感がするよ…」
【音声もONにしますか?】
「うん、お願い」
音声をONにすると、二人の会話が聞こえてきた。
『ねぇティアナ、手っ取り早くビルごとぶっ飛ばして大丈夫かな?』
『ふふふ…それは愚かな判断よスバル。標的だけを、確実に、容赦無く撃ち貫いてこそ…くっ!?静まれ!静まりなさい、私の右腕!!』
どこから突っ込めばいいのかわかりません。
というかティアナは…いや、何でもない。何でもないよ。
2人の試験が始まった。
さっき聞いてた会話から考えると、意外とまともな進行具合で少し安心した。
でも、所々アレな部分も見つかる。
『はぁぁぁ!!振動拳!!』
まさかそんな普通に戦闘機人としての能力を使うなんて思わなかったよ…
普通は隠すよね?…ああ、普通じゃなかったね。
『ククク…クハハハ…この程度なのかしら?』
ティアナは何かノリノリで標的を狙撃しまくっている。
というか普通に殺傷設定使ってるよね。大問題なんだけど。
しかも魔力弾に幻術被せて不可視にするとか凄すぎ。
暗殺者にでもなりたいのかな?
…まぁ、多分闇とか影とか、そんな感じのが好きなんだろうね。
六課が暗部部隊から派生したものだって知ったら大喜びするかも。
試験はそのまま特に問題なく終了。
六課で矯正は出来そうなレベルだし、引き抜きは決定だね。
さて、試験結果の書類を作りますか。
とりあえず、基本的な殺傷設定禁止を徹底づけさせなくちゃなぁ。