会議室には新人4人と、私とフェイトちゃん。
本当ならヴィータちゃんとリインさんもいたはずなんだけど、事件が起きて出動したのでいません。
まぁ仕方無いよね。
「…というわけで、とりあえず基本的な説明は終わり。みんな大丈夫だよね?」
「「「「はい!」」」」
うんうん、返事は良いね。
問題はきちんとわかってるかどうかなんだけど。
「んー、じゃあ簡単な問題を出すから答えてね」
指定した状況でどんな判断を下すか、という問題。
明確な答えがあるわけじゃないけど、その分きちんと基本的な事が理解できてるか、そして個人の考え方がわかる問題。
問題は、追い詰めた犯人がたまたま近くに居た女性を人質に取っている状況。
犯人は焦って興奮していて、下手なことをすると人質を傷つけかねない。
「こんな時、どうすればいい?」
さぁ、どんな答えがくるかな?
まずはスバル。
「問答無用でぶっ飛ばします!」
はい残念。後で大量の問題集渡すから訓練の合間にでもやってね。
次、ティアナ。
「えっと、自分ではどうしようもないので念話で上官に報告して、指示を仰ぎ…たいです」
うん、それも1つの手だね。
でも仰ぎたい、か…デバイス持ったら性格変わっちゃうんだっけ。
「ティアナ、デバイス展開して?」
「え゛!?で、でも」
「いいから」
説得すると諦めたのかデバイスを展開したティアナ。
さ、答えは?
「フフッ…人質にされる様な愚かな弱者等、特別興味は無いわ。運が悪かったと運命を怨みながら犯人と共に散って貰おうかしら」
はい残念。ティアナは近々ジェイルさんにカウンセリングして貰おうね。
次、エリオ。
「キャロ様の指示に従います」
ですよね。うん。わかってたよ。
最後、キャロ。
「そうですね…背後や横から、犯人に気付かれる様フリードかエリオ君に奇襲して貰います。意識がそっちに向いたら瞬時に速度を魔法でブーストして、人質を引き剥がした後に一撃を当ててバインドで拘束します。人質の多少の怪我は仕方無いですよね」
え、何その実戦的な判断。
「出来るの?」
「その程度なら何度も経験してますから」
最もバインドじゃなくて攻撃ですけどねって…まぁあの経歴見たら出来そうな気はするけど。
というか予定ではブーストデバイスのキャロはフルバックの予定だったけど…もしかして接近戦出来るの?
…色々考え直さないと。