~STAFF ROLL~ヴラド三世 CV 子安 武人ルーマニア王国初代国王としてその知名度は高いが、近年の研究ではそのあまりの万能さゆえにブレーンの存在が取り沙汰されている。いったんは滅びかけた東ローマ帝国を復興し、息子ラドゥを帝位につけて各国を取りまとめる権威としての皇帝と、実質的権威者としての国王という二重権力体制を敷いたことは、現代にいたるも強固な東欧正教圏が存続していることから見ても卓見であったといえるだろう。数々の発明であまりにも有名な彼だが、その中には日本に縁あるものも多い。たとえばルーマニアで最上級のごちそうのことをギンシャーリというが、これは日本における銀シャリの使用より遥かに古いものである。ルーマニアが欧州有数の米消費地になったのも元はといえばヴラド三世の指導によると言われている。後年彼が中国から日本刀を輸入し愛用したことを考えても、彼の側近のなかに日本人がいたことは間違いないであろうと思われる。また、彼のヘレナ后に対する溺愛ぶりから幼女嗜好者をドラコンと呼ぶようになったのは有名な話である。ヘレナ CV 川澄綾子わずか10歳でヴラドのもとに嫁いだ早熟の天才。ドラクリヤ朝の草創期において彼女が東ローマ帝国とワラキア公国の提携に果たした功績は巨大なものである。その後もヴラドの政治的アドバイザーとしてルーマニア王国の隆盛を支えた。また、女性の地位向上を政治課題として取り組んだことから、彼女を女性解放の母として祭り上げる者たちの存在するのは周知のとおりである。彼女はその生涯において二男一女に恵まれたが、長男ヴラド四世はルーマニア二代国王となり、二男ラドゥは東ローマ帝国皇帝となった。初産が早かったせいか彼女は生涯発育が足りなかったため、一部の倒錯した性癖を持つものたちからその美を称える声が後を絶たない。本人は終生発育についてコンプレックスを抱いていた事実を鑑みれば皮肉なことと言わざるをえないだろう。フリデリカ CV 井上喜久子ヴラドの三人の妻の中で最も最初に出産するも、生まれた三人の子供はいずれも女性であった。そのうち一人はポーランド王に嫁いでいる。争いを好まぬ性格でむしろ男が生まれなかったことを喜んでいたふしがあると言う。しかし彼女がひとたび本気で怒ると、怒りの対象になった人間は必ず原因不明の不幸に見舞われることから、ルーマニアで最も怒らせてはいけない人として恐れられた。アンジェリーナ CV 折笠愛オスマン戦役終了後、正式にヴラドの側室となり一男一女を設けた。男子ロキはその後スロヴァキア王となったヤン・イスクラの養子となりスロヴァキア王を継いでいる。後年、スカンデルベグとヴラドを反目させ、カトリック十字軍を組織しようとヴァチカンが謀った際には自ら軍を率いて、当時ヴァチカンと同盟関係にあったナポリ王国の東部都市バーリに上陸して教皇自らが和平の使者として赴くという事態を引き起こしている。西欧史に名高いバーリの屈服である。フランスのジャンヌ・ダルクと並んで戦う乙女としての名声は現在も決して消えることはない。ヤン・イスクラ CV 玄田哲章上部ハンガリーの雄として終生ヴラドの盟友であった彼だが、もともと傭兵あがりで治世能力は乏しく、そうそうにヴラドから養子にもらったロキにその座を譲り渡している。むしろ彼の活躍はその後から始まるといってよい。史上初の世界一周を成し遂げ、日本の種子島にまで足跡を残したという事実はどれほど賞賛しても賞賛しすぎるということはないだろう。彼を大航海時代の父として慕うものは現在でも数多く、スロヴァキアに現存するヴラディスラヴァ国立美術館は今も彼のファンでにぎわっている。ジョルジ・カストリオティ(スカンデルベグ) CV 若本規夫アルバニアを統一し初代アルバニア王ジョルジ一世となった彼は当代随一の戦術指揮官として名高い。戦後はカトリックと正教会の対立に巻き込まれ、国民を二分する争いに発展しかねなかったが、彼が政治的軸足をヴラドとの協調においていることが周知されてくると争いは瞬く間に鎮火したという。それほどに彼は国民に愛された稀有の政治家だった。平和の到来とともに彼の武勇を奮う場所はなくなったが、彼はそれを競馬の奨励というかたちで発散した。彼が偽名のチャッキーの名で出走し、見事三連覇を達成した記念碑は今もティラナの大競技場前に残されている。欧州以外では競馬の父の名のほうが有名であるかもしれない。ウルバン CV 千葉繁長らく歴史の中に埋もれていた人物だが、近年の研究で彼が三段式のロケットや飛行船の設計を行っていたことが判明し、早すぎた天才として注目を集めている。これほどの才能がなぜ埋もれてしまったのかは不明だが、一説では彼が巨大なものを偏愛していたため、その開発費用に為政者がさじを投げたためと言われている。それでもオスマン戦役で使用された多弾頭ロケットなどは彼の製作によることは明らかで、今後さらに評価が高まる可能性があると言えよう。ラドゥ CV 山口勝平メムノン CV 大塚周夫メフメト二世 CV 塩沢兼人総監督 高見 梁川「彼の名はドラキュラ 製作実行委員会」製作協力そる時間犯罪者オイゲンFIN最上sana大猿yuya鴨キャロル (敬称略)ーこの作品をすべての歴史愛好家と愛すべき家族たちに捧ぐーそんなわけであとがきです。皆様ここまでご愛読いただきまことにありがとうございました。