拙者、何でもうずまきナルトと申すらしい。
現在、木の葉隠れの里で『あかでみー』という忍者学校とも言うべきところに通っているらしい。
なぜ伝聞表現かといえば簡単なことでござる。
拙者、うずまきナルトとしての記憶が皆無なのでござる。
拙者としては、つい昨日まで福部靖虎として織田の軍勢の中を疾風のごとく駆け回っていたと記憶しているのだが・・・。
依頼人である羽柴氏の命で本能寺にて信長公をしとめ逃げる間際に側近、森蘭丸に斬られたところまでは覚えれおるのだが・・・。
目がさめたら高床式布団の上で寝ていたというわけでござる。
何者かが助けてくれたのか、はたまた無意識にこの屋敷に逃げ込んだのか・・・。わからぬがとにかくこの家を捜索してみることにしたのでござる。
クナイや手裏剣、巻き物、それに携帯食と思われる球体の固形物・・・。
いずれも拙者の持ち物ではないことからこの屋敷の主も忍びなのであろう。
そう判断し、主人が帰宅するのを待っていたが、半刻過ぎてもかえってこなかった。
拙者、とても空腹だったので主人には失礼して先ほどの携帯食をいただかせていただいた。
不味かった。
とてつもなく不味かった。
なんて言うか、拙者が伊賀の里にいたとき、妻のお七が作った粥を圧縮したような味だった。
それでも空腹はいかん、5粒ほど食べると腹も膨れた。
忍びたるもの、少食は絶対必要。その上で大飯喰らいと互角に動けねば話にならない、3日や4日の絶食など当然なのでござる。ゆえに拙者の胃袋は握り飯ひとつで満腹に成る位でござるがココ数日モノを口にしておらんがために失礼ながら勝手に食させてもらった。味はともかく栄養素はなかなかでござるな、この携帯食は。
まあ、長は2週間絶食のまま信玄公の命で上杉の臣の部隊を壊滅させたと聞くが・・・。
拙者もそれくらいにならんといかんのであろう。
そんなことを考えていたとき不意に鏡が目に入った。
女子くらいしか鏡など見ないものであるのが常識ではあるが、忍びは違う、他人に変装することもあるのだ。鏡は必須道具である。
しかし、この鏡は大きい、全身ぐらいなら軽く映すことができるようでござった。
驚いた。
鏡の中には異邦人と思われる少年が映っていた。
拙者がほほをつねると少年もほほをつねる。
どうやら拙者、金髪少年に成っているらしい。
変装しているようでもない。
正直あせったでござる。
そこで再度へやの中を探索した。
素晴らしい程よくできた絵が数枚出てきた。
裏には文字が書いてある。拙者が今まで見てきた文字とは違う文字ではあるが。
また、先ほどの巻き物も失礼して中を改めさせてもらった。
何故か、見たこともない文字であったが読むことができたのでござるが。まあそんなことはさておき結論から言うと、今拙者がなっている金髪少年、名前を「うずまきナルト」というらしい。
調べれば調べるほど拙者が「うずまきナルト」になっているらしいことだけはわかった。
まあ、よい、もともと拙者は蘭丸に殺されたであろう身・・・。
生きているだけ儲けモノでござる。
壁にかかる「かれんだー」というのを見るに多分暦がかかれているのであろう。
几帳面に×がついていることから、今日が3/12という暦なのだと知った。
うむ、このあたりも拙者のいた所とは異なるでござるな・・・。
ふと、この暦に疑問を抱いた。
先ほど巻き物の中でそれらしい文字を見た気がした。
「 忍者アカデミー卒業追試試験について
3/12、午前中に授業を行った後、午後より試験を行う。
追試受験者は必ず来ること。
担忍 海野イルカ 」
どうやら「うずまきナルト」の試験の日らしい。
よくわからないがいったほうがいいのでござろう。
少し間を置いて、拙者は屋敷を出た。
むう、出たはいいが場所がわからないでござる。
とにかく、外にそれらしき建物を探したが、いかんせん、まるで神仏の国のように天にも届きそうな建物ばかりでどこにあるのかわからない。
少し途方にくれていたが、拙者というより「うずまきナルト」と同じくらいの少年が走っていくのが見えたでござる。
拙者、ピーンときたでござる。あの少年、「あかでみー」に通っているのでござろう。
ついていくと予感的中でござった。やはり拙者の忍者としての勘はなかなかなものである。忍の文字が大きくかかげられ、門には「忍者育成アカデミー」と書いてあったでござる。
しかし、ココはどのような里なのでござろう?
忍者とは世に忍び慎にながら闇夜を忍ぶ者、こんなに堂々と忍者学校を建てておいて良いのであろうか?
まぁ、そんなことより試験でござる。
拙者も伊達に15年、ナニに毛が生える前から忍びをしているわけだ。
忍者学校の卒業試験など簡単に違いない。
とか何とかあって無事、午前の授業には出れたのでござるが・・・。
「ちゃくら」とはいったい何でござろう?
いろいろな術の中にこの「ちゃくら」をこめてとか言っているのでござるが、
その「ちゃくら」がわからん。
隣で寝ている髪を結った少年に聞いてみたのでござるが・・・。
「めんどくせー」
だった。
いろいろ調べてみたが、何でも「生体えねるぎー」というものでござる事がわかった。
何でも、体力とは別に存在し、体内でコレを得て印を結ぶことで超自然現象を
起こせるらしいが良くわからんでござる。
とにかく授業が終わったため、もってきた不味い携帯食を食べ、試験会場へ行った。
「あー全員集まったようだな、今回の試験を審査する、海野イルカだ、もう一人、ミズキ先生も一緒に審査する。」
どうやら、試験というのはふたりの試験官の前で実際に忍術を行うことらしい。
「今回の課題忍術は「分身の術」だ。最低でも二人に分身できたら合格だ」
分身の術!?
身を分かつ術・・・?二人に分身するといっていたでござるから・・・。すると「ちゃくら」を使ってもう一人自分を作るって事でござるか?
無理でござろう、術の前に「ちゃくら」の作り方、練り方、印の結び方・・・拙者まったく知らないでござる。
そうこう考えているうちに拙者の二人前まできてしまったでござる。
大変でござる、本当に大変でござる。
今まで全員成功している。
中には6人になっている猛者もいるでござる。
とにかく、コレまでの者を見て印の結び方はわかったでござる。
ぶっつけ本番って奴しかないってことでござるな。
落ち着くでござる。
大丈夫でござる。
拙者、コレまで確実死な忍務をいくつもこなしてきたではござらんか・・・。
大丈夫、本当に大丈夫でござる!!
「次、うずまきナルト!」
さて、ここで選択のお時間です。ナルトくんこと靖虎さんはこの直後どうなるのでしょう?(SS感想掲示板で投票してください。)選択肢は4つ。◎印はふざけなので選ばない事。
①トホホ、原作どうり失敗する。
ナルト「おお。二人になったでござる!!」
イルカ「おい、糞ガキ、こんなん全く役に立たねーよ(大意)」
②やっぱ現実は非常である、「分身の術!!」という声が教室に響き渡るのみで失敗。
ナルト「ま、こんなもんでござろう」
某犬少年「何一人で納得してるねん!!おどれ、わしらの鼓膜つぶすきか(大意)!?」
③何故か突如ナルトの足元から巨大な桜の木が生えてくる。
某ムッツリ忍者「桜!?コレは飲み会ですな!?」
某三代目「飲まなあかん!花見酒、桜を眺めて一杯じゃ!!女子にセクハラ万々歳じゃ!!」
④何故か意識の中で九尾に出会う。んでもって一気に20人くらいの分身成功!!
ミズキ「教室一杯にナルト!?ナルト祭りか!?」
某変体忍者「ま、コレがハーレムでしょ?ナルトォォォォォォ(はぁと)!!」
◎ナルトが分身したのは何故か全裸のナルコだった。
某エロ仙人「い・・・いくらじゃ!?(口寄せでガマ口ブン太を呼び出す)」
某オカマ「こ、ここは通常掲示板よ!!18禁はあっちよ!!違うのよ~~~!!」
~~~~~あとがき~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
やってしまった・・・。
とにかく選択肢を選んで下さい。今後のナルトこと靖虎の運命を決めるのはアナタ達です!!!