RPGはレベル上げをしないとクリアできない。これは定説です
VRPGの『レンネンカンプ』も当然レベルを上げないとクリアできない
もちろん『レネンカンプ』の説明書にある注意書きには
仮想世界でレベルを上げても現実世界のレベルは上がりませんと
しっかりと明記されていたが
■多難な旅立ち■
帝都オーディン西門には狩りに向かう多くのプレイヤー達が
待ち合わせのために集まっていた
普通のVRPGであれば和気藹々とした雰囲気で皆雑談に華を咲かしていただろうが
ここから外に出れば、いつデスペナを受けてもおかしくない危険地帯が広がっている
この過酷な現実が彼らを自然と厳しい表情にさせ場を重い空気にしていた
この門を潜って二度戻ってこなかったプレイヤーが既に何人もいるのだ
勿論、何事にも例外はあるものでまるでピクニック気分のような
お気楽パーティーも数はそれほど多くないが存在している
ヘイン一行もそんな数少ないお気楽パーティーのひとつとして数えられていた
もっとも、妙な緊張感を持ったパーティーとしても見られていたが
■■
「それじゃ、みんな揃った事だし自己紹介を簡単にして貰おうかな・・・ははは・・
うん、とりあえず初対面だし・・・、ギスギスしないで仲良くしようなっ!な!!」
ヘインの言葉を皮切りにフェルナー、食詰め、義眼は簡単な自己紹介を行う
ちなみにフェルナーと義眼は職安で冒険用の職業にちゃんと転職済みである
また、続けて二人は立体ステータス画面を表示し、ヘインと食詰めに見せたが
最初からガンガン税務相談や起業サポートをやっていた影響か
町を出ての狩り経験はゼロだったのだが、二人ともかなりの高レベルであったのだが
所属 帝国
名前 アントン・フェルナー
レベル 87
性格 傍観
身分 平民
階級 准将
スキル なし
職業 盗賊(コンサル)
性別 おとこ
名前 パウラ・フォン・オーベルシュタイン
レベル 87
性格 合理的 ワンちゃん大好き☆
身分 騎士
階級 中将
スキル 義眼
職業 踊り子(コンサル)
性別 おんな
もっとも、この高レベル・高ステータスという事実を持ってしても
発足間もないパーティーの結束を高める助けとはなり得なかった・・
■■
『ふーん、実戦経験を積ませるためのレベル上げか、これだけ高レベルなら私達の
助けなど必要ないんじゃないのか?帝都近辺のモンスターなら瞬殺だと思うが?』
最初に待ち合わせに来たフェルナーの登場までは比較的機嫌の良かった食詰めであったが
義眼が現われてから一気に不機嫌モード全開になっていた
ヘインを相手にしている時は人を喰ったような態度を常に崩さない彼女であったが
予想以上にハイレベルな容姿と自分よりちょっとだけスタイルの良い少女を前にして
見事に余裕を無くし、不覚にも彼女本来が持つ直情的な性格を曝け出していた
『今のレベルから見れば、帝都近辺のモンスターは雑魚ということですか
どうやら、私達はレベル以上にそういった知識が不足しているようですね』
『お嬢の言う通りでね。俺たちはこの世界での戦いは全くの素人ってやつなんだよ
その上、俺は臆病なだから経験者の助けでも無けりゃ怖くて街の外にも出られない』
「そうそう!義眼達はホント外の事は何にも知らないんだよ!それで経験豊富な
俺たちが手助けした方がいいなって話になって、一緒に狩りに行こうって訳さ!』
ギスギスした食詰めに特に反応することもなく、得た情報を分析しながら淡々と返す義眼
それが余計に癪に障って頭をフットーさせそうになる食詰め
なんとか場の空気を和まそうと必死に理由を説明する無力な男が二人・・・
早くもパーティー崩壊の危機が訪れるなか
救世主ともいえる哀れな生贄ブラックゴブリンが姿を現す
虐殺ショーは雑魚怪物達の断末魔をBGMにしつつ始まる・・・
■止めは確実に■
『ゴァッ・シィ・・クヮァン!?』「この程度の雑魚では碌に経験値も金も溜らないな」
いつも以上に剣技の冴えを見せる食詰めの前に雑魚モンスター達は
次々とその仮初の命を刈り取られていく、完璧に八つ当たりである
そんな彼女の横で戦闘初心者組の二人に戦いの感覚を掴ませる為
ヘインは二人と連携しながら、一緒に雑魚モンスターを屠っていく
ヘインが唱えた初歩の攻撃呪文でダメージを与え、ブラックゴブリンの動きを鈍らせる
そこに盗賊の素早さを生かしたフェルナーが懐に入って止めを刺しにかかる
踊り子の義眼も様々な踊りや舞を駆使しながらヘイン達に
回復から攻撃力増強、素早さアップなどの補助効果を与え
より戦いを有利に運べるように的確に援護し、効率的に敵を倒せるよう手助けする
また、ヘインは魔法での遠距離攻撃を行うだけでなく
後方支援職の義眼に接近戦を挑んでくるモンスターを剣で払いのけ
彼女の護衛役もしっかりと果たしていた
初めてのパ-ティ戦で戦闘初心者が二人もいる状態であったが
たまたま相性が良かったのか三人の息はピッタリで
ヘインが詠唱する魔法を上級魔法に切り替えれば
帝都近辺の雑魚だけでなく、もっと遠くのフィールドやダンジョンの
高レベルモンスターを相手にしても十分渡り合えそうな戦いぶりであった
■■
近場にいるモンスターはだいたい狩り終わったみたいだな
しかし、相変わらず食詰めはパネェ戦い振りだけど、今日は一段とって感じだったな
やっぱ、良く相談せずにみんなで狩りに行く話を進めたのが拙かったのか?
何だかんだ言っても、あいつもちゃんとした女の子で年相応な反応するんだな
『どうやら、向こうも終わったようですね。彼女の言う通り
左程強くない敵だったせいか、苦戦すること無く済みました』
「あぁ、お前の『武神の舞』とかの効果と範囲も大体分かったし、良かったな
あと、余計かもしれんけど、無表情で淡々と踊るってのは何とかならんのか?」
『表情ですか、効果は問題なく発動していると思いますが?』
う~ん、そういう問題じゃないんだけどな。コイツに言っても無駄か
折角、露出の高い踊り子装備に腰フリフリと可愛らしく踊ってるのに
どの踊りや舞を実行しても終始無表情で続けるってのは
なんか非常に勿体無いというか残念だと思うんだけどねぇ
とは言っても、コイツが男に媚を売るような姿なんて想像もできないし
言った所でこいつの性格を考えると徒労に終わりそうだからなぁ・・・
いや、ほんと勿体無い
■
男性の代表として義眼の愛想の無さに溜息を吐きながら惜しむヘインは
端から見ると義眼にゾッコンの恋するボーイにも見えなくもなく
冷静さを失ってカリカリしているファーベル☆食詰乙☆レンハイトは
義眼を見ては溜息を吐くヘインにハイキックをいつ繰り出しても不思議ではない程の
苛烈なオーラを放ち、横に立つフェルナーの心胆を寒からしめることに成功していた
■家族の責任■
「閣下、もうそろそろフォローしとかないとまずいと思いますが
御自分が彼女にどう思われているか位、理解されているのでしょう?」
一応分かってもいるし、ちゃんと断りの返事だってもうしてるさ
だいたい現実の接点無しでのネット恋愛なんて錯覚以外の何物でも無いだろ?
その上、今はいつ死ぬかもしれない恐怖の吊橋効果がMAXときてる
こんな状態でくっ付いたって、ロクな事にならないさ
・・・なにニヤニヤ見てんだよ?そんなにおかしい事言ってるか?
「いえ、全然。ただ、私が考えていた以上に閣下は理性的だと感心しただけです」
けっ、どうせ青臭い学生が背伸びしちゃってとか思ってんだろ
ホントこっちの世界来てから面倒事ばっかり降りかかってきやがる
出来もしないような、役割を必死で演じなきゃなんないし
「そんなに卑下しなくても、閣下は立派に保護者をされていますよ
ちゃんと、相手の事を思って行動を自省しているだけで大した物です
それと、ここからは私の勝手な解釈になりますが、彼女は現実世界の
閣下と出会っても、多分変わらない好意を向けてくれると思いますがね」
さて、どうだろうね?こっちとリアルで見せる顔はきっと違うだろうし
無事に帰れて、もし偶然アイツと出会ったとしても
特に何も無く華麗にスルーされるかもしれないぜ
「これは、閣下も思ってもいない事を言うなんてお人が悪い
貴方に会った人達が、貴方を無視できるとは到底思えません」
はいはい分かりましたよ!もう好きに言って下さい!!!
■
年齢だけでなく経験含めて、一枚も二枚も上手のフェルナーと弁を競う無駄を悟ったのか
これ以上、食詰めを放って置いて爆発されるのが拙いと思ったのか分からないが
ヘインはフェルナーとの会話を早々に切り上げ、ご機嫌斜めな食詰めを宥めるため逃げた
ご立腹の食詰めはというと、ヘインにフェルナーと義眼の三人が連携して
敵を次々と撃破するのを横目に一人黙々と敵を撃破し続け
ある意味いらない子の涙目状態にあった
勿論、こんな事態を招いたのはヘインの迂闊さが大きな原因である
だが、初めて経験すると言っても良いパーティー戦の醍醐味の一つである
仲間と連携して敵を撃破するという達成感にVネトゲ初心者の彼が
完全に嵌ってしまったのも無理からぬことではあったのだ
そもそも食詰めが単体での戦闘能力が高すぎたため、援護の必要が全く無く
協力して敵を倒すという経験が皆無だったのも原因の一つではあった
しかし、腫れ物状態の食詰めを完全に放りっぱにしてまった事実は消せない
保護者を気取ろうとするなら、この過酷な状況に無理やり閉じ込められた
多感な年齢にある少女をもっと気遣う必要があった
少しばかり・・・ではなく、かなり規格外に見える彼女も現実世界では
どこにでもいるような一般的な少女に一応?該当しているのだから
■■
『どうしたヘイン、何か用でもあるのか?』
うん、完全に怒ってますね。本当に申し訳ありませんでした
勝手に知らない奴と一緒に狩り行く約束して巻き込んで
その後、三人仲良く狩りやってるなか、こいつだけ黙々と『いらない子プレイ』
多分、おそらく俺が悪いです。ちょっと言い訳の言葉が見付かりません
「悪い。俺が自分勝手過ぎました。お前のこと考えなかったごめん」
『・・・・いい、私が勝手にカリカリしていただけだ。卿は何も悪くない
逆に気を遣わせてしまったようで申し訳ないことをした。すまない』
やっ、やけにしおらしいな。これはちょっと予想外ですよ!
お詫びにとんでもない要求でもされるかと思ったのに
素直な態度がここで来るとは、やはりコイツは出来る!!
まるで、ようやく素直になった生徒を見た教師のような気分だ
きつそうだと思ってたけど、学校の先生とか目指すのもアリか?アリなのか?
『ヘイン、どうした?』
「おっ、おう悪い悪い!!それより、結構時間も経ったみたいだし
街に戻ってみんなでどっかパァーっと飯でも食いに行こうぜ!!」
『あぁ、それは良い考えだな』
■
『閣下、残念ながら私たちは完全に蚊帳の外のようですね』
「他人が入れない領域に敢えて入る必要はないでしょう」
ヘインとファーのなんとも初々しい仲直りを二人は生暖かい視線で
それぞれ別々の想いを胸に見守っていた
フェルナーは、あわよくばヘインを義眼の相手に考えていたのだが
ちょっと無理かな~?などと無責任なことを考えていた
一方、義眼の方はファーに装備品として高値で売られている犬耳と尻尾を装備させれば
耳をシュンとしおれさせたり、尻尾フリフリしたりと言ったかわいい姿が見れるのではと
犬みたいにヘインに懐いている食詰めを、興味深げに見つめていた
『レンネンカンプ』ではペットシステムが残念な事に配備されておらず
愛犬家を含めたペット愛好家はなんというか、そう欲求不満状態にあったのだ
■
こうして、様々な紆余曲折を経て狩りを終えたお気楽四人組は街に戻ると
早速フレンドリー登録を行い。以後、狩りや食事など一緒に出掛けるようになる
最初は一方的にギスギスしていた食詰めも、
義眼が自分より年齢がいっこ上だけで年も近いこともあって
二行で自然と仲良くなるような超展開は繰り広げられ無かったが
敵対的中立関係を築くことには成功していた
『俺たちは最高の仲間だ!』などといった熱血ドラマみたいな関係は
一朝一夕では築けるものではなく、それ相応の時間と適切な行動を必要とする
彼ら四人が結束したパーティーになるのは、まだまだ先になりそうであった
■扇動者と黒狐■
多くの犠牲者を生み出した戦争イベントは悲しみだけでなく
それに倍する憎しみを生み出していた
特に同盟側プレイヤーの帝国側に対する憎しみは大きかった
必要の無い戦争イベントを帝国側が仕掛けてこなければ
ここまで多くのデスペナを受けた木偶が生産されることはなかったのだから
そして、その生み出された憎しみを利用する者の手によって
悲劇の連鎖はより大きく広がっていく事になる
■■
「ボルテック、対同盟軍事費向け借款を直ぐに増加させろ
同盟には戦争イベントで適度に勝って貰わないと困るからな」
国家ステータスの一つ軍事力が著しく低下する事は
中立商業自治領フェザーンにとって余り宜しくない事態を招くため
自治領主であるルビンスキーは、補佐官に同盟への借款増加を命じる
『自治領主閣下の仰せの通りに致します。このまま勢力比率が帝国側に
傾き過ぎれば、我がフェザーンの持つ中立効果は失われてしまい
無謀な戦争イベントに巻き込まれてしまう可能性も出て参りますからな』
ルビンスキーは自分ほど優秀ではない補佐官の返答に短く頷き
必要な手筈を整えるための裁量権を与えると告げ自室から退出させる
中立商業自治領フェザーンのSLGパートでの勝利条件は少し特殊で
帝国と同盟両国家を対外に競わせ疲弊させ枯死させることであった
もっとも、その些事加減を誤りどちらかの勢力に天秤が傾きすぎると
フェザーンが持つ中立効果は失われ、『併呑イベント』が発生してしまい
戦争イベントにも巻き込まれることになってしまう
そう、このまま帝国が大勝状態で国力を成長させるのを黙って見過ごす事は
自治領主として国家の安定を維持していくためにもできない
帝国には戦争イベントで少し痛い目を見てもらう必要があった
「トリューニヒトに現実世界へ戻れる可能性が見付かったと伝えろ」
黒狐はドス黒い感情を表に出すことなく秘書官に指示をだした
同盟のキーマンに悪魔の言葉を囁くようにと
■
望みもしない戦争イベントで大きな傷を負った同盟プレイヤーに対して
明確な政治的メッセージを打ち出すことが出来た評議員はトリューニヒトだけだった
彼はいつ帝国から仕掛けられるか分からない『戦争イベント』に怯え続けながら
この絶望的なゲームのクリアを目指すことが正しい道なのか?
失われた人々に対する悲しみを乗越え、敢えて剣を持つ必要があるのではないか
と憎しみと悲しみに揺れ動く同盟市民の感情を言葉巧みに揺さぶった
この揺さぶりに最も力強く答えたのは、帝国への報復を声高に主張する
主戦派団体の『憂国騎士団』といった過激派であったが
そうでもない一般同盟市民プレイヤー達の多くも、繰り返し伝えられる
『やむなく、やられたのでやりかえす』という分かり易い主張に賛同していくことになる
勿論、トリューニヒトの弁だけでは『戦争イベント』の発生を
同盟プレイヤー自ら選ぶところまでは行かなかっただろう
同盟内に潜伏した『地球教』や誰かの手駒の『憂国騎士団』達がながした噂が
同盟プレイヤーの人々を主戦論へと傾ける手助けをしたことが大きな原動力となった
『デスペナを受けた人々が動かなくなれば、データ処理負荷が減り
ゲームシステムサーバが安定してログアウトが出来るようになる』
『ログアウトが出来るようになればデスペナを受けた人々も現実世界に戻れる
それに、戦争イベントで効率よくレベルを上げていけばより早いクリアも可能』
後に『ルビンスキーの妄言』と呼ばれる根拠の無い噂は
やがて、同盟だけでなく帝国内にも広がって行き主戦論者を増やしていく
外界と隔てられ少ない情報しか得られない状況と
人々の不安感や恐怖心に自分だけでもとにかく無事に現実世界に帰りたいという利己心が
根拠のない噂を『唯一無二の希望』へと昇華していったのだろう
だが、全てが終わった後も未だに明らかになっていない事実がある
『ルビンスキーの妄言』をヨブ・トリューニヒトは本当に信じていたのか・・・?
この件について確かな事は公職にあり続けた彼がその特権によって
『一度』たりとも戦争イベントに参加したことがないという事実
残されたのは『扇動者』と『黒狐』の二人に踊らされた同盟プレイヤーが
帝国への攻勢を国論とし、最高評議会に『戦争イベント』を決議したという結果
後に、イゼルローン要塞攻略作戦と呼ばれる『戦争イベント』が発生する
多数の意志によって最悪の愚行が選択された瞬間だった
最悪のクソゲー『レンネンカンプ』は更に多くの木偶人形を求めているようである
■イゼルローン要塞攻略■
帝国と同盟の国境に位置するイゼルローン要塞は
『レンネンカンプ』世界では難攻不落の鉄壁の要塞と位置づけられていた
この要塞を陥落させる事は名将を持ってしても至難
守備兵の5倍の戦力を持っても不可能とも取説に明記されていた
そんな、最高難度のVSLGパートを攻略する総司令官に選ばれた
ヤン・ウェンリーに与えられた戦力は帝国側守備兵力の半数たったの50万人だけ
フェザーンが対同盟借款を大幅に増やした物の
そう簡単に国力ステ-タスが回復する訳も無く
戦争イベントに無差別に召喚される人員は帝国側より圧倒的に少なかった
これは、予想以上に同盟プレイヤーに対する煽動が上手く行き
『戦争イベント』発動が国力ステータスの回復しきらない内に起きてしまったためだ
トリューニヒトとルビンスキーも現実世界で同じ事をしていたら
このようなお粗末なミスを起こさなかっただろう
だが、ここは仮想世界『レンネンカンプ』の中なのだ
煽られたら直ぐ顔真っ赤になるVネット住人が犇いている世界・・・
祭りやイベントで基地外みたいに騒ぎまくる彼等は煽り耐性など持っていない
この煽り耐性ゼロの人々を含んだ素人を率いてヤン・ウェンリー少将は
総司令官としてイゼルローン要塞攻略に挑む
普段は豪胆を持ってなるアッテンボローやシェーンコップすらも
奇跡的な幸運にでも恵まれなければ攻略は不可能と半ば諦めかけていたが
■
ヤ ン は 勝 っ た !!
・・・ヘイン・フォン・ブジン侯爵・・・電子の小物はレベル189・・・・・
~END~