闇。
光に溢れた大都会の中の闇。
その闇の中を、影が通り抜ける。
それを追うように、バイクのヘッドライトが煌めき、エンジンがうなりをあげる。
そのバイクにまたがった男が叫ぶ。
「待て!貴様らの悪事もここまでだ!」
闇夜に響くエグゾーストノートと声に応えるは、人と獣の中間のような怪人。
「貴様らにここでの計画を嗅ぎつけられたからと言っても、我々にはまだ策があるのだ!!来るなら来て見ろ、仮面ライダー!!」
「仮面ライダー」。
そう呼ばれた男は怪人の啖呵に応え、自ら言い返す。
「だが、お前たちがいくら野望を企てようと、それを打ち払う正義がある限り、俺たちは負けない!」
大見栄を切り、仮面ライダーは空中へと飛び上がる。
「ライダァァァァァァ、キィィィィック!!!!」
仮面ライダーの必殺のキックが決まる。
だが、怪人は笑みを浮かべ、
「ハハハハハハ!そうか、そうかい!」
怪人はそこでいったん言葉を切り、一瞬、間を置き再び紡ぐ。
「だがな、今度ばかりはいくら貴様らでも手は届くまい!!
貴様らでは向かえんところでこの計画は進んでいる!ハハハ、ハハハハハ!!」
笑いながら怪人は爆発の中へと消える。
爆風を伏せてかわした仮面ライダーに、呼びかける声。
「本郷!大丈夫か?」
すると闇の中からもう一人、別の仮面ライダーが現れる。
その声に本郷と呼ばれた仮面ライダーは答える。
「ああ、一文字。俺は大丈夫だ。しかし、気になることが一つある。皆を集めてくれないか?」
一文字と呼ばれた仮面ライダーは、頼みに応じる。
「おう、わかったぜ本郷。」
そして数秒ののち、エグゾーストノートを響かせ闇夜の中から現れたのは、
さらなる仮面ライダーたち。
彼ら10人こそが、大自然がもたらした正義の勇者、仮面ライダー。
そして皆が、本郷の後に続く。
もうすぐ夜が明ける。
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所変わってとあるマンション。
仮面ライダー1号、本郷猛の所有するマンションである。
今ここには、変身を解いた10人の仮面ライダーが集っている。
本郷の倒した怪人の一言。
それが全ての発端だった。
「つまり、敵は俺たちの手の届かないところで計画を進めているという事か?」
「ああ、そういうことらしい。」
「ですが先輩!あの怪人と言い、世界中のどこで秘密裏に戦力をそろえられるというんです!?」
仮面ライダーV3、風見志郎の言うことももっともである。
彼らは今まで世界中の様々なところで敵と戦ってきた。
もう彼らに隠れ場所はないといっても過言ではない。
だが本郷は、
「いや、一つだけ可能性がある。」
と皆に言う。
「可能性……村雨、まさか!」
はっ、と気づいたのは仮面ライダースーパー1、沖一也。
一也の問いに、仮面ライダーZX、村雨良は答える。
「俺は、あのときに大首領が、スサノオが滅んだとは思えない……奴は、まだ生きている!」
「あの時、爆発に巻き込まれたように見せかけて、時空魔法陣で転移を行ったとしたら……結城、ありうるのか!?」
風見はライダーマン、結城丈二に問う。
「ああ。あの時、周りに満ちていたエネルギーを大首領が利用することができれば、異世界への転移などたやすいはずだ。もし、そうだったとしたら、大変なことになる………!!」
ライダーマン、結城丈二の意見に対し、仮面ライダー2号、一文字隼人は冷静に答える。
「簡単な話じゃないか?あいつ一人で世界征服はできやしない。向こうの協力者、そしてバダンの生き残りが協力しているだろ。そして奴らには時空魔法陣を使えるだけの技術がある。
つまり、奴らの所に殴り込みをかけて、連れて行ってもらおうってわけだ。」
本郷をはじめ皆がその考えに賛同し、皆で手分けしてアジトを探すこととなった。
そしてついに目標としていたアジトを発見した10人ライダー。
それを迎え撃つバダン残党。
1号のキックが怪人の胸を砕き、つづけて2号のパンチが頭を吹き飛ばす。
V3が、ライダーマンのロープアームで動けなくなった敵にダブルチョップを浴びせ、Xライダーのライドルがコマンドロイドの群れを薙ぎ払う。
アマゾンの爪と牙が怪人を切り刻み、ストロンガーの電気技が再生奇怪人を焼き尽くす。
スカイライダーが華麗に技を繰り出し、スーパー1の赤心小林拳が怪人軍団を打ちのめす。
そしてZXの忍者武器が唸りを上げ、とどめをさす。
「この向こうに、時空魔法陣のためのエネルギーが集まっている!!行くぞ皆!」
本郷の呼びかけに応じ、10人ライダーはマシンとともにその部屋に突入する。
しかし、その部屋にあった時空魔法陣は、すでに発動していた。
「しまった、もう戦力を送っていたというのか…」
――――――愚かな仮面ライダーどもよ!
10人の意識に語りかける声。
「その声は…スサノオ!!」
――――――この魔法陣で、どことも知れぬ世界の果てへ消し飛ぶがいい!!消えろ、
できそこないめ!!
そして魔法陣が光り輝き、光がおさまった時には、10人ライダーの姿はマシンごと、消え去っていた。
次回予告
「第97管理外世界から、大量の質量兵器が流入している。次元転移技術を持ったに他ならない。管理下に置くことを主張する。」
「一体何なんだ…彼らは……」
「この時空管理局に挑戦するつもりなのか!?」
「ヴィヴィオ!!」
「ママぁー!」
「俺かい?俺は、カメラマンさ。それと…人類の味方だ。」