「ああ、三日ぶり?ということになってる六課か、懐かしい…か?」
「あ!ヤマモトさん!」
「おーエリオ、久しぶり」
「はい!その…申し訳ありませんでした!何にも分かってなかったのに一人前のように…」
「いやいや、ついでっぽく怒って悪かった、いいタイミングだと思ってな。元々親代わりの俺やフェイトが先に教えとくものだったし」
「いえ…僕は分かってなかっただけです」
「9歳とは思えない分別…いい子だなあ…」
「いえ…ミッドではこんなもんですよ?」
「…すごいといえばすごいが、何というか釈然としないなぁ…もっと子供らしく居て欲しいが」
「すごくないですよ、少なくともヤマモトさんよりは」
「んー?大人ってこんなもんだよ?」
「そ!そうなんですか…!うわぁ…世の中ってすごいんですね!」
「そうかあ?まあ俺もミッドで普通の会社とか入ったことないけど」
「会社とかじゃなくて、あのシグナム副隊長にエプロンを着させるとか。大人ってすごいですね」
「…忘れてたぁ!シグナム!シャマル!今いく!ってか動くなよてめぇらッ!」
――――父と日常って何?ああ憂鬱――――
取り合えず入り口に近いので多分いるだろうと医務室へ向かうと
…鏡の前でくるくる回っているシャマルがいた
まあ、ちゃんと水着の上からピンクのフリルっていうある意味王道なエプロンで、だ
…水着が残念とか思ってはいない、ええ思ってませんとも
とりあえず正座させてその頭にひざを落とすという暴挙じゃない暴挙を行い沈黙させて即シグシグの副隊長室へ
「…いや!そのだな?!」
「いい、いわなくていい」
「違うのだ!その…試着とかではない!」
「…うん、分かってる、分かってるから」
いそいそと脱ぐところだった…セーフ…セーフだ…
ところで新発見、シグシグ、最後にソックスなんだな!脱ぐの!!
「…うん、俺も情けも容赦も時々ある男、後ろ見てる間に着替えなさい…一応言っとくが、服だぞ?」
「………分かっている」
その沈黙がちょっと怖かったが、シグシグ…思いつめると一直線だしなぁ
「さて…復帰して第一回の講義でーす」
「「「「はい!」」」」
うむ、新人たち4人、いい返事だ、正直きついこと言ったし、嫌われてるかと思ったが…
今日の予定はどうなっているか、シグシグとシャマルを説教してから聞いてみると。とりあえず新人に心得を教えて欲しいとの事
ほかの隊長はとりあえず隊長同士で訓練だそうだ、まあ必要だよな
「で、とりあえず心得なんだけど、自分の力を過信しない、下に見ない。それに納得出来なくて無理するんじゃなくて、訓練して明日成れるように努力する」
無理だけど、まあ建前だよな
「え、でもそんなに実力って把握出来る物なんですか?」
「無理だけどね、その為にも模擬戦がある、出来たことは出来たで覚えるように」
「あ…でもなのは隊長には無理しないようにって…」
「ちゃんとやること話してサポート頼むとか、意見聞くのが先だぞ?模擬戦で相手に計画話すとかは馬鹿だが…もしおまえらが怪我したら責任はそのときの教官にあるんだ」
おまえらだって親とか親戚とかに向かってなのは隊長が頭下げるのは、いやだろ?
あの場合は経験のある…ヴィータあたりと検討してもよかったんじゃないのか?事前に危ないと感じてたら
下手すると死ぬ事だってあり得るんだ、勝手をして迷惑するのは大抵周りだぞ?
「はい…そうですよね…」
「ティアナ、そこで落ち込まない。前から言いたがったがおまえがこの新人グループのまとめ役なんだ、おまえが動揺すると残りも動揺する」
「う…でも私は…」
「ああ、そういや凡人だとかいってたな…」
「…はい…吹っ切れたつもりですが、才能ないのは間違いないわけですし」
まあ、気分で才能が沸いてくるとかじゃないしなあ
「あると思うけど、才能」
「…なのは隊長も、指揮能力とかを高く買ってくれますけど…」
「…ぶっちゃけそれで十分だと思うが…そういやティアナは執務官になるのが夢だっけ?」
「そうです…」
あーあと確か…なのはの過去話んときたしか…
「お兄さんとかの話もしてたな」
「…ランスターの魔法は通用する、と証明したかったんです」
「家は止めとけ、魔法の資質は生まれが絶対じゃないんだし」
「…それでも!証明出来るのは私だけです」
正直…俺って血筋とかどうでもいいんだが…
おかげでいまいち気持ちがわからん。まあ…それはおいとくか
「んじゃこうしよう、才能あるらしいスバルが指揮官で今後いくとか」
「殺したいんですか?私を」
「酷いよ!?ティア!」
「あんた、シュミレータでやるのはうまいくせに実戦だとぼろぼろじゃない」
「うう…ティアが本番につよすぎるんだよぅ」
「ま、そのへんは置いといて、だ。ティアのはぶっちゃけ『隣の芝生は青い』ってやつさ」
同じ芝生でも、隣のほうが青いってひがむ。まあ嫉妬がなけりゃあ人類発展しないんだけど
「そうでしょうか?明確に差があると思っているのですが」
今はそれほど気にしなくなりましたが、といっているが…まあねぇ
「まぁ、力は確かにない、ティアナはね?なら頭で工夫すれば勝てるさ」
「そう…実戦はうまくいきません」
「甘いって言いたいかい?」
「はい」
まあ、俺が甘く考えるな、って言ったんだしな…それにしてもあんなに怒ったのにティアナもスバルも目を見てちゃんと喋れるとは…若いのにすごいなあ
「俺に言わせれば、ティアナの方が甘いよ?敵がSオーバーだから勝てません、って出動かかったら言うの?」
「う…それは…」
あとね、ぶっちゃけなんだけど
「なのはとスバルのタイプ、つまり才能っていうか地力で勝てる奴ってね、それより高い能力持ってたら手も足もでない事が多いんだよ?」
数少ないSランク魔導師とかAAとかそんな感じ、力押しでがーっといくね。まあそれが一番なんだけど…なんせ少々の搦め手とかふっとばすからなぁ
いやもう笑えるくらい強いぞ?まさに王者の歩みですな!
でも、人質とか取られて。狙撃とか封じられるとそこでアウト、力技で無理だと思考が止まることがあるんだ
「無論、全員じゃないし、Sランクじゃない魔導師だって止まるやつも居るけどさ」
それでも、低ランクはいつも力技が封じられてる分、それ以外で戦う方法が慣れているのは確かなんだ
「まあ、戦闘でいうなら集団戦とかが筆頭だよな?高ランクのやつとは合せにくいってのは有るが。そういうのはやっぱ慣れてる」
例えに出した人質でいえば、犯人の過去を調べだしたり、中にはネゴの得意なやつとかもいるね
実社会でいうと、現場の機械が壊れて、金持ちは買い換える方向にいくが、金ない中小企業はなんとか直すようにする、とか。まあ大企業でも直すけど、例えだしな
「ま、極端だけどね」
ただ、力に対抗するのは、思ったより無理じゃない。てお話さ
「半分は詐欺みたいな方法で戦わなきゃダメだけど」
「はぁ…」
「ちなみに底辺の六課での代名詞、山本さんとしては模擬戦で『パンツ見えてるぞシグナム!』って叫んでスキを作った経験すらある!」
「…胸を張らないでください…」
「本当に詐欺みたいな方法ですね…」
「ヤマモトさん…僕には無理です…」
「フェイトさんにもその作戦効いたんですか?」
上からティアナ、スバル、エリオ、キャロの感想である
…エリオ…お前は俺みたいにならずに育って欲しい…
そしてキャロ、フェイトにやれるわけないだろ!娘のパンツとか…!
「…なんて言う笑い話もあってな?片方の状況を連絡するためにも基本的にツーマンセルが最小単位であるが、高ランクとの機動力、防御力等の差から、単独行動も…ってもう昼か」
お、デバイスにセットしといた55分だ
「あ、もうそんな時間ですか」
「ヤマモトさん、話面白くって分かりやすいね」
まあ、大学時代の面白教授の真似なんだが…興味の引き方とか、コツ掴むと誰でも出来るぞ?
「そういうものなんですかぁー」
「お前らだって、新人とか育てるときなのはとかを意識するようになるよ。っと、そろそろメシにいかないと昼からは訓練施設での戦闘訓練だっけか」
「はい!今度こそヤマモトさんには負けません!」
「よし、エリオ。今日はデザートもって来たぞー?バナナを使った地球のものだがー」
「聞いてないっ?!そして私のはありますか!」
「くくく…午後の戦闘で負けると約束してくれれば…一番大きいのをあげよう」
「くっ!卑怯な…!…はっ!これがヤマモトさんの言ってた力以外で戦う方法ですね!」
「ちがうわよ、スバル」
「その通りだっ!スバルッ!」
「師匠…スバルが真似すると私が困るんですが?」
被害を考えてください
すまぬ
とりあえずそのケーキで手を打ちましょう
「…スバル、これが真の力以外で戦う方法よ?」
「ティア…裏切ったんだ!お父さんにも裏切られたことないのに裏切ったんだッ!」
自分だけケーキないとかな勘違いで…まあ洒落だけど
「いやそこまで熱くならんでも…ちゃんとあるから、バナナで作ったカップケーキくらいは」
ああ、ティアナが地味に気が合うなぁ…あとスバルがからかって楽しい…おぉ、ケーキ渡したらすんごい勢いで振られるシッポを幻視できる…
「そういえば、師匠ってお弁当なんですね」
「ん?つっかこのとおりおにぎりとか買ってきてるだけだけど?」
「食堂で食べたほうが安いですよ?」
「食堂で食べたほうがおいしいですよ?」
「食堂で食べないと足りないですよ?」
上記はエリオ以外の発言なんだが…それはともかく長男、もうちょっとゆっくり食べろ、ああもうほら水!口にケチャップ!皆と一緒のときはスパゲッティとかは止めときなさい
口の周りに付いて汚く感じるでしょ?デートの時とか特に注意するように。な?
「…本当に師匠って落ち着いてますね…」
「んー?フェイト拾ってきたあたりから人生経験をつんできたからなあ…」
逆にいえば、あのころはこんなに慣れてなかったわけで
「そりゃあもう、フェイトって昔はおとなしくてな、何考えてるか分からなくてさぁ。学校の教授とか、教育実習先の先生とかに聞きにいったものさ」
へぇ~と4人は驚いているが、誰だってそんなもんだぞ?お父さん一年生でしたから
赤ちゃんの頃から育てていれば多少は分かるかもだけど…
…そういや、児童虐待とか放置された子供の世話って考えると…俺、しょっぱなから難易度高い子供預かってるな…
「まあ、人間なんとかなるもんだよ…まあ失敗は多かったけどね…」
「ふぇえ?ほんなのひぇふか?」
「スバル、口に物を入れたまま喋らない、ほらこぼした…ちゃんとして、年下もいるんだからちゃんと…んん、そうだなあ」
娘の失敗談は…本人居ないときにするのは止めとくか…上司なんだし
死ぬほどあるけどな!
「今はそうでもないけどさ、フェイトって小食でなぁ…もしかしたら口に合わないのかといろんな国の料理作ったことあってさ」
「すごいですね」
「本見れば結構いけるよ?調味料とかも誤魔化せるし」
唐辛子あれば、あとは味噌とか醤油とかと混ぜて韓国料理モドキは結構いける。ジャムとかも混ぜて変化つけるのがポイント
「んでさぁ、フェイトに食べさせてたんだけど…沖縄の料理で『ミミガー』ってのがあってな、オカズっていうより箸休めに作ったんだが」
知ってる人は知ってるが、あれ、豚の耳なんだよな
「で、なんでかそれだけ結構食べてたんだよ、んでしばらくそれが毎回食卓に乗せてたんだけど」
「まあ、分かりますね」
しかし師匠ってほんとマメですよねっていいじゃん、初だったんだから張り切ったんだよ。子育てなんか
「で、あとで聞いたらさ、その理由が『他のオカズがあぶらっこくて…』ちょっとなきそうだったなぁ…」
「あははははは!どんなもの作ってたんですか?」
「カツとか揚げ物とかが多かったよな、まあ男の料理ってそんなんばっかだよ?」
そんなもんである、あとチャーハンとかも油が多かったよ…あれカロリーとかすごいよ?
「考えるとさ、環境変わって。親も変わったばっかだから食欲とか以前の問題なのに気が付かなくてさぁ…」
おかげでいまだに誰かに作る料理はカロリー控えめだ、クセってすげえよな
「結構苦労してるんですねー」
まあなあ、あのころは大学生で…お金勿体無くて、自分で体のためにサラダとか作って食べるんだけど…ドレッシング多いぞ?ドバドバかけてた!
一人暮らしの時はカロリーとかどうでもよかったしなぁ
「アルフもあのころはいたしな、結局フェイトが執務官やるって言い出すまでだから…三人で俺主婦だったな」
アルフは結構付いてきたりこなかったり自由で。家事とかもなんだかんだいって覚えたなぁ…そういやアルフ、ユーノのとこだそうだけど会ってないな
「執務官まではさ、嘱託魔導師だったから、両方。一緒に仕事してたんだよ」
だから当然いつも一緒だったんだよな、なつかしい
「あ、そういえばヤマモトさんって、フェイト執務官のことどう思ってるんですか?」
「娘」
…今、俺が最速で答えたのにもかかわらず、答えが出る前一瞬世界が凍った気がする…てかスバル怖いもんないんだろうか…?
「じゃあじゃあ。なのは教官は?」
「まあ、古い付き合いだしなあ、あれもどっちかといえば…娘?かな?ああ、最近は同僚ってのもあるな」
…本当にスバルすげぇな…ティアナティアナ、胃薬ならエリオに貰え。いいのもってるぞ
そしてキャロ、目が光ってる
「んー…んじゃあヴィータ副隊長は?」
「同僚、てか質問の意味がわからん」
ああ、でも最近は妹っぽいな。あいつ
「それじゃあ今フリーなんですか?」
「ああ…そういう意味できてたのか、まあフリーだな」
仕事場も変わったし、しばらくはナンパもしないだろうなあ
「じゃあ私とかどうですか!」
「…チミは男の価値をケーキのおいしさで決めてないか?」
「だってすごくおいしいです!」
「師匠!これレシピ教えてください!中のカスタードがすごいんですけど!」
まあ、普段よりはちょいとカロリー高めになってるけどな、勤務中だからいいかと思って
「うし、今日の訓練はおしまいー」
「「「おつかれさまでしたー」」」
「…おつかれさまでした…」
「はい、各自レポートに纏めとくのと、明日朝一でいいから消耗品の報告提出なー」
ってティアナ…まだひこずってるのか?
「…でも…私だけ失敗しましたし」
訓練で、各々の得意なものを見せてもらったのだが、ティアナのスフィアを多角的に打ち抜く演技だけ失敗したのだ
「数少ない自慢できるとこだったのに…」
「ティア、ずっと練習してたもんね」
「まあ、本番に強いらしいからな、それに見た感じかなり出来よかったし、十分だろ」
うん、あの精度と速度は誇っていいだろ
「でも…なのは教官はもっと早いですし」
「アホか、教官を目指すのはいいが、並べられるのは侮辱だぞ?」
「はい…」
「まあ俺なんかならともかく、なのはは別格だな」
なんていうか、ティアナの前ではいわないが、才能の塊でさらに努力を怠らないっていう真の手に負えない天才タイプだし
「それにな」
「はい…」
「そんなにうまかったら俺が教えることないからなぁ…てかな?」
お前らおかしすぎ!なにあのスバルの曲芸三次元機動、エリオの突進力と反応、キャロの超レアな召還スキル
「あげくに単独で普通に戦える射撃能力と高い指揮適正持ち?」
謝れッ!その年でそんだけ出来といて才能無いとか世の中の凡人に謝れッ!
「…つっかなぁ…この4人の中で、俺が個人的に一番評価してるのはティアナだぞ?」
「…は?…いえ、下手な慰めはいりません、少なくともスバルに負けるのは分かってますし」
「馬鹿、前提が違うんだよ」
隣の芝生のほうが青いって言ったろ?
「『お前が』欲しいのは火力と機動力とか持ってる『フォアード』だろ?」
だけどな?世間ではな
「『世の中の現場の人』は、まず『高い指揮能力』が大事なんだよ、例えばスバル、4人で総当りしたらお前が勝つと思うよ」
「え…はぁ、ありがとうございます」
「単独での戦闘評価は…まあだいたいだけど、スバル一番で、僅差でエリオ、ティアナ、でキャロの順だろうな」
召喚は一発芸な側面があるし、今のキャロでは効果的に動かすのは難しいだろうな、特に複数相手とかだと
「じゃあ、タッグで考えてみよう、一番と4番、二番と三番で組む、戦力的にはバランスが一番取れると思うが…」
正直、片方が後衛だけだから厳しいだろうが
「それでもティアナとキャロが勝つと思うよ」
特に先読みと指揮能力が必要な召喚と組ませたら厄介だろう、なにせスバルとエリオには突っ込むしか出来ん
「ティアナ、お前ならいくらでも幻影なりなんなりでやれるだろ?」
しかも前衛もどきも出来るって万能すぎ!ぶっちゃけ火力不足だけ何とかすれば大抵のヤツに勝てるんだよ、お前の能力ってのは
「それは…でもスバルのクセとか知ってる部分が大きいかと」
「スバルだってお前と同じ時間一緒じゃないか」
そこから使えるように組み立てれるかどうかが違いだ
「ま、ティアナをこうやって持ち上げてみたが。他の面子ももっと考えろよ?技術じゃなくって戦術もちょっとは知っとけ?」
若いうちは技術とか分かりやすい方向にいきたがるしな
「あ…ありがとうございます!考えがちょっと広がった思いがします!」
「仕事だしなー…まあ何言いたいかというと。現場は万能型で指揮能力高い人とか、引く手あまただぞ?ってこと…じゃあ明日ー」
まあまだまだ育つんだしな、諦めるのもはやいだろーけどよ…さて、それでは謹慎中の書類かたしてくるか!
「…で、なぜにティアナここにいるか」
「師匠って、なんだかんだで世話焼くのスキですよね」
「ん?まあそうかもな…あ、その書類こっち」
「あ、はい、これ終わってます…で、私。執務官目指しているんです」
「聞いたよ、おし、列車のほうはこれで…あとはアグスタの方か」
「ですね、それにしても保障とか現地の被害報告とか…すごいんですね」
「まあ、俺らレベルではこんだけだけど、はやてとかはさらにすごいぞ」
俺らじゃ決裁出来ない書類とかも多いしな
「そういうものですか…あ、これミスです」
「う。すまん…で?執務官がどうしたって?」
一桁間違えてる…また怒られるとこだった…
「それでフェイト執務官を育てたヤマモトさんにくっついておけば色々教えてくれるかな?と思って」
「無茶な考えだな…まあこうやって事務とかも覚えとけば楽かもしれないけど」
「ふふ…だからこうやって計算とか易しいところから手伝わせてるんでしょ?」
「計算俺ダメな人なんだよ!…ちくしょうなのはとかフェイトとか…魔導師はどうして理系が得意なのか」
文系大学でてるんだっつーの!こっちは!
「…まあどう考えてもいいけどさ、助かるし、勝手な勘違いでもね」
「ええ、勝手にさせてもらいます、別に手伝わないとヤマモトさん今日帰れそうになかったとか思ってませんし」
「ああ、勝手に手伝われただけなんだから、美味しいコーヒー出すのは助かったと思ってじゃないぞ」
「でも私は常識あるんでありがとうって言いますけど」
「…ちくしょう、おっさんいじめるなよ?」
ああちくしょう!普通に惚れそうだぞこんちくしょう!
あとがき
男おとすにゃ刃物はいらぬ、残業こっそりてつだやいいの巻?かもしれない。さて、地味にレースが混迷を極めてまいりました、うふふ
PS たまに思うんですが、こういうところで手を出さないウチのフェイトってやっぱりうっかり執務官だと思う
PS2 最近睡眠いつとってるんだ?作者
PS3 ナポレオン式睡眠法、美味しいです