「で…なのは、俺は仕事なんだが…」
「明日の担当は五課と三課なので…一日ですが、明日は隊長達も一応休みになっているんです」
「いや…見ろよこのアグスタの始末書…てか思うんだが、六課って失策続きだからさ…突き上げが地味にきついんだよ?」
「オークションでは結局盗られましたし…列車もあの被害ですしね…」
「列車は保険がきいてるけどな、まあ保険会社のオプがうるさいの何の…」
「うう…」
「まあ、世の中そんなもんだ」
「で…でも敵の姿は分かってきましたし!」
「…敵の目的はレリックじゃない、『レリックを使った何か』を使って何かをしようとしてる」
「そう…ですよね、レリック自体では」
「ああ、ガジェットにぽんぽん使うあたり、相手はかなりのガジェットを保有してて、有る意味捨て駒…いや、試験的かな?で、戦場にだしている」
「まだ先がある、と?」
「…何に使うかはわからん、しかも動力としてだろうから使い道は広すぎる」
「ガジェットに搭載してたものはそういう使い方でしたし」
「…これで敵の姿とか見えたと?」
「…うう」
「とはいえどっちにせよ俺も休みなんだけどー部隊長命令だしうはは」
「私いじめられてます?!」
――――父と休暇の憂鬱――――
「ああ…俺も押しに弱いよな…」
てなわけで、六課の殆どが休暇である、特に新人は三日ほど予定しているそうだが、なのはに休暇を取られてしまった
「まあそういわないで下さい、久々の休暇なのですることが思いつかなくって…」
「…おまえハタチでそれか…?」
で、振って沸いた休日なので、なのはのお誘いでちょっと市内までショッピングとしゃれこんだのだ
…本人はそう思っているが、これは前々から計画されていた休暇なのだ
いやだって!なのはを筆頭にすごいぞ!一月以上休暇なしとか!キャロですらそうなんだぞ?
…労務局のほうから言われる前になんとか休暇を取らせたいってはやてが相談してきたとき、マジでミッドの常識を疑った…10歳でこの連続勤務はありえへんやろ…
「まあ、服くらい付き合うよ、ってかとりあえず着替えような?」
「…そんなに似合ってないですか…?」
「変装としては…」
「…うう…」
そういえば久しぶりのなのはの私服だな、と思って待ち合わせて合ったらすごい格好だった
ジミーな緑のワンピ…上のベストっぽいのも緑、濃さは違うけど…せめてベストは黒とか…しかも古そうなデザイン…
「まあ…はのは有名人だしな、まさかこんだけ地味な格好とは思えないだろう」
「…そんなに地味って連呼しないでください…」
うるさい、つっかどっからその服持ってきた
「…ミッドですごしてて普段も制服じゃだめだから…このワンピースを…」
普段着かい、それで外でるなよ
「…上着は似たような色のをフェイトちゃんが持ってたの知ってたから借りたの」
ああ、見たことあるような気がしてたんだ。…ってか似た色で纏めるのは女性の場合は当たり外れ多いと思うんだが…
…つかフェイト、この格好見てたら止めろよ…親友だよね?
「まあ、とりあえず服って分かったからいいけど」
「すいません…」
「どっちにせよ、髪はおろしとくか?本気でなのは有名人だからな」
「そうですね…あと眼鏡とか付けときますか?」
「んーそうだな、今日だけなんだし、そこらの安いのかっとくか」
はい、と答えたのでとりあえず雑貨屋で買おうとしたんだが
「…サングラスは止めろよ…」
「え?変装といえばサングラスじゃないですか?」
ナイスお約束お疲れー
「うわぁ…ヤマモトさん、おごりってこの服高いんじゃないですか?」
「いいって。ちょっと副収入があってな」
「ふええ…すごいですね、何で儲けたんですか?」
「ネットオークションで」
「すごい…でも私お金ありますよ?」
そりゃあのワーカホリックっぷりみれば分かるけど。つか稀な休暇は寝てるとか溜まるよそれは
「まあまあ、俺にも思うことがあってな」
「?」
…言えない…副収入ってなのはのあのアグスタでのホテルで使ったドレスを写真つきで売ったお金だとか…!
…いや、自分でもびっくりする額だった…お金ってあるところにはあるもんあんだな…
「あの額でおじさんもちょっと罪悪感がだな」
「??」
「うむ、よし!よくなった」
髪の毛に合わせて淡い色を中心に纏めてみた、淡い青のワンピース、ベスト付き
…別に朝の格好との対比の為にこれにしたわけじゃないんだが…
いや、あれは流石に酷かったからな…あと眼鏡も特徴のないものにした。まだ服決めてなかったからね、眼鏡買ったときは
髪もストレートに、これで結構分からなくなったな
「に…似合ってるかな?」
「うむ、いいね。特に清純な感じに見える」
「そ…そうかな?」
ああ、まさかこれがあの砲撃をぶっぱなすとは思いもしない…!
等という考えは表に出さない、ええ、そりゃあもう!大人だもん!!
「…で、これからどうする?」
「え?えぇっと…」
服買ったしなぁ…予定ないなら家で残った書類でも書くか?
「あ…その…もうちょっと服とか教えてもらえないかなー…と」
「まぁ…なんていうか、あのセンスは無いよなあ…」
聞いたら5~6年くらいまともに服かってないそうである
「おまえはおばさん以下か」
「ひどっ!」
うるせえ、おっさんおばさんでも年単位なら外出着くらいかうわっ!
「…まあ、ついでだ、コスメもちょっと見とくか…先生心配になってきたし…」
「お化粧くらい出来ます!」
「…今年のリップ、新色をどうぞ」
「…」
「…季節で全部出せとはいわんが…今はやりのくらい即でろよ…」
今年はピンク系らしいぞ?それ以外に濃い感じが流行ってるらしい
…いや、俺に女装趣味はない。フェイトも結構自分のこと忘れる性格だから、何かに付け化粧品とか服とか送らないといかんのだよ
まあ、娘は基本が黒だから選びやすいけど、服はな。金髪が映えるしいいチョイスだな
…服の種類だよ?間違っちゃダメだよ?黒が基本色じゃないよ?
「あ、これいいかも」
「…なぜに地味な色を好むか…」
「う…地味ですか?茶色とか」
「もっと赤とか入ってればなぁ…別だけど」
俺も茶色よく着てるけど、今日Tシャツは茶色だけど
「まあ、全部固めるには渋い色だよ、アクセントくらいにしとくといい。とくに女性は考えてコーディネートしないと地味さが出るね、難しい色だよ」
つか、ハタチとかだともっと派手にしてかないと
「なのはも素材いいからな、地味な服は食われちゃうんだよ」
ほら、スーパーとかのチラシの写真、スーパーモデルとか起用すると主婦の服装が似合わないだろ?想像してみ?
「…って聞けよ」
顔赤らめてモデル?とか言わない一人の世界に入らない、ほらみろ。店員さんが『初々しいですね』的な顔で生暖かく見守ろうとしてるだろ!
「…なぜに俺の周りの女性はこんなんばっかりなんだ…」
フェイトとかフェイトとかはやてとかヴィータとかフェイトとかっ!
まあ…それでとりあえず昼からも色々回ってみようかってことでうろついてたら…
「…不審者発見」
「山本さん、山本さんあの人って…」
「いいか?なのは、俺らは今休暇、つまり一般人だ。分かるな?」
「でもいきなり通報準備はやはいと思うの」
「通報しなかったらどうしろと?」
「声かけてあげれば?」
…この陽気にトレンチコートとサングラスにボルサリーノ被った不審者にか?
「無理、その難易度は無理」
「え?でもあれはフェイトちゃ」
「なのは、あれは知らない不審者だ」
「でもフェイト」
「知らない不審者だ」
「フェイ」
「不審者」
「…そうですね…」
「ああ、きっと今日ウチの娘は休暇を利用して遠い星にいったんだと思うよ」
うん、前人未到の星とか
「…じゃあ、周りの人と同じで、見ない振りして回避しよう!」
「は、はぁ…」
「あ、父さん!」
…だから、知らない人だってば…
あとがき
とりあえずデートイベント、フェイトでもいいかと思ったんだけど…実は私、人物の設定をちょろっと書いてるんですがなのはのとこに…
『正統派熱血主人公』…ヒロイン扱いしてねぇ…ちょっとはいい目見せてやらないと…と愚考して書いてみた
PS タフ〇ンとか用意して寝ないで書いてみた、そろそろゴールしてもいいと思う
PS2 でもディスガ〇アもレベル上げないとなぁ…
PS3 まあ明日は投稿休むかな…?ゲームもしないと…