「うへえ…流石にアースラ使用申請は死ねる…何この書類の束…」
「しょうがないですよ…データで残すと改竄の可能性がありますから、どうしても紙媒体になるのは」
「ぐあぁ…ペーストして貼り付けたい…!」
「まあ…私も手伝いますので…あとスバルが退院したら参加させますし」
「うう…ティアナいい子だ…飴をあげよう」
「あ、どうも…いえ、この前のヴィータ副隊長との事とか…迷惑かけてますし…」
「あれか…まあ機嫌直してくれたからいいけど…」
「最強ですね…あの機嫌の悪さを直せるとか…尊敬します。師匠ってやっぱりすごい」
「いやちょっと『身体検査』したら直ったよ」
「最低ですね…あの状態からそこにいくとか…軽蔑します。師匠ってやっぱりひどい」
――――父とフラグの憂鬱――――
「つってもな…個人責任だろ?特にミッドでは全体的に年齢制限低いし」
就業だけじゃなく、全体が低い。じゃなけりゃ10歳で鉄火場に出たりは出来ない
「まぁ…そうなんですが…実年齢は高いヴィータ副隊長はともかくスバルはちょっと早いかと…精神的に」
同期にももう付き合ってる友人は多いですが…スバルの場合ちょっと体のことに付け込んでません?って言われてもなぁ
「最低だろうけど…別に恋愛感情とか無いしな」
「…なら手を出さないでくださいよ…スバルって単細胞なんですから。今はギンガさんの事で紛れてるかもしれませんが、終わったら大変ですよ?きっと」
「んー…まあそんときはそんときだな、どっちにせよ15じゃあ付き合うわけにもいかんし。20も離れているとなぁ…まあスバルも馬鹿じゃないし、気が付くだろ」
恋とか憧れとかそのへんの違いに
「それは…でもそこから始まる恋愛とかもありますし、スバルは年齢とかきにしないと思います」
「俺が気にするんだけどな…そういやスバルって障害があったら燃える方?」
「は?まあ…そうですね、訓練学校でもそうでしたし。おかげで主席で出てますよ、スバル」
「そっか…」
「そっかって…あ」
…あ、ティアナ気が付いた、障害ってなんだか気が付いた。年じゃないって気が付いた
「…師匠、怒らないし黙ってますから。ちょっと今現在の六課での状況を教えてもらえないでしょうか?ええ、フラグ的な方です」
…だんだんフェイトに似てきてるぞ…?
「…はぁ…まあヴィータ副隊長とフェイトさんはどうしようもないと思ってましたが…なのは隊長とはやて部隊長にまで…」
「まあ、はやてはからかってるってのが大きいと思うよ、本気じゃないね」
「そうなんですか?」
「本気だったら俺の名前は八神 正に今頃なってる」
あの子狸の策略の酷さはすごいぞ…?ヤツならこの前のホテルアグスタで俺も内部警備させて、そのまま招待客の前で結婚式くらいする、ヤツはそういう子狸だ
「…なんというか…部隊長すごいですね…」
「ヤツを敵に回すとえらいことになる、とだけは覚えとけ。少なくとも管理局にいるならな…」
六課の部隊編成といいアースラの使用といい…我侭を押し通せる力があるのがすげぇ…
まぁ。いまんとこ悪い方向に使ってないだけまだ上の人間なんかよりよっぽどマシだが
「でも…なのは隊長はどうなんです?」
ちまちまと書類を整理しつつティアナがまだ聞いてくる、やっぱ女の子はこの手の話すきだなぁ…
「んーどうなんだろ?『頼れるお兄さん』的なとこじゃないか?」
多分そのへん、あいつ嘘とか隠し事苦手だから…俺が好きならもっと分かりやすいと思うんだけど…ああでも最近地味にそんな雰囲気出してる?
「んー私的にはヤマモトさんのこと結構好きだと思うんですが」
「かなあ?やっぱ付き合い長いから、微妙に分からんのだよなぁ…逆に」
「そんなもんですか?」
「そんなもんだよ、『なのははこういうヤツ』って先入観が働くしね、チェックが甘くなるんだ」
うし、こっちの書類終わり、ティアナに一枚計算を頼んで次に取り掛かる
「まあ、なのはは置いといて。フェイトは、だな」
「すいません、そこは聞きたくないです」
「…一応、俺の娘なんだが」
愛娘なんだが
「…なんていうか、見ただけで…溺愛っていうか…なんといか…」
「あー…まあ溺愛っていえばそうだけど…恋愛感情で考えるとそうでもないよ?」
「は?いえいえ!正直にいってなのは隊長とか付き合いの古い人はともかく、スバルのこの話が耳に入ったら少なくとも入院伸びるのは間違いないと!」
…愛娘なんだが
「そうか…まあそう見えるよなぁ…でもそうじゃないんだよ、フェイトはぶっちゃけ子供なんだよ、恋愛とかはね」
「は…あ」
「俺に構ってるのも、『自分の絶対的な味方』って思ってるからなんだ」
「は?いやそんなことないでしょう?いえ味方なのは間違いないですが…それならなのは隊長も」
「んーどう言えばいいのか…昔あいつが落ち込んでたときにな、なのはもユーノも慰めたけど、一番目立って慰めたのが俺でな」
まあ、それが原体験なんだろうよ、つっかトラウマかもしれんが
「分かってはいるんだと思うよ、なのはやユーノ、アルフとか。最近はエリオとか…更に人数増えてるけど味方だとは思ってるけど」
「…でも、どうしてもその時の印象が大きすぎる」
「そうだな、スバルもそういうとこあるだろ?なのは見るときの目とか」
小さいころの影響って結構残るモンだよね
「そう…ですね」
「まあ、俺と結婚したいとか言ってるけど、そろそろ親離れとかさせようとしてる俺から離れたくないってのが大きいと思うよ」
「色々複雑なんですね」
そうだなあ…まあ複雑な家族関係だしなあ
「まあ…正直恋愛とかで迫られたら俺も、もうちょっと真剣に対処はするけどね…どいつも本気で恋愛って考えては無いと思うよ?」
いいとこなのは位か?いまだに墜落事故のこと気にしてか、本気で前に出てこないけど…
フェイトは言ったとおり恋愛ってわけじゃないし
ヴィータやスバルは好奇心から…てのがまだまだ先にでてるしなぁ。正直もっと考えてないとな
「んー…でもフェイトさんは結構本気っぽいんですけど…」
「そうでもないよ?前に職場の女性と付き合ってるのバレたけど、『ちゃんと相手のことも見てあげてね』って逆に諭されたよ」
「うぇ!?…本当ですか?闇討ちとかは…?」
……愛娘なんだってば…
「無ぇよ!?ってか執務官がんなこと簡単にできねぇ!」
「はぁ…そうなんですか…」
「まあ、お母さんってよばなきゃ駄目かな?とかやたら気の早い話してたけど」
「…で、その女性とは?」
「いや、両方とも遊びだったからね。今は結婚してるよ、あっちは」
「そう…なんですか」
まあ、仕事が忙しくって自然消滅ってのもあるけどね
つかまあ、その頃もフェイトの事とか俺の体の事で忙しくて…余裕なかったんだよなぁ
だからまあ
「今のところフリーってのは嘘じゃないのさ、スバルを応援する気だったら…あと5年くらい辛抱できるなら考えてやるけど」
そんくらい我慢して考えるなら…芽はあるんじゃないだろうか?精神的にも成熟するだろうし…そのころ40のおっさんの俺に幻滅してるかもだし
「まあ、この話は内緒だぞ?言ったら五年ただ我慢するだけになっちまう」
あれこれ考えて、不安になったり、リスクとリターンや、人生設計を考えてからの話だ
「…色々考えてるんですね」
「年とるとなぁ…こんなもんだよ?ミッドっていう新しい世界とかにも住んで、経験だけは人並み以上にしてるからねぇ」
まあ、見た目は若いが、二十歳程度の娘もいるのだ。勢いだけで結婚とか出来る立場ではない
「家族かぁ…いろいろと大変なんですね」
「ああ…俺って一応家長だしな…名前だけ」
ええ、名前だけです。稼ぎは娘んが倍です
…ああ、スバルでもこのまま局勤めていると…5年で抜かれるかもしれん…
「…師匠も武装隊はいればいいんですよ、結構強いんでしょ?すぐに高給取りになれますよ」
「馬鹿、家族が帰って来る所残しとくのも家長の務めなんだよ」
若いお前らと違ってな、そういうリスクも考えてるんだよ
「それでも…だれかがやらなくちゃいけない仕事ですし…」
「なら誰かにやらせりゃいいだろ?その代わり俺は娘と家族を守る、そんだけだ」
好きなやつがすればいいじゃん。世の中には家族より他人のほうが大事なやつもいるかもしれんし、俺は死なない!とか謎の自信があるやつとかさ
「いや、そういうやつがいるから世の中回ってるのは分かるし、いいことだと思うが。俺にとっては家族の方が大事だったんだ」
そんだけだ
「…本当に師匠は厳しくて優しいですね…」
「大人が本心で話せばこんなもんだよ、まあ話し方とか考えは違うからさ」
俺は気楽に話してるだけだからな
「その自然体の所が好かれてるのかもしれませんね」
「んー…かなぁ?俺は思ったことぶっちゃけるやつって嫌いだけど」
そんなの子供だろ…?どこが好かれるんだろ?
「そのへんが難しいのかもしれませんね、あこれ終わりです」
「ありがとーっと、次これな」
「えーっと…この申請書類の束見てると、ベルカ式外したくなりますね…」
「消耗品が増えるわけだしな…しかも結構するし」
つか申請書類が面倒臭い、だってこれって見た目質量兵器に近いから色々と制約があってさぁ。あと反動で体に悪いし
「ま、さっさと終わらせましょう、六課の検分も終わりますし、スバルも明日の検査しだいで退院だそうですよ」
「んじゃあ、明日は朝一で病院かなぁ」
「ああ、そうですね…私も隊長に連絡して着いていかせてください」
「「スバルの口封じに」」
「…頼むぞ、わが弟子」
「お任せください、師匠」
あとがき
見よ!東方は赤く燃えている。そんな感じデス
PS ちょっとリアル忙しいので明日は更新なしかな
PS2 ってか、そろそろ本気でとらハ板に移動しとくかなぁ…30越えてるとか…