「お、ユーノ、久しぶり、すまないなこんな夜遅く」
「ははは、いつものことさ、それにクロノよりかはマシだよ?」
「ああ・・・あのころは本気であいつの殺害方法を口ずさみながら仕事したよなぁ・・・」
「懐かしいね・・・もう5年になるのかな・・・ああ、そういえば最近はリンディ茶が懐かしくてね、また緑茶送ってくれないかな?」
「ああ、お礼に玉露送っとくが・・・正式には砂糖なしなんだって教えといてくれよ?」
「判ってるよ、クリームも無しだって、ね」
「ははは、懐かしいなあ・・・あのころはなんだかんだ言ってよく一緒に飯くいにいったもんなあ、覚えてるか?納豆っぽいの出してた店、あれ今移転して中央区にだしてんだぜ?」
「え?Love家だっけ?深夜までやってて助かったのに消えちゃってたけど、そうかぁ、久々に食べてみたいなあ、どんぶりにオカズがのっててたべやすかったなぁ」
「おお、今度いこうぜ、なんかチェーン化して西にもできてるらしいから新しいそっちとかどうよ?」
「うん、いいね・・・まあ明日半日休んだらまた仕事増えてる気がするけどね・・・本気でタダシ、無限書庫帰ってこない?」
「うーん・・・なんだかんだで陸戦Aあると行きにくいんだよなあ・・・一応事務でねじ込まれたけど、それでもナカジマさんとこかから五月蠅いし、きついよ」
「ここも人が増えて、なんだかんだで順調になったあとすぐそっちにいっちゃったからね、タダシ」
「あんときはすまないな、なにせ休みが無い職場だとトラウマものの金色ザンバーがなぁ・・・」
「しょうがないよ、というか流石にあのままだとフェイトを立ち入り禁止にしようかって話題になるくらいの勢いだったし、実際頷き掛けたし」
「・・・たまに思うんだが、俺かクロノだけの時って、地味に毒吐くよな・・・ユーノ」
「・・・一月のうち4徹とかが4回あるとね・・・流石に・・・空調あるけど流石に服が・・・休みは洗濯でつぶれるよ・・・」
「・・・来週の頭、またユーノんとこ掃除にいくから、服おいとけ・・・」
「・・・ありがと・・・本気で嫁に来て欲しいよ・・・今ならフェイトを倒せる気がする・・・」
「勘弁してくれ・・・」
----父と司書長の憂鬱----
「ああ、とりあえずこっちはどーせ朝までで起きてるつもりだけど、ユーノ、そっちは時間あるのか?」
「久しぶりの友人の為だし、時間作れるよ、といいたいところだけど、後2時間ほどは余裕が出来てね」
目の下のクマもない、目も変な輝きもなし、いっちゃったフェイトみたいに瞳からハイライトもきえてない、よし
「まだましな時だったみたいだな、本当に」
「あはは、まあ本当に今は部下の人が出してくる資料待ちなんだよ、その資料みて僕が探すってわけ」
「ああ、流石に俺いたときより効率良くなってるんだ」
「うん、タダシのいってた方法に切り替えたからね、タダシのいた頃は流石に人がいなかったから完全稼動はしなかったけど」
ああ、そういやそんなだったなあ・・・思考を分割するのがうまい俺と、探索魔法のエキスパート、技のユーノと力のヤマモト
『今日は二人でダブル司書ダー』
『いつもだろ、いいから4番からよろしく』
「・・・なつかしいなあ・・・きっつい仕事で毎日頭痛で顔真っ青にしててさー」
「あはは、んでフェイトや皆が心配するから化粧してたよね」
「ああ、108の特技に化粧があってよかったよ・・・」
「たしか12までは僕も確認したんだけど・・・いつも思ってたんだけど、炭酸一気飲みとかどこでおもいついたの?」
「・・・昔そんなのを売りにしてた芸人さんがいてたさ・・・」
「地球でなんだ・・・んじゃあ裁縫は?」
「王様○仕立て屋って本読んだ」
「へぇ・・・王様か、裁縫の本なんだろうけど、すごいね見てみたいなあ」
「地球の実家だなあ・・・そういやどこまで進んでるんだろ・・・アメリカ編かなあ」
ただ、あれ読んだだけで出来るとおもっちゃだめだけど、嘘はいってないよな、読んだとしかいってないし。
「っと、探してた資料、集まったよ、明日でも誰かに持っていってもらうけど、いい?」
「お、すまんな、しかし早いな、『レリック』って最近引き出されてる?」
「うん・・・前々からちょこちょこと出てるんだ、僕もジュエルシードに似てるし、結構調べたこともあるしね・・・で、タダシ六課にいったんでしょ?それでってことは・・・?」
「ああ・・・周りに誰もいないよな?・・・資料室にいたころにさ、何度か本局に持ってったことあるんだよ、レリックの書類、数自体結構あるって話しだし・・・って思ってたんだけどさ、六課って聖堂教会の多額の寄付が出てるの、知ってるか?」
そう聞くとユーノはちょっと顔をしかめて呟いた。
「おかしいよね・・・たしかにリィンの時とかではやてはあそこと懇意だけど、だからって出すほど教会が潤ってるわけでもなし・・・ロストギア対策の六課・・・そして過去の遺物に強い興味をもつ教会・・・はやてが巻き込まれているか・・・あるいは・・・」
「「まきこんだか」」
はぁ・・・と二人してため息を付く、ユーノと二人してあの子狸の尻拭いをどんだけしたか・・・特にユーノはフェイトのこともやってくれてるし、本当に15も下だが頭が下がるよ。
「なあ・・・はやてあたりは気が付いてると思うけどさ、そろそろちゃんとお前がどんだけ縁の下支えてるかちゃんと示したほうがいいんじゃないか?」
ああ、なのはは除外な、あいつも結構迷惑かけてるけど、惚れた弱みがあるからな、ユーノは。
・・・因みに言うと最近は恋っていうより憧れになってるらしくって『彼女の幸せを本気で願ってるんだ・・・』とか酔った勢いで告白されたときは思わず未成年なのに泡の出るお店に連れ込んだよ・・・あれ以来俺たちはタダシ、ユーノと名前で呼べる、年を越えた親友になった・・・
「いや、前にも言ったけどさ、僕は空気でいいんだよ」
そんなにたいしたこと出来ないしと呟くがそんなことはない。
目に映らないところでドンだけの人がエースオブエースを支えているか、任務前に資料を探し出し、移動ひとつでもクルーだけじゃなく、転送機器やレイジングハートのメンテだってそうだ、沢山の人が支えているんだ。
「いや、やっぱり僕は気にしてないし、恩に着せようと思っても無いしね、やりたいことをやってるだけなんだ」
「ふん・・・だからって司書長か?現場主義の考古学者のスクライアが?司書でいいのに権力背負って?」
「いやぁ、権力欲に目覚めたんだよ、『おい、ちょっとコーヒー』とか最高だね」
そんなこと言ったたためしがないくせによく言うよ、だがまあ本人がいいっていってるならいいさ、好きにしろ。
「まあ、幼馴染の六課のやつからすれば空気かもしれんがな、それはきっと、無ければ生きていけないって意味だと思うぜ」
「・・・ありがとう、タダシ」
「お礼は掃除にいくときに部屋においといてくれると助かるな、穀物のキツイやつな」
「判ってるよ、もし僕が来週までに帰れなかったら、サイドボードの二段目のもってっていいよ」
「へえ、用意しとくとは・・・さては何かのときの俺用の餌か?」
「ふふふ、だから一本だけだよ?忙しくなったら呼ぼうと思って買っておいたんだから」
ああもうユーノいいやつすぎるな・・・ちきしょう
「マジで女だったら嫁にしてるよ・・・マジで」
「女の子だったら吝かじゃないけど、無理無理、スーパーユーノタイムは終了したからね、フェイトがおっかなすぎる」
あははは、と二人して深夜、通信画面を挟んで笑う、ああ、また明日から頑張ろうって気になる、気にさせてくれる。
「んじゃな、ユーノ」
「うん、みんなによろしく、タダシ」
だから、半年振りだろうと、挨拶はこの程度でいい、友情は時なんて野暮なものに左右されないのだから。