タイクーン畜生道~プロローグ・転生者は近親フェチ~
俺は転生というものを信じる。
というか、俺自信が死んだはずが、こうして記憶を持ったまま転生してしまったからだ。
俺の死因・・・・についてはまあ、今の俺には関係ない。思い出したくないのが正直な所だが。
まあ俺の趣味が高じて修羅場ったとでも言っておこう。
なんにしても、俺は何故かその「前世」をそのまま覚えている。
そして、驚いたことに、その「前世」でやりこんだゲームの世界に転生してしまったらしい。
ことは俺の自我が目覚めた・・・物心ついた頃だから3~4歳くらいの頃かね。
俺がやんちゃして怪我をしたときのことだ。幼児のスペックと自我のギャップに慣れていなかったんだわな。
そしたら、俺の母親がやってきて、何かをもにょもにょと唱えたわけだ。
「ケアル」
みるみるうちに怪我が治って、つるつるの綺麗な膝小僧が復活。
つーかケアルですか。どう考えてもファイナルファンタジーです。ありがとうございました。
「もう怪我は大丈夫よ。泣くのはおよしなさい? あなたは立派なタイクーンの王にならねばいけないのですら」
タイクーン・・・・王?
いやひょっとしなくてもまさか・・・・ええ、そうです。
俺の転生先ってFF5の脇役その1、レナとファリスの父親。タイクーン王だったんです。
思いっきり死にキャラじゃん!?
いや、あんな可愛い娘二人も作っておいて人生に一片の悔いなしって感じは・・・・
しないよ。
そもそもファリスは行方不明になるし、感動の再開イベントしてすぐ死ぬし。
可愛い娘たちは何処の馬の骨とも知らぬ主人公に取られるしよ~。
やはりそれが一番気に入らん。いくら父親でも、いや父親だからこそ言わせてもらう。
愛娘の貞操は俺のものだ!
そこ。変態といわない。趣味も性癖も人それぞれなのです。死ぬ前から俺ってこんなヤツだったし。
レナ&ファリス萌えで近親相姦趣味だからって別にいいじゃない!
この時から、俺の自我は凄い勢いで覚醒をはじめた。
とはいえ、その時点で判ってることと言えば。
1.この世界がFF5(推測の域を出ない)の世界に転生したこと。
2.自分がタイクーンという名前の国の王家(しかも跡継ぎ)に生まれたこと。
こんなものだった。
まずは、本当にこの世界がFF5の世界なのか、そして、俺がゲームで死にフラグを回収した、レナ&ファリスの父親なのかを確認することからはじまった。
幼いながらも数年続けた学習と情報収集で、いくつかのことを確認できた。
その間に発揮した俺の行動力に、両親も大層喜んで、将来を期待しているらしい。
そりゃね・・・・命がかかってるんですからね。必死にもなりますよ。
この世界の常識とかも理解しとかんと、後手にまわるしね。
さて、情報収集の結果は。
まず、この国の付近に風のクリスタルの神殿が存在すること。
ウォルスという国に水のクリスタルが存在してその恩恵を受けていること。
シドという若き天才がカルナックに現れ、クリスタルの力をより引き出す装置の研究をしていること。
以上の3点が、確実に裏づけをとれた。
どう考えてもFF5の世界です。特に最後のが重要です。時期的にも合致しています。
やはり俺は、世間で言うところの「タイクーン王」に転生してしまったらしい。
これが俗に言う「憑依モノ」だとしても、死ぬ運命のキャラに転生するのは嫌だ・・・・。
当たり前だろう? 誰だって死にたくない。
まあ、俺は未来におこるだろう展開を知っているから、うまくやりくりすれば死を免れるだろう。
だが・・・・・
一歩間違えれば確実に死ぬ運命。
その道をたどって、上手く展開を操作する自信なんてこれっぽっちもない。
というか怖い。そんな道に進みたくない。
なら・・・・かなり以前から、大幅に人生の展開を変えてしまえばいいのではないか?
タイクーンの王位を継承しない・・・・・ここまでやってしまえば確かに死なずにすむだろう。
だが、この世界、放置すれば俺がいい年になったときに消滅の危機に瀕する。
そのときに世界を動かせるだけの権力が手元にないのは、いろいろと不安だ・・・。
それに、王様という立場にいたほうが、好き放題できるし。
折角おいしい目を味わえるキャラに転生したんだから、それを堪能せずにナニが転生か!
目指すはただ一つ!
我が未来の愛娘、ファリス&レナと、近親相姦姉妹丼をしながら余生をすごす!
齢8歳にして、我人生の目標を得たり。
・・・・変態ですいません・・・・