1995年10月10日 1645 英国 グロースターシャー州 グロースター 国連軍緊急即応第3戦術機甲連隊駐留基地 射撃演習場
≪02、08、トロトロ撃つな、何発ムダ撃ちする気だぁ!?≫
≪01、命中率82%に低下、05、84%に低下・・・ 07、81%! ほらほら! 後が無いわよ!?≫
≪03、一体それでよく卒業できたな!? 貴様は訓練校に返品だ!≫
≪04、06、早けりゃ良いってもんじゃないぞ! 貴様等は『早漏』決定だな!?≫
9機のトーネードⅡが急速機動射撃・砲撃演習評価を受けていた。
射爆場上空までウェールズの山岳地帯をスレスレの高速NOEで駆け抜け、平野部にランダムに配置された
ターゲットポストから射出されるターゲットを、規定速度を維持しつつ撃破してゆく。
時にはサーチライトが光線級のレーザー役を果たし、照射されればそれで不合格が決定だった。
左右上下、不規則に高速移動するランダムターゲットへのWS-16C突撃砲による射撃評価と、Mk-57支援砲による中距離砲撃評価。
ただ、従前と違う事はその演習中ずっと、CPから罵声と叱責が容赦なく響き渡る事か。
お陰で9機の戦術機に搭乗する衛士達は常に集中力を邪魔され、内心の図星を指されて冷静さを徐々に失いつつある。
≪ほらほら! 命中率80%切ったら最後、お前ら全員、『お帰りはあちら』だぞ?≫
≪訓練校には、ちゃんと言っておいてやる! 出来そこないのガラクタを送ってくるなとな!!≫
≪ここは実施部隊よ! 訓練校みたいな幼稚園じゃないんだからね! チンタラ飛んでると承知しないわよっ!?≫
そろそろ、全員の集中力が落ちてくる頃だ。 CP将校たちがここぞとばかりに罵声と叱責のヴォルテージを上げ出した。
そんな様を見つつ、3人の将校たちが記録ログを確認している。
その中の一人、明らかに東洋系と思しき女性将校が、モニターから視線を外して他の2人に問いかけた。
「・・・まあまあ、ってトコじゃない?」
その声に、残りの2人も頷く。
「わざわざ、バイタルモニター確認しながら、狼狽した所をグサグサとやっているものね。
あれじゃ、新任連中はひとたまりも無いわよね・・・」
「でも、なかなか頑張っている。 まだ誰一人として80%割って無いぞ」
最初に確認した蒋翠華中尉。
CP将校たちの『悪ふざけ』を嘆息しながら見ているオードリー・シェル中尉。
最後に評価していたウィレム・ヴァン・デンハールト中尉。
「国連軍訓練評価、A-から、A+まで。 評価は信用してよさそうね」
「訓練校の指導教官をしている圭介から連絡が有った。 『可能な限り≪まともな連中≫を見繕ってやった。 感謝しろ』 だと」
「生意気ねぇ、圭介のクセに・・・ ま、それは置いておいて。 どう? オードリー、ウィレム?」
「良いのではないかしら?」
「ああ、同意だ」
3人の試験評価担当官達が、結果に合意した。
「よし、取りあえず合格ね。 振り分けは後で詰めるとして、ロベルタ! ロベルタ~! そろそろ切り上げさせて!
それと、何時までも喚いている連中の通信、オフっちゃっていいよ!!」
「了解です、蒋中尉」
『本職の』、CP将校であるロベルタ・グエルフィ少尉が通信系を『取り上げて』、演習の終了を告げる。
これで演習は終了。 新任衛士達は全員合格と言う訳だが、ギリギリまでそれを言わない。
彼等は自分達が実施部隊に受け入れられるのか、はたまた本当に、『訓練校へ送り返される』のか、ビクビクしながら審判の時を待つ事になる。
「毎度の事だけど、この光景は見ていて気の毒ね」
「オードリー、俺達の時も酷かったぞ?」
「へえ? ウィレムもやられた口なの?」
「ああ・・・ って、そうか。 翠華は中国軍からの出向だったな。 向うじゃ無かったか?」
「あった、あった。 もう散々、脅かされてさ。 本当に荷造りさせられたのよ。 涙ながらに営門まで行ったら、先任達がニヤニヤして立っててさ。
『ほう? 合格なのに訓練校にお戻りとは。 これまた殊勝な新任達だな?』 だよ!? 酷いと思わないっ!?」
「ぷっ・・・ くくく・・・」
「良いネタだな。 次回から使うとするか」
「はあ・・・ 一回味わってみなよ・・・」
そんな雑談の最中、通信ブースからCP役をしていた3人の将校が出てきた。
皆、悪戯が成功したような、人の悪い笑みを浮かべている。
「いやぁ~! 毎度のことながら、この役は面白ぇよなあ!!」
「ファビオ、本当にノリノリだったものねぇ・・・」
「いや、ヴェロニカ。 君だってニヤケていたぞ? 気付かなかったか?」
「なっ! ニヤケてなんか無いわよっ! ちょっと、ケン、失礼な事言わないでよっ!」
「傍から聞いている限りでは、リッピ中尉が最も楽しんでいたようですが・・・」
「ちょっ! ロベルタ!?」
あくまで冷静な本職の突っ込みに、周りが爆笑する。
顔を真っ赤にしながらも、普段から真面目で通っているCP将校に対して言い返せずに、ヴェロニカ・リッピ中尉がそっぽを向いてしまっていた。
「あら、試験は終わったの?」
新たに試験官室に入って来た3人の女性将校の内、先頭のプラチナブロンドの髪を持つ中尉が、微笑みながら確認する。
残る2人はログモニターを除き込んだり、バイタルモニターを確認したりで、結果内容を確かめている。
「終わりましたよ、オベール中尉。 結果は・・・ 一応全員合格。 結果はモニター表示で。 プリントアウトさせます」
「そう、ご苦労様、翠華。 じゃ、これから中隊振り分け会議ね」
「新任達、どうさせておくの、ニコール? 時間は有るわよ?」
ログモニターから眼を外した趙美鳳中尉が、小首を傾げながら問いかける。
長い黒髪がサラサラと流れるようだった。
「精々、ドキドキさせときましょうや。 何事も緊張感は大切ですぜ?」
「はあ・・・ ファビオ、貴方の口からそんな台詞が出るとは・・・」
「ひでぇ!?」
何人かが含む笑いをもらす。 何せファビオ・レッジェーリ中尉と言う衛士は、最も緊張感から程遠い人物と目されているのだから。
「ファビオの言ではありませんが、多少の辛抱は甘受して貰いましょう。 これも訓練の一環です」
「相変わらず、堅物ねぇ、ケンは・・・」
「ドイツ的美徳と言いたまえ。 それより何事も不謹慎な態度で済ます、君達ラテン的習慣は感心せんぞ?」
「ちょっと! 喧嘩売ってんの!? このジャガイモ野郎っ! こんな南部男と一緒にするなぁ!!」
「ヴェロニカ。 君は五十歩百歩と言う言葉を知らんのか? 以前に直衛や圭介から教わったのだが」
「何をっ・・・! って、どう言う意味!? 翠華!?」
「私に振らないでよ・・・ って、『似た者同士』、若しくは、『同類』って事ね?」
ケン・ヴィーターゼン中尉の言わんとする所を理解したリッピ中尉の表情が、次第に真っ赤から赤黒く、そしてみるみる内にワナワナと震えだし、そして・・・
「アンですってぇ・・・!!?」
「あ~、はいはい。 ドイツ=イタリア戦争はまた今度ね。 忙しいんだから。
じゃ、先任達も来られた事で、振り分け会議始めましょうか」
「う~~! 何よ、翠華! アンタ、最近良い子ぶっててさ・・・」
「私は良い子ですから。 ほら、ヴェロニカ! さっさと来なよ、始めるよ?」
「・・・次回は、私もやろうかな・・・」
ガヤガヤと騒がしく会議室に向かう一行の最後尾で。 それまで黙ってバイタルモニターを覗いていたミレーヌ・リュシコヴァ中尉が羨ましそうに呟いていた。
同日 2030 英国 グロースターシャー州 グロースター基地 将校用サロン
「じゃ、ウチの中隊の新任は3人って事ね?」
お茶を飲みながら、童顔を傾げてミン・メイが聞いてきた。
本人も気にしているらしいけど、軍服を着こんでなお、20代には見えないのね、彼女は。 私服姿になるとミドルティーンに間違えられる程よ。
ソファに寝そべった格好で、ファッション雑誌を読んでいた私―――蒋翠華中尉が、雑誌をポーンと、放り投げて答える。
「うん、1、2、3小隊に1人づつね。 4小隊は定数保っているから」
そんな私の格好を、眉をひそめながら窘め始めるのはもっぱらギュゼル。
「翠華、はしたない。 ちゃんとなさいよ」
「あ~、やだやだ、またギュゼルの『お姉さん病』が始まった・・・」
「誰かさんが何時まで経っても、お子様だから」
「むぅ、その、『誰かさん』って、誰かしら?」
「自覚が無いのは、もう末期症状ね・・・」
「・・・なんか、ムカつくわね・・・」
ギュゼルは何か事有る毎に年上風を吹かすのよね。 1歳しか変わらないのに。
確かこれって、事の発端は・・・ そうだ、思い出した。
2年ほど前、私が欧州に来たばかりの頃だったかな? 文怜のバースディパーティをしようかって話になって。
で、参加者資格に『10代の乙女限定!』ってやったんだっけ。 で、ぎりぎりギュゼルは弾かれたと(最後はみんな参加して貰ったわよ?)
そうだ、あれでムクレたんだ。 それ以来、逆手にとって何かとお姉さん風を吹かす様になったんだわ。
むぅ・・・ 2年も前の事を根に持つなんて、何て根暗な女・・・
「わぁ~るぅ~かった、わねぇ~! 根が暗くってぇ~~!?」
「ふゃ!? いひゃい、いひゃい!(痛い、痛い!) ひゅふぇゆ(ギュゼル)、いひゃい~!!」
痛い、痛い! ほっぺた引っ張らないでっ!!
「翠華、思っている事口に出す癖、何とかした方が良いと思うよぉ~?」
ミン・メイ! のほほんとお茶なんか飲んでないで! 助けてよっ!!
1995年10月11日 0830 グロースターシャー州 グロースター基地 衛士ブリーフィングルーム
「・・・以上で、各人の配属中隊通達を終える。 後は各所属中隊にて、各自のポジションを確認しろ。 ―――以上だ。 各中隊副官、何かあるか?」
「「「 ありません 」」」
「よし、ではこれで解散とする」
新人たちの中隊振り分けを伝達したアルトマイエル大尉(副大隊長兼務第2中隊長)が解散を命じ、ブリーフィングルームを出て行った。
「よし! 第1中隊、集合!」
第1中隊の中隊副官を務める、ウィレム・ヴァン・デンハールト中尉が、第1中隊の新任達を集めている。
って、早速ここを使う気? 先手を打たれたわね。
「第3中隊、それじゃサロンに集まって頂戴」
第3中隊の中隊副官、オードリー・シェル中尉にサロンを先に取られたっ! って、私が一番出足が遅れたのよね、あちゃ・・・
「第2中隊~、じゃ、PXに集合ね~!」
・・・何だか、一番威厳の無い中隊副官の気がしてきたわ、私ってば・・・
新任3人をゾロゾロと連れてPXへ。 もう朝食時はとうに過ぎたから、ガラガラだ。
取りあえずドリンクコーナーから、コーヒー(モドキ)を4つトレイに載せて。
新任達の前に置いてやる。 何だか偉く恐縮しているけれど。 ま、サービスよ、今日だけは。
「じゃ、まずは自己紹介からね。 私は貴方達の所属中隊、第2中隊で中隊副官をしている蒋翠華。 中尉よ。 出身はご覧の通りアジア、中国ね。
ポジションは第1小隊で砲撃支援(インパクト・ガード) 最もこれからどう変えるかは、中隊長次第。
中隊長は、ヴァルター・クラウス・フォン・アルトマイエル大尉。 さっき演壇にいた人ね、副大隊長兼務の第2中隊長。 歴戦よ。
―――ここまで、いい?」
「「「 はいっ! 」」」
―――ん! 元気で宜しい!
「で、中隊は4個小隊編成の『増強中隊』編成なの。 私達の緊急即応部隊は真っ先に戦場に投入される、『火消し部隊』だからね。
そうそう早くに戦力が消耗する訳にはいかない―――それがための編成なの、OK?」
3人とも神妙に頷いている。 うん、よし。
「各小隊長は、第1小隊は中隊長が兼務。 右翼迎撃後衛小隊ね。 私もこの小隊よ。
第2小隊―――突撃前衛小隊は、ファビオ・レッジェーリ中尉が指揮。 この小隊に配属になったら、ご愁傷様。 ―――理由は追々判るわ。
第3小隊は強襲支援小隊。 小隊長はギュゼル・サファ・クムフィール中尉。 彼女は普段は面倒見の良い姉さんタイプだから、安心しなさい。
第4小隊は左翼迎撃後衛小隊。 小隊長はニコール・ド・オベール中尉。 中隊副長兼務ね。
男爵家のお姫様で、お淑やかな女性よ。 ―――訓練は厳しいけれども? ま、普通にしていれば、何かと気にかけてくれる人ね。
以上、簡単だけれど中隊の紹介はこんな所。 ああ―――最後に一つ。 貴方達の所属は第1か第2、第3小隊のいずれかね、今現在、欠員の有る隊はこの3つよ」
ファビオの紹介の所で、3人ともちょっとだけギョッとしていたけど。 ま、少しだけ脅かす位良いわよね? 別の意味で『ご愁傷様』なんだけどね。
「じゃ、今度は貴方たちの方ね。 名前、出身、希望ポジションを」
まずは正面に座った、栗色の短めの髪と、さっきから気になっていた光の具合で色が変わる面白い瞳の女性少尉が、勢いよく答える。
「はいっ! ヘレナ・クリステンセン少尉! 出身はデンマーク、ポジションは前衛・後衛全般です!」
「うん、オールラウンダーか―――その元気は突撃前衛好みね、次!」
次はちょっと縮れた短い金髪、長身の多分スラブ系の若い青年衛士―――へぇ? ちょっと良い男ね。
「はっ! アナートリィ・ヴィコラーエヴィチ・シェフチェンコ少尉です。 出身はウクライナ共和国。 ポジションは突撃前衛希望です」
「へぇ・・・ うん、なかなか良い面構えね。 それが見かけか本物か、じっくり見せてもらいましょ? で、最後のアンタ」
最後の娘は、何と言うか・・・ ワンレングスのライトブラウンの長い髪に、なに? この綺麗な肌・・・ くっそう・・・
「は、はいっ! えっと、えっと、ティウ・キュイク少尉ですっ! えと、出身は、エストニアのタリンです! でも、1歳の時までですけど・・・」
・・・で、案外ドジっ子のようだわ。
「聞かれた事以外は話さなくて良いの。 それから上官への報告は、簡潔、かつ明瞭に、いい!?」
「あ、はいぃ!!」
「・・・で? ポジションは?」
「はい・・・? あ、はっ、はいっ! 打撃支援か、砲撃支援希望ですっ!」
「・・・間違っても、テンパってフレンドリーファイアーはやらないでね・・・」
「はい?」
「何でもないっ! よし、じゃ他に何か質問は有る? 答えられる範囲で、かつ、長くならない内容なら教えるわよ?」
と、3人が顔を見合わせているわ。 ん? 何か致命的に判らない事言ったかしら?
なんて思っていたら、元気娘のクリステンセン少尉がおずおずと聞いてきた。
「あ、あの、蒋中尉。 ひとつだけ宜しいでしょうか?」
「ん? なに? 言ってみなさい」
「はい。 多分、シェフチェンコ少尉も、キュイク少尉もそうだと思うのですが・・・ 『中隊副長』と、『中隊副官』って、どう違うのでしょうか?」
―――はあ!?
「どう違うって・・・ アンタ達、訓練校で何を教わって来たのよ?」
「あの、訓練校じゃ、『中隊副長』の役職は教わりましたが。 『中隊副官』と言うのは、その、初めて聞く役職です」
「・・・そうなの?」
「「「 はい 」」」
―――教えていなかったっけ??
あ、そうか。 この役職自体、最近1年位の間に暫定的に始まったんだっけ。 じゃ、まだ教えていないのか。
「あ~・・・ えっとね。 まず『中隊副長』、これは判るわね? 副中隊長よ。 中隊指揮継承権の第1位者。
中隊長戦死や、指揮を執る事が不可能な時に中隊指揮権を継承する役目ね。 ウチの中隊では、第4小隊長のオベール中尉がそう。
普通は第2―――突撃前衛小隊長が務める事が多いけれど、ウチの中隊はオベール中尉が最先任小隊長だから。 ここまで、いいかな?」
「「「 はい! 」」」
「ん、元気が有って宜しい。 で、次に『中隊副官』、これは私が務めているわ。 役目はそうねぇ・・・ 『中隊長の秘書役』かな?」
「「「 秘書? 」」」
「例えよ。 主に中隊のアクションレポート(Action Report:戦闘詳報)の作成と、戦訓所見や功績認定の整理と報告。
軍需品の消耗・残存状況の調査把握と報告、訓練計画の立案。 そんな所かな?
中隊長は中隊長で、普段は書類と格闘しているし。 各小隊長も書類仕事は無くならない。
だから今言った、中隊関係の全体報告やなんかは、中隊副官が一手に引き受けるのよ。 大体、中尉1、2年目で小隊長職に就いていない者がやるわね。 判った?」
「はあ・・・ 大変ですね・・・」
「そうよ、大変よ? 今こうして、なぁ~んにも判っていない新米さん達に、優しくレクチャーしているのも、『訓練計画立案担当者』としての仕事なのよ」
「「「 はあ・・・ 」」」
「ま、最も私自身が戦闘要員だからね、そうそう書類仕事ばかり出来ないんだけど。 現実は中隊のCP将校と二人三脚ね。
2人で仕事分けあってやっているわ。 ウチの中隊じゃ、CP将校のロベルタ・グエルフィ少尉。 アンタ達の1年半先任ね」
いや、ホント。 ロベルタが復帰してきてくれて助かったわ。 彼女は去年の9月、カラブリア半島の戦闘で重傷を負って。
長期の入院生活を送っていたのだけれど、疑似生体移植も何とか上手くいって部隊に合流したのが今年の8月。
最もケガの後遺症で衛士資格を失ったから管制士官教育課程に入り直して、CP将校として再出発なのね。
以前の上官だったファビオが、あのファビオが泣いて喜んでいたっけね。
「ま、そんな所ね。 詳しくはこれから追々、上官や先任から教わりなさい。 でも、まずは自分で調べるのよ? 良いわね?」
「「「 はいっ! 」」」
「よしっ! じゃ、これから中隊詰所に案内するわ。 普段の溜り場・兼・私達の仕事場ね。 隊の皆が首を長くして待っているから。
―――ようこそ、『グラム中隊』へ! 歓迎するわ!」