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No.919の一覧
[0] IFアーチャーのHFルート[gin](2006/01/16 22:47)
[1] IFアーチャーのHFルート2[gin](2006/01/17 21:36)
[2] IFアーチャーのHFルート3[gin](2006/01/18 23:11)
[3] IFアーチャーのHFルート4[gin](2006/01/19 23:17)
[4] IFアーチャーのHFルート5[gin](2006/01/20 22:22)
[5] IFアーチャーのHFルート6[gin](2006/01/26 23:01)
[6] IFアーチャーのHFルート7[gin](2006/01/31 21:11)
[7] IFアーチャーのHFルート8[gin](2006/02/02 21:02)
[8] IFアーチャーのHFルート9[gin](2006/02/05 21:16)
[9] IFアーチャーのHFルートFinal[gin](2006/02/08 22:16)
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[919] IFアーチャーのHFルート3
Name: gin 前を表示する / 次を表示する
Date: 2006/01/18 23:11
朝食の後、道場でアーチャーと剣の稽古だ。

ニュースでは新たな被害者が次々に出ている。

それを見て気合が入ったのか、アーチャーの剣を昨日よりも多くさばくことが出来た。

アーチャーが複雑そうな表情で振り下ろす剣を受け止めはじく。

とはいえ、やはり何発かはさばききれずもらってしまう。

そんなこんなで朝の稽古が終わった。

体中怪我をしていたが昨日よりも確実に少ない。

「アーチャー、あなた昨日よりも手加減した?」

そのことを疑問に思ったのか、遠坂は自らのサーヴァントに問いかけていた。

「いや、昨日と同じだけの加減しかしていない。傷が少ないのはその小僧の技量が上ったからだろう」

アーチャーは複雑そうな顔をしている。

「一日かそこらで剣の腕が上ったりするものかしら?」

「…昨日まではその小僧に型というものが無かったが、今日は未熟なりに型の様な物が出来ていたからな」

うっ、もしかしてアーチャーの剣技をまねてみたのがばれている?

「そっか、まあ最初は誰だって人の真似から始まるものだし、いいんじゃない」

遠坂にもばれていたみたいだ。

だって仕方ないじゃないか!昨日はボコボコにされたのが悔しくて、何度もアーチャーの動きをイメージの中でトレースしてたんだし。


小僧はイリヤと買い物に出掛け、桜は部屋で眠っている。

凛は私を自分の部屋に呼び出した。

「アーチャー、あなたの投影魔術で創って欲しいものがあるの」

凛は私を呼び出すなり、そんなことを言い出した。

「何をかね?この間も言ったとおり私が投影できるのは剣以外ないのだが」

実際には、釣竿なども投影できるが、まあ今は関係の無い話だ。

凛にどんな剣を投影しようと、それほど役に立つとは思えなかった。

「その前に質問なんだけど、あなたセイバーの剣を投影できる?」

「…どうかな、あれほどのものになると真に迫ることは出来るだろうが、完全な投影は不可能だろうな」

セイバーの宝具は火力で言えば宝具の中でもトップクラスに入る。

例え、あの影であろうとセイバーの宝具を受ければ跡形も残らないだろう。

「そう、だからあなたにはセイバーの宝具に対抗できるだけのものを作ってもらうわ」

「それほどの物は、私の知る限りでは存在しないが…」

セイバーの剣と真っ向に戦えるのは、かの英雄王のもつ宝具ぐらいだろう。

だが、あれは私には投影できない。

「その点は安心して、私とイリヤで今作ってるものがあるんだけど、それならばセイバーの宝具にも負けないわ」

「何かね、それは?」

「我が遠坂家に伝わる大師父の遺産よ、設計図を今イリヤが読み取っているんだけど、それが終了したら投影してもらうわ」

大師父といえば魔法使いのキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグのことだろうか。

確かに彼の遺産ならば期待できるな。

だが、それほどのものを現物を見ないで投影できるだろうか?

「その点は、安心して。ちゃんとその辺のところは考えているから」


夜、いつもの巡回に出る。

無駄だと分かっている巡回だ。

間桐臓硯は現れないだろうし、例え現れても今の戦力では逃げるしか手が無い。

それでも、これ以上の被害拡大を防ぐために街に出た。

街は静かだった。

静か過ぎた。

その異常には三人ともすぐに気付いた。

街は眠りに尽いたと言うレベルではなかった。

ここに人の気配など存在しなかった。

眠りではなく生きているものがいないという完全な静寂だった。

ここ周辺の50件ばかりの家々はその姿を保ったまま、住人のみが消えていた。

この惨状を何が引き起こしたかなんて考えるまでも無かった。

その惨状を見て凛は悔しそうな表情を浮かべ、アーチャーは冷静にその惨状を眺めるだけだ。

士郎はこの惨状を見て、全く関係の無いはずの桜を思い出していた。

何故、関係ないはずの桜を思い出すのかそのときの彼には分からなかっただろう。

いや、分かろうとしていないと言ったほうが正しい。

関係ないとそう思わなければならなかったのだ。

彼の苦しみを遠坂凛は知る由もなく、弓兵は気付いていたのだった。

しかし、その弓兵ですら、その様子を眺めるアサシンと間桐臓硯には気付かなかった。

間桐臓硯は桜の残った理性を断ち切るために、少年を利用するつもりだった。

少年に裏切られれば、桜は崩壊すると考えていた。

しかし、その考えは桜の少年への強い想いを計算に入れてはいなかった。

桜はその少年になら殺されてもいいのだ。

ゆえに、その計略は弓兵にとっての必殺の機会に他ならなかった。


その夜、衛宮士郎は不安から逃れるためだけに桜を抱いた。

ちなみにギルガメッシュこと慢心王はこの夜にいつものように慢心して、桜においしく食べられました。


あとがき
皆さんの意見、感想は大変参考にさせてもらっています。
今回の話はあまりにも何事もなくて申し訳ないです。
本編のHFルートであれば英雄王の話とか士郎の体のこととかでいっぱいなんですが、このお話はアーチャーが主人公なので、この日はこんなもんです。
でも、次の日は本編でも重要な話だったので当然のことながら弓兵も動きますので楽しみにしていてください。


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