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No.9406の一覧
[0] [ランスシリーズ外伝SS集  魔物隊長編 巫女機関編[zanetta](2009/09/23 23:19)
[1] [~ランス6~][zanetta](2009/06/14 17:16)
[2] [~戦国ランス(ランス7)~][zanetta](2009/06/21 01:44)
[3] [織田家 VS 巫女機関 戦力分析 その1][zanetta](2009/10/07 22:57)
[4] [織田家 VS 巫女機関 戦力分析 その2][zanetta](2009/10/07 23:04)
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[9406] [織田家 VS 巫女機関 戦力分析 その2]
Name: zanetta◆aeb0b303 ID:b54b8d91 前を表示する
Date: 2009/10/07 23:04
重たい沈黙が、部屋を包み込んでいた。
しかし、この雰囲気に身を任し続けてはいけない。

卑弥呼「コチラはその気になれば、9000弱の兵を集められる。兵の指揮が出来そうな者は……20ぐらいですね? 戦力にそれほどの差はないと思うが?」

気を取り直すかのように、卑弥呼は、ゴエモンに尋ねた。

ゴエモン「現在の織田家の武将数は16。浅井朝倉家とも未だに交戦中のため、向うが実際に動かせる兵数は6000前後で、ござる」
名取「……………………話を聞く限りでは…………護りに徹すれば、勝ち目はありますね」

名取の言葉は、的を得ている。
戦を勝つ要素は、兵数であり、次に地の利が来るのが基本。(謀略等で寝返らせるのも、兵数に加算)
…………なのだが。

卑弥呼「それで勝てるならば、我らが天志教が巻ける筈がありません」
名取「そう……ですね」
ゴエモン「…………」

圧倒的な兵力。
難攻不落の地の利。
「なにわ」「蜜柑」を支配していた天志教はどちらも持っていた。
しかし、数が劣り、地の利も無い織田家に敗北した。
その最大の原因は…………。

卑弥呼「やはり、将兵の質こそ重要です」

実は、天志教の正規兵には、兵種割合に問題があった。

武士・足軽、2割。
陰陽・弓兵・軍師・巫女、1割。
僧兵、3割。
…………そして、農民兵が4割。

この農民兵達は、数も多く、信仰による結束力も強いのだが、結集した武士集団の突撃には適わなかった。
…………と言うよりそもそも、農民が訓練を積んだ集団が「足軽」なので、「農民兵」とはまともな訓練を受けていない集団なのだ。

名取「ですが我が方は、足軽・巫女・僧兵が全体の7割。その他が3割と言った所。戦えない訳はありません」
卑弥呼「…………まあ、兵に関しては問題ないと考えましょう。やはり問題は、率いる武将の質かと思われます」
ゴエモン「…………」

「邪馬台三将」と称される、名取、卑弥呼、ゴエモンは十分な指揮能力があり、個々の戦力も他国に引けは取らない。
しかし、他の武将は、戦の経験が無いか、あったとしても義勇軍の将程度である。
これは「邪馬台」と言う地が決して戦をしてはならない土地であり、国力からもする価値が無いからであった。

卑弥呼「異人ランスの力に疑いはありません。「最強のくのいち」鈴女を始め、それと共に攻めて来るのは、織田家の「鬼武者」乱丸、「鉄壁」柴田勝家…………」
名取「他にも、「妖怪退治の斎藤家の後継娘」油娘道三、「JAPAN一の女弓兵」とまで呼ばれる山本五十六殿…………」
ゴエモン「若武者・前田利家殿が、「歌舞伎いた」やら「傾奇御免状」とやら貰ったとかで、「変身」して前田慶次殿に改名したそうでござる」

正に、一騎当千の武者の巣窟になりつつある織田家だった。

卑弥呼「摩耶、五十鈴らはどうですか? 巫女の中でもそれ相応の力があるとか?」

卑弥呼は、脳裏に思いつた、力ある者達の名を並べた。
当然、戦場に出す事になれば、死ぬ可能性は十分にある。
しかし、戦をする以上、国力や能力のある者を失うのは必定。
今この場では、冷徹に、使えるモノを消費する判断が求めれるのだ。

名取「……「抱擁」もありますし、彼女らもそれなりの将としての才はありますが、出来れば最後の手段にしたい所です」
卑弥呼「ふむ……………………球磨や、天満は次世代のために生きなければ成りませんし…………」
ゴエモン「…………」

結論から言えば、巫女機関に居る将だけでは解決は無理だった。
故に…………。

卑弥呼「やはり、先にも述べたように、有力な将を集めるしか有りませんね。とにかく、時間を稼ぎましょう」
名取「……アテがあるのですか?」
ゴエモン「…………」

名取の疑問も当然だった。
周辺諸国の助力が望めない今、果たしてどれほどの将が来るというのだろうか?。

卑弥呼「我らにある利は、「地」と「織田家と戦う国」であることのみ。…………全てを決める決戦は、桃源神社一帯で行いましょう」
名取「…………」
ゴエモン「…………」

「邪馬台」と言う土地は、山道が続き、険しい道が続く事で有名である。
それでも、巫女屋敷まで辿りつく者が多いのは、男の欲望の強さだ。
しかし、今回は「戦」で敵は来る。
士気が高いかどうかは正直疑問があるだろう。
だからこそ可能な「遅延」の策。
しかし、それも…………。

名取「…………敗軍の将、ですか。果たして如何ほどでしょうね」

やはり、人集めには懐疑的にならざる得ない。
織田家に滅ぼされたのは「原家」「足利家」「天志教」の3つ。
名取自身失礼を承知して言えば、戦力的には巫女機関と大して変わらない。

卑弥呼「名取殿、勘違いしてはなりません」
名取「…………と、言いますと?」
ゴエモン「…………」

名取の言葉に、卑弥呼はゆっくりと、鋭く言い放った。

卑弥呼「異人を討てれば良いです。後に残るのは、同じJAPANの者のみ」
名取「…………」
ゴエモン「…………」

名取は沈黙を保ったまま視線を、控えているゴエモンに向けた。

ゴエモン「織田家当主・織田信長は、病の悪化から本能寺で静養中でござる。今の織田家は、異人に乗っ取られている状態でござる」
名取「…………」

名取は、目を瞑って思考する。
巫女機関の総代として、JAPANを護る者の一人として、決断を下す。





名取「卑弥呼殿」
卑弥呼「ハイ」
名取「軍の編成と、防衛の総指揮をお願いします」
卑弥呼「承知しました。あと、「天満」をお借りします。現状がどうであれ、あの者に後継者として教育する良い機会です」
名取「…………お任せします」





名取「ゴエモン」
ゴエモン「ハッ!」
名取「桃源神社一帯に陣を敷く、総指揮を取りなさい」
ゴエモン「承知ッ! JAPAN一の防衛拠点を築くでござる!」
名取「…………頼みましたよ」





結局の所、後に語れる織田家と巫女機関のとの戦いは、最初から勝敗が決していたのだった。









真夜中。
満月の光が、世界を照らす。

「トマシクマトシモイ マハシニクハマシ コモキナテキ シトキリチス ハシモリキハケレマン テマミハマラスセケ ハリマキハリ チニクイナ スイケンリシハキキリ レシレハリラク リテセニヨミ テマクナテチクキレマクノ…………」

織田家の侵攻が始まってから、数日後。
卑弥呼は、念仏を唱えていた。
最も彼女にとっては、気を紛らわせているに過ぎない。

卑弥呼「利根……」

静かに。

卑弥呼「香椎……」

哀しみを込め。

卑弥呼「筑摩……」

労わる様に。

卑弥呼「鹿島……」

嘆く。

己の力の無さを嘆く時間は過去の物。
時間の流れは一方通行であり、巻き戻して流れを変えようとするのは邪道の類。
しかし、「大」を助けるために犠牲になった「小」が、未来永劫輪廻の輪より外れ、彷徨い続ける。
それは地獄なのか、地獄ではないのか。
どちらにせよ、欺瞞に満ちた善意の果てである。

卑弥呼「義勇兵の一団が壊滅したそうです。世が世なら、我らを裁かれる日が来たのですか?…………ムサシボウ殿…………」
ムサシボウ「…………」

その男は、何時の間にか卑弥呼の傍らに居た。
2メートルを越える「巨体の僧兵」と表現出来る。
僧兵特有の白頭巾の隙間から見える、黄色の双眼。
白頭巾の上から首に巻く、人間の手を広げたぐらいの大き目の玉によって造られた、巨数珠。
朱色の一本足下駄。
しかし、最も目を引くのは、背中に背負う武器の数々。
人間の頭2つ分ほどの大きさの、木槌。
通常の物より一回り大きい、鋸(のこぎり)。
身の丈とほぼ同じ長さの、槍。
敵を捕らえる事に特化している、刺股(さすまた)。
JAPAN原産にして「JAPANの象徴」とも言える、日本刀。
それらを纏めるために使用されているであろう荒縄。
目視出来るだけでもコレだけの武器所持している「巨体の僧兵」。
さらには、2.5メートルを越える、手に握った朱色の錫杖。
正に、猛者。

卑弥呼「如何なさいますか? 織田家は強く、他国の援軍は見込めず…………邪馬台最高戦力は、不動ですか?」

その縋るような問いに、ムサシボウは思った以上に流暢な返答をした。

ムサシボウ「…………我はクロウさまの命により、シズカさまを護るのみ」
卑弥呼「……ふふ」

卑弥呼は満足した。
結局の所、皆、思う事は1つなのだ。
「護りたい」と言う、意思を持つ者達を最も強くするココロ―――――











●ムサシボウ(設定は妄想と鬼畜王ランスから)

登場作品:鬼畜王ランス
種族:オロチの影響を受けた魔物(妖怪では無い?)
性別:男
年齢:????
才能限界Lv:??/??
技能:剣戦闘LV1、槍戦闘LV1
身長:(推定)200cm以上(一本足ゲタが長い)
体重:(推定)110kg以上(多量の武器を所持)
職業(役職名):迷宮の中心格の1人
鬼畜王ランス:迷宮(大蛇の穴)の中ボス
乙女戦記:迷宮(クロウの迷宮)の中ボス?
戦国ランス:未登場
特技:敵の武器を奪う事
趣味:武器収集

勝手な設定:
JAPANの主の巣へと繋がる迷宮「オロチの穴」の内部で暮らす、古き魔物。
基本的に「オロチの穴」を拠点にして動かないが、時折外に出て武器を集めているようである。(抜け道があるらしい)
最終的に「平氏」と「源氏」の2大勢力の戦いとなった第2次戦国時代(魔王ガイの不干渉政策、魔人ザビエルが2度目の封印をされた後)から活動を確認されている。
大陸全土を制覇した聖魔教団のJAPAN占領、足利尊氏が帝になりJAPAN統一、魔人ザビエルが復活し大暴れ、等々の時代も「オロチの穴」の内部で暮らし「何か」を護り続けた。
巫女機関が設立された時に、JAPANの主の情報を足利家に提供した事から、事実上の相互不干渉同盟を結んでいる。
ムサシボウが何を護ろうとしているのか、歴代の巫女機関の長はある程度予測しているが、暗黙の了解で確認する事は無い。





●後書き

個人的に、ムサシボウとF○シリーズのギ○ガメッシュのキャラ設定が似通っているのがなんとも。(笑)
元ネタが共に弁慶ですんで、仕方ないですが。
「闘神都市2」も出ていましたが、「戦国ランス」に出なかったので、正直残念でした。(「乙女戦記」は未プレイです)
個人的に妖怪っぽかったんですが、調べてもそう言った表記が見当たらなかったので、「オロチの影響を受けた魔物」と言う形に。
何かご存知でしたら、感想と一緒に御意見くれると嬉しいでーす。
それではー。(ぺこり)


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