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No.38323の一覧
[0] ニャンターニャンター【H×H(オリ男主転生)】[カルカッタ](2013/08/24 11:26)
[1] にゃんて日だ![カルカッタ](2013/08/24 11:29)
[2] にゃんくるな…いわけねぇぇ![カルカッタ](2013/08/24 11:31)
[3] にゃんとか…なった?[カルカッタ](2013/08/24 22:15)
[4] 別視点[カルカッタ](2013/08/24 21:35)
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[38323] にゃんくるな…いわけねぇぇ!
Name: カルカッタ◆b263fcab ID:ace499a9 前を表示する / 次を表示する
Date: 2013/08/24 11:31
…仕方がない
「状況を楽しめ」
これがうちの家訓だった
そういって親父は借金を俺らに押しつけたんだっけな…借金取りに追われる状況を楽しむなんてキチガイかマゾにしかできないだろう
とりあえず!

「にゃお~ん(お母さん?)」

「にゃぁあ!」

「…にゃお~~ん(お母様?)」

「にゃぁにゃあ」

「……にゃお~~~ん(母上様!)」

「にゃあにゃあにゃ!!」

…何で分かんないのぉぉおお!!
普通こういう状況ってあれじゃん!
なんか猫に生まれたからには猫同士意志疎通できますみたいな
あっあれか!もしかして俺は生まれたばかりの赤ん坊から言語が分からないみたいな…うんそれだな人間でも一緒だしな
…でも困ったこれじゃ全然楽しめないヨ!

とまぁ考えてるうちにおなか減ってきましたね
食べ物なんてどこにあるんだ
…お母さん寝ころびだしたぞ
めっちゃこっち見てるぞ 
…乳を飲めと
そういえば俺の他にも赤ん坊はいるのか
気付かなかったな…あ、みんな飲んでる
…うまそ…いやいや乳を飲むなんてそんな…まぁ死ぬのは嫌だな、うん飲もう

「にゃぁ(うまい)」

普通にうまかった
なんか濃い味で栄養満点って感じだ!
オラ力がみなぎってきたぞ!

とまぁ眠気が襲ってくるわけでして俺は母親の暖かい温もりに包まれてすやすやと眠りについた


(ん…ここどこだ…あー俺寝てたのか)
体を起こすと四つん這いになる
(夢オチじゃねぇのか…)
あたりを見渡すとさっきまで母猫と
兄弟と寝ていた草の上だった
が違うことが一つ

…みんながいないぃぃいいいいい!!




母猫が子猫を育児放棄することはよくあることだ
(いやいやいやでもこれは俺一人…一匹を捨てていくことなんてあるだろうか…いやいやいや捨てていくとか有り得ない
きっとこれはあれだ寝てたから起こすのかんいそうとかそういう感じのあれだ!)
俺は待っていた
母猫と兄弟が餌を捕まえて帰ってくるのを


七時間くらい待っただろうか…
夕焼けが目にしみる
(お腹が減ったな)
このまま死ぬのかと言った不安が心に宿ってきた
(転生して一日目で死ぬとかギャグじゃねぇか…まぁこのまま死んでも)
その時だった
俺の体は何かに捉えられた
後に分かったことだが物音も気配もしなかったのはこの人物が念能力者で絶をしていたからだ
(…手だ人間の手だ)
顔を上げると満点の笑顔で微笑む少じ…おじいさんがいた
それが俺とフルールの初めての出会いだった




俺が拾われてから半年が経った
俺はもう立派に育った
人間年齢なら10歳と言うところだろうか
毛艶もばっちりすらっと伸びたしっぽに手足も長い
まさに高身長イケメン…なのか?
あと俺の目はオッドアイというやつだった
蒼と赤
初めて己の姿を鏡で見たときは驚いて静止してしまった
その姿を見てフルールは白い髭を掻きながら笑っていたものだ
きっとカミとかいうやつが
「こっちのがかっこいいんじゃねん?」
とか思ってオッドアイにしたのだろう
猫だから全て関係ないのだが。

ここに来て分かったことはもう一つ
ここはハンターハンターの世界だということだ
街の看板を見てすぐに分かった
死ぬ前ハンターハンターが好きだったからだ
全巻持っていたしもし俺がハンターハンターの世界に行ったらと念能力まで考えていたほどだ
念能力も…猫だから関係ないのだが。



俺は始めこそフルールを警戒していたがすぐに良い人だと野生の勘?が反応した
俺のことを心から可愛がってくれるし美味しいご飯も毎日用意してくれる
そしてホープという名前をくれた
希望という意味だそうだ
フルールに家族はいないらしい
その年で……孤独死は確実だろう
仕事があっても夜には必ず帰ってくる
たまに二日くらいいないが食べ物はちゃんと用意してある
休みの日は俺を膝に乗せながらの読書がお好きなようだ
たまには一緒に散歩もする
フルールは若い子のお尻に弱いということも知った
俺が遊びに行った日、街を仕切るボス猫に喧嘩を売られた 
…ひどくやられてしまった
何せ喧嘩は初めてだったのだ
いつもはその日のうちに帰るのだがボロボロになった体で帰った日は出てから三日後だった
フルールは目をまっかに腫らしその大きな体を震わせて俺を抱き締めてきた
…心配しすぎだ、これが美少女なら俺のテンションはマックスだったはずなのに
その日から俺は売られた喧嘩は買わないことにした
半年間の付き合いだが俺はフルールが相当大好きなようだ 
たった一人の家族だった


今、目の前にフルールが倒れている
真っ赤な海に沈んでいる
フルールの目にも夕焼けが見えているのだろうか



話は少し前に遡る


俺は物音に目を覚ました
小さな体を起こして音がする玄関へと向かう玄関を覗いたとたん体が動かなくなった
心なしか息が苦しい

目の前に映るのはフルールともう一人の
男の姿だった
フードを被っているのかよく見えないが
そう若くは無いだろう
しかしフルールと比べればだいぶ若いはずだ二人は戦っていた
いつものゆったりとしたフルールからは想像できないくらい俊敏とした動きだ
たまに目で追えない…というか消えているときもあった
男は短刀を武器にしているようだ
切りつけたものはその部分がどろっと溶けて…いる?いや、腐っているのだろうか
フルールはそれを避けている
が時々手をどこかにかざす
すると男の目の前に物が現れる
タンス、時計、花瓶
まるでイリュージョンを見ているかのようだ俺はこれの正体を知っている
念だ
二人は念能力者なのだ
念能力者同士の戦いに少し興奮をおぼえてしまう
物を召還し男が破壊した時にはフルールは男の背後に周り蹴りを入れる
俺の目の前を男が吹っ飛んで行く
玄関はめちゃくちゃな状態だがフルールの方が優勢に見えた
男がすぐに起き上がったその時には男の目の前にフルールはいた
男はフルールの首をめがけて短刀を振りかざす
が手を抑えられた
男のフードが落ちる
顔の半分には痣がある
「誰の刺客だっ」
「…」
「答えないならば…」
フルールが手をかざす、キッチンの方向だ
男の頬を包丁がかすって床に突き刺さる
「次は本当に頭を突き刺す」
ピリピリと殺気を感じる
「…」
「仕方ない」
フルールが手をかざそうとしたとき
…フルールの肩を刀が貫通した
何が起きたのだろう
フルールの肩はみるみるうちに腐敗し血が流れ落ちていく
そしてそのまま…倒れた
「…俺の刀は伸びるよ」


俺はフルールにかけよった
ひどい臭いだ
血と肉が腐る臭い
だが鼻を曲げるような臭いなど気にならなかった
俺はまだ綺麗なフルールの顔をなめる
フルールはザラザラした舌の感触が好きらしくなめると喜んでいたものだ
「ほ…ホープ…」
顔は微笑んでいる
なんでこんなときに笑っているんだ…
止めてくれ…死なないでくれ
フルールは俺に触れようと必死に手を動かそうとするが思うように手が動かないらしい
俺は必死に頬ずりをする
「猫…殺しとくか」
男が近寄ってくる気配がするがどうでもいい最期までフルールと一緒にいたいんだ
男が刀を俺に向けようとした

その時フルールが俺に触れた
瞬間体が光に包まれた
最期に見えたのは「生きてくれ」と微かに動いたフルールの唇だった




目が覚めるとそこは俺が拾われた草むらだった
前と違うことは俺の体が成長していることと毛に血が付いていることだ
俺は泣いていた
猫も泣けるのか
「生きてくれ」
フルールの笑顔を、温もりを思い出す
フルールがいなきゃ生きていても楽しくない
でも…それがフルールの願いなら…
俺は立ち上がる
とすぐに倒れた
体がとてもだるい
よく見ると体の周りを何かがふよふよと浮いている
……精孔が…開いた。


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