<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

HxHSS投稿掲示板


[広告]


No.38323の一覧
[0] ニャンターニャンター【H×H(オリ男主転生)】[カルカッタ](2013/08/24 11:26)
[1] にゃんて日だ![カルカッタ](2013/08/24 11:29)
[2] にゃんくるな…いわけねぇぇ![カルカッタ](2013/08/24 11:31)
[3] にゃんとか…なった?[カルカッタ](2013/08/24 22:15)
[4] 別視点[カルカッタ](2013/08/24 21:35)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[38323] 別視点
Name: カルカッタ◆b263fcab ID:d18bee77 前を表示する
Date: 2013/08/24 21:35
〈三毛猫視点〉

僕たちはいつものように草むらへと向かっていた
ここはボクたちの秘密基地だ
草をどけて土を掘る
そこにお魚の骨とかどんぐりとか隠すのが最近の僕たちの趣味なのだ
草むらにつくといつもとは違う雰囲気がした
何だか空気が重い…前に廃病院に探検に
行ったときみたいなどんよりと重い空気が漂ってる

僕は足が震えていた
すごく近付きたくない
でもダースは俺らの縄張りを汚されていることに我慢ならなかったみたい
一人で正体を突き止めようと進んで行っちゃった
仕方なく僕とミーナも後ろについて行く



それはべっとりと血に塗れていた
色素の薄い茶色の毛は赤がよく映えている
同じ猫のはずなのに…いやこれは何かが違う
僕たちと同じ仲間じゃない
野生の勘が警鐘を鳴らしている
ニゲロ
でも僕の足は動かない
それどころかそいつに釘付けになってしった
そいつが泣いていたからだ
綺麗な蒼と赤の色をしている
左右の目の色が違う猫は見たことがあるけど
こんな目は初めてだった
まるで悲しみと情熱が互いに燃え上がっているよう

突然そいつは叫びだした
にゃぁおおおおー!
…え、何語ですか
確かに似た言葉で喋っているけどさっぱり分からない
なんだかやばい奴かも
ダースが隣で毛を逆立てている
そいつがこっちを見た
二色の目が揺れる
っこっちに来る!
僕たちは逃げ出していた


ダースは見逃してやったんだとか言ってたけど瞳孔は大きく開かれてた
みんな怖かったんだ…あれ何。


僕たちはあの日から二度と草むらに行くことはなかった
路地裏のゴミ箱の上が新しい基地だ
今日はそこで魚をどう奪うか作戦を立てていた
いつもはそれぞれが好きなときに魚を取りに行っていたんだけど
二週間くらい前から魚屋が大きな音のする恐ろしい物を持つようになった
そいつに攻撃されて死んだ仲間もいるらしい
ダースは自分の目で見たらしい
黒くて大きな塊から何かが飛び出て当たった物はみんな砕け散るらしい
僕とミーナは怖くてネズミやゴミ箱にはいってる生ゴミを食べていた
正直おいしくない
生臭いし干からびている
ダースがとってくる魚は三匹だと全然足りなくて
一日に二、三匹の小魚をみんなで分け合った
そんな生活が一週間続いた
気付けばみんなガリガリになっていた

そろそろ我慢ができない
そこで僕たちは三匹で魚を奪う作戦を立てることにしたのだ
作戦はこうだ
まず一匹がわざと派手に盗みをしようとする店主が怒って
黒いのをもって追いかけ始めたところを隠れていた
二匹が出てきて魚を奪う作戦だ
これならいつもの倍の魚が食べられる!
でも一つある問題は誰がおとりをやるかってこと
「……俺がやろう」
やっぱりだ
ダースが名乗りでる
ダースはいつも僕たちを守ってくれる
お腹が減って死にそうだった僕とミーナに
三分の一も食べていない自分の魚を与えてくれた
本当に…お兄ちゃんみたいだ
僕はいつも迷惑をかけてばかりだ…今も…僕はそれを
黙って受け止めようとしている
「私がやる」
!?
ミーナが名乗り出た
「なっできるわけねぇだろ!」
ダースが叫んだ
「ダースはいつも私たちを守ってくれた!私に恩返しさせて…
体も一番小さいし黒い何かが当たる範囲も狭い、それに足に自信もあるのよ!」
ミーナは確かに足が速い
でもミーナは僕と同い年の女の子だ
女の子にこんな危険な役は…
「本当に…大丈夫なのか?」
ダースが不安の色を浮かべてミーナに問いかける
「うん!任せてよ!」
ミーナは…自信たっぷりに見えた
でも僕は気付いていた
ミーナは不安なときしっぽの先を少し丸める癖がある
「…気をつけてね」
僕は知らないフリをした
僕は…サイテイだ


ミーナの悲鳴が聞こえる
頭がどうかなりそうだ
作戦は失敗した
ミーナは怪我をしてもなお必死に走っている
ダースは店主の顔を引っかいている
僕は…黙ってそれを見ている

店主がひるんで僕たち三匹はどうにか逃げ切ることができた
ミーナはひどく衰弱している
お腹もペコペコのはずなのにこの致命傷は…スベテボクノセイダ

頭がグルグル回る
「しっかりしろ!」
ダースか言う
「しっしなないで…」
僕は何でシナナイデなんて言ってるんだろう
そんなことをいう資格なんて無いのに

物音がした
後ろを振り向くと二色の色をした瞳が揺れている
…あいつだ
誰でもいい、今はどうでもいいんだ
僕はタスケテとつぶやいた


前を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.022102832794189