「八話目これが俺の「勉強」です。」
「やっほ!刹那ちゃん、こんな所で何しているのかな?」
見憶えのある、黒髪のポニーテールで麻帆良女子中の制服を着ていて、手に野太刀を持っている女の子、我が愛おしの君、桜咲刹那ちゃんだ。
「お嬢様の護衛でつけていました。あのえーと私の事、何時から気付いたのですか?」
目を少し泳がしながら返答が返ってくる。
「最初からだよ、上手い感じに気配を隠していたけど俺にはバレバレだったよ。
何せ、俺には刹那ちゃんレーダが…付いてません、ゴメン普通に解った。」
「気づかれていましたか…。私もまだまだ修行不足でしたか。」
何か少し落ち込んでる刹那ちゃん、もう少しお話したいがもうそろそろ後を追わなければ。
「刹那ちゃん、俺はあいつらの後を追うけど、どうする?後を追って、このかと一緒に
勉強するか、帰ってクラスの人達と勉強するか。
俺の予想だと、あっちに行くとテストの日まで地下に足止めだね、さてどうする?」
彼女にとってこの二択は意地悪だったか?
「ごほん、刹那ちゃん、過去にこのかと何が会ったのかは知らないし、知る気も無いと言うより自分も人の事を言えた義理じゃないからね、只これだけは言わせてもらう、後悔はするな。」
原作知識で刹那ちゃんの過去も正体も知ってるけど、これは刹那ちゃんとこのかの問題でもある、他のSSのオリ主だったら間に入って仲直りをするみたいけど、俺はしない。
いや出来ないと言った方が正しいかな、今さっきも言った通り俺も人の事が言えないから、
それに答えは自分の意志で出す物、他の人に教えて貰うのではない、それが刹那ちゃんでもだ。
まぁヒントや助言ぐらいならするが。
「え?それはどう言う意味で?」
「後悔は何も生まれないから…そう何もね。」
…おおっとあぶねー、感傷に浸り過ぎていた。
俺こうゆうの、合わない、合わない。
「こほん、まぁ悔いのないようにしろって事だよ。
で、どうする?」
「でも、私が行っても…それに私は影から護衛する使命が…。」
「それなら、大丈夫、大丈夫、このかも絶対喜ぶしバカレンジャーも
ネギもあの性格だ、普通に受け入れてくれる。
それに今はテスト準備期間だ、テスト勉強が一番だよ、護衛は今回だけ忘れても構ないと思うけどなー?それにここに頼れる兄さんがいるだろう?」
「いやー、その理屈なら先輩だって…。」
「ふふふ、そう言えば、刹那ちゃんは知らなかったっけ?
俺、中三の初めの半年間、魔法世界にある、魔法学術都市アリアドネーの麻帆良留学生徒団の生徒代表だったんだぜ。しかも留学中は、その学園都市で一、二を争う魔法学校で高等魔法学でトップクラスの成績を残したんだ!」
そう、一年前、アリアドネーと麻帆良の親睦関係とかそういう理由で麻帆良の魔法生徒の一団を編成しアリアドネーに団体留学をしたのだ、因みにアリアドネーの数ある学びやにわ、麻帆良魔法生徒の個人の成績に見合った所に編入される。
その、高等魔法学を入れられたのは俺と、タカネちんの二人だけである。
更に因みに、この留学は既望制だったので、俺は正直めんどくさくて、応募して無かったが、
目が覚めたら、兄さんに拉致れて強制留学!しかも強制生徒代表!止めに強制難問学部に編入だぞ!
しかも兄さんに聞いたら俺の留学は決定事項だったらしいのだ!なんじゃそりゃ!!
俺に人権は無いのか!?と最初は兄さんにキレたっけー、まぁその後アリアドネーの生徒と掛け替えのない親友達もできたし、魔法の技術も向上したし、成績もアイツの御蔭で留学する前に比べて飛躍的に向上した、しすぎてトップクラスまで行った時のあいつの引きつった顔今でも覚えてる。
「元気かな…クレン。」
「おーい、先輩帰ってきてください。」
おおっと、また変な世界まで行っていた。
「で、魔法学校の学業は普通の学校より進んでる、ネギをみればわかるよな?」
魔法学校を首席で卒業して、あの頭の良さだからね。
「まぁ、簡単に言うと俺、頭良いの今回のテストも余裕なの。」
「簡単に言いましたね。」
ふと、腕時計をみるもうそろそろ行かないと不味いな。
「はい、時間切れ!と言う事で強制的に地下図書館にご案内♪」
「はいいい!!」
抵抗される前に素早く刹那ちゃんをお姫様抱っこする。
「え!ちょ!待ってください!」
腕の中で暴れる刹那ちゃん。
「これが、俺の答えだ!」
強制連行答えは聞いてない!
「意味が解りません!!」
「あはは、あんまり暴れると、危ないぞ!」
「横暴だー!」
「あはは、それ俺にとって褒め言葉♪」
「いやーー!!」
「はっはっはは!!」
こうして、一人の護衛の少女の叫びと、風紀委員長の笑い声は地下に消えて行った。
~一時間後~
「おーい、お前ら起きろー。」
ここに到着して直ぐにぶっ倒れているネギ達を発見。
少し様子を見たが一向におきる気配が無いので全員叩き起す。
「うーん、タリアさん?」
「うーん、ここ何処?」
先に目を覚ましたネギ、そして次々と目を覚ましていくバカレンジャーの面々達。
「…ていうかここ何処!!」
そしてゆっくり状況確認してからのアスナの叫び!
「…ここは幻の地底図書室!?」
地底図書室、結構お宝な本、貴重本がわんさかある場所。
まぁ、ここの管理人はあの変人アルさんだからなー、あの人も元気かなー?
「出口は!?」
「さっき見て回ったが、それらしいのは無かったぜ。」
うそっぷー、原作通り滝の裏に在るのを確認済み!
「えええ、それじゃ帰れないじゃない!」
「うう、折角ここまで来たのに、魔法の本は真っ赤な偽物なんて。」
OTLをしてる、まき絵ちゃんやアスナ、本好きなので来れただけで喜んでる、このかとゆえちゃん、ボケーとしてる、クーちゃんと楓ちゃん…ダメだなんてカオスな状況なんだ。
「み、皆さん、元気を出してください!根拠はないけど、きっとすぐ帰れますよ!!
諦めないで期末に向けて勉強をしておきましょう!!」
まぁこれを狙って黙ってるのだが。
「オイ、ネギに皆ちょっと良いか?」
「はい、何でしょう?」
「その勉強会に一人追加だ、おーい出て来て良いよ」
おずおずと出てくる刹那ちゃん。
「うわー!!せっちゃんや!!」
信じられない程のスピードで刹那ちゃんに突っ込むので頭をわし掴みにして静止させる。
「え?桜咲刹那さんが何でここに?」
「ああ、それは簡単だ、お前らが真夜中に出て行くのをみたから、心配になってつけてたらしいんだ、で、お前らが落ちて拉致った。」
「……えー。」
「ネギ、こいつの行動に一々考えてたら負けよ。桜咲さんこっちに来て意味不明が移る。」
そう、諭すアスナ、ちょ、バカが移るのは解るがて、い、行かないで刹那ちゃん!?
「勉強より先に飯アル~。」
「はいはい、飯はこの俺に任せてね。(涙)」
~翌日~
現在、原作と違い刹那ちゃんを入れたメンツで地下図書館で勉強会中、まぁ俺は本チラーとみるぐらいはしてる。
刹那ちゃんはまぁ何とか皆と仲良くできてるみたいだし。
「このか、皿だして!」
「はーい。」
今俺は何やってるかって?
料理です、前世でも一人暮らしでやってたけど、兄さんと暮らすようになってからは、腕が上がった、だってあの人料理作らすとテロ攻撃と同じぐらい、酷いのだ。
故にあの人にキッチンを任してはダメなのだ、世の為人の為にも。
「いや~ほんま凄いなタリ兄は。」
「なにがー?」
「え、勉強は見掛けによらずできるし、運動神経異常やしーおまけに料理もできるなんてな~」
褒められてるんだよな、これ?
「「「「「お腹減った!」」」」」
お、腹減らした奴らが帰ってきたな。
「ほら、お前ら食べる前に手を洗え。」
「はーい×8」
「えー!!小学生からやり直しってあれ、デマなの!!」
なんやかんやで飯を食べながらこう言う話なった。
「当たり前だ、そんな事をしたら本当に暴君じゃねーか。」
「う、うう本当にこんな所に来て損した。」
「いや、そうとも言い難いぜ、こう言う静かな場所で勉強も中々できないからな。」
「あ、その意見、私も同意です。」
お、ゆえちゃんもそう思うか。
「それと、このテスト結果次第で、ネギの首が掛ってるのはマジな話だ。」
「ぶふー!はいー!!ネギ、それ本当なの!」
うんうんこのリアクション聞きたかったのよ。
「すいませんでした!!」
まるで姉弟喧嘩だな。
「おいおい、アスナ。な!」
何だこの気配、変な気配に刹那ちゃんと楓ちゃんも気づいたようだ。
なんだこの気配爺さんゴーレムではない。
「オイお前ら、そろそろここから、脱出するぞ。」
「え?でも出口は。」
「出口はここに来てからもう視付てる!刹那ちゃん皆を率いてササッと出口に!」
「え?なに?どう言う事ってあんた嘘をついていたわね」
『ネギ!皆を頼むぞ!』
『え、何どうなってるんです!?』
『悪の魔法使いが侵入してきた、しかもかなりの高位な魔法使いだ!』
『ええ!!悪い魔法使いなんて!ええなんで!?』
『そんなの知るか!俺が食い止める!その間にみんなを逃がすんだ、先生だろ!』
『でも、タリアさんが!?』
『俺は強い!こんな所では死なない、何故なら俺には信念があるから。』
『え、それって?』
『ナギ・スプリングフィールドを超える魔法使いになる事、そして守ると決めた物を守ることそれが俺の信念だ!』
『え?』
「ネギ先生!ここは先輩に任しましょう!」
さすが刹那ちゃん解ってる!
「は、はい皆さんもうすぐテストが始まります、出口が解ったので皆さん急ぎましょう!」
皆を急かし移動するネギ達、それを見を来る俺。
『先輩、無事に帰ってきてください!』
『あいよ、刹那ちゃんもテスト頑張れよ。』
『あ、後、あの有難うございます。』
『うん、何のこと?』
『い、いえ。何でも無いです。』
そうして、刹那ちゃんの念話も聞こえなくなっていく、そして残ったのは俺とそして。
「くっくく、流石、我が愚弟を倒した事はある。」
何処からともなく現れる魔法使い、こいつこの結界内でここまで動けるとは。
「お前を倒し、あの小娘を捕まえよう。」
「行かせない、何故ならお前はここで終わるからだ!来たれ「燃えさかる栄光」(ブレイズ・オブ・グローリ)!!」
これがおれのアーティファクトだ!
後書き―――
今回、かなり難産だ。
後やっとアーティファクトが決まった。
ヴィクターか大戦士長のどっちか悩んだ挙句、火渡さんにした。
次回、火渡さん無双。
感想待っています。