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No.16654の一覧
[0] 【習作】麻帆良在住、葛木メディアでございますっ!(ネギま!×Fate)【チラ裏から】[夏色 / 冬霞](2012/07/13 00:55)
[1] Prologue~1[夏色](2010/02/23 17:41)
[2] Prologue~2[夏色](2010/02/22 11:18)
[3] Prologue~3[夏色](2010/03/03 20:08)
[4] Prolouge~4[夏色](2010/03/03 20:38)
[5] Prolouge~5[夏色](2011/03/28 19:21)
[8] Prolouge~6[夏色](2012/05/24 01:12)
[9] Prologue〜7[夏色/冬霞](2015/01/30 22:30)
[10] Prologue〜8[夏色/冬霞](2015/02/09 21:10)
[11] Prologue~9[冬霞 / 夏色](2015/09/29 02:41)
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[16654] Prolouge~6
Name: 夏色◆7f18a936 ID:e3b8133c 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/05/24 01:12
 
 朝というには微妙に遅く、昼というにはやや早い長閑な麻帆良の街の午前。
 基本的に学生ばかりが住んでいる麻帆良において、この時間帯は人影が少ない。住人の大部分を占めるところである学生が登校しているのだから当然と言える。
 この時間帯に街中を目的もなくうろうろしている若い男女は、講義が午後から始まる大学生やら、稀ではあるが学校が振り替え休日だった中高生やら、あるいは褒められたことではないけれど自主休講を決め込んだ怠惰な学生などであろう。
 
 
「‥‥随分と店が多いのね、この街は」

「麻帆良は学園都市とはいえ、寮が多い分だけ人口密度が高くなり、住んでいる人の数はそれなりのものですからね。その分だけ需要も大きくなりますから、結構な競合地帯ということです」

「学生はお金に余裕がありませんから、少しでも安くて良い物が売ってる場所に行きますしねー。あ、お姉さまアレ! アレこの前お姉さまが欲しい欲しいって言ってたのに無かったアクセサリですよ!」

「愛衣、今はキャスターさんと葛木先生のお買い物のために来ているんですよ? 私事は後に回します。そのための公休ではありません」

「あ、はい、すみませんお姉さま‥‥」

 
 そんな微妙に人通りの疎らな酒店外を歩いているのは、ただでさえ少ない人影もあって尋常ではなく目立つ四人組。
 麻帆良の中でも屈指のお嬢様学校、ミッションスクールとして有名な聖ウルスラ女学園の制服を身にまとった金髪の美少女。麻帆良の中でも最も普通‥‥もといポピュラーな麻帆良女子中東部の制服を纏った、自己主張の弱めな可愛らしい少女。
 この二人に関して言えば、時間的な意味での違和感はあるものの、この場所については十分に似合っていたといえる。なにせ二人ともれっきとした麻帆良の住人であり、その過半数を占める学生なのだから。
 但し残りの半分であるところの二人。こちらは完全に異色の取り合わせと言うべきだろう。

 
「ふふ、気にしなくても良いのよ愛衣? 公休だからといって休みなのは同じなのだから、気を張る必要は無いわ。折角だから必要なものを買ったら少し他のお店も見て回りましょう」

「本当ですか、キャスターさん!」

「えぇ。もとよりマスターがそう望んでいるなら、サーヴァントの私は従うまでよ。‥‥宗一郎様、よろしいですか?」

「私は一向に構わん」

 
 一人はさほど、不自然な恰好をしていない。
 無骨なスーツを着込んだ痩躯。まるで幽鬼がフラリと現世に現れたかのような雰囲気をまとっていながら、その男は教師という職業についていた。
 荒削りの風貌は、古木から仏僧が削り出した像のようだ。ただひたすらに、武骨。痩身だからといって頼りないという印象はなく、どちらかといえばゴツゴツしていて頑丈な方だろう。
 それなりな服装をすれば暗殺者にも軍人にも僧侶にも見えるだろうが、それでも彼はあくまで教師であるのだから、この場にいることについては左程の疑問を要しない。
 
 
「貴女は素材が良いんだから、着飾ればもっともっと可愛くなるわよ、マスター。白い服なんてどうかしら? ああでも貴女には無垢な白もいいけれど、もっと薄くてフワフワした色も似あいそうね」

「それには賛成しますね、キャスターさん。愛衣はもう少し着飾った方が良いのではないかと私も思いますし」

「キャスターさん、お姉さまも、からかうのはやめてください!」

「からかってなんかいないわよ。ねぇ高音?」

「えぇ、キャスターさん」

 
 もう一人は、完全に異質な存在だった。
 服装は紫。古来、中国などでは紫が高貴な色として用いられたといわれているが、それも頷けるかのように上品な紫色である。
 現代のものとは趣の違う装飾の施された紫色の布は、まるで魔法使いが被るかのようなローブの形で彼女を包み込んでいる。深くフードを被っているから口元ぐらいしか見えないが、これまた薄い紫色の口紅が施された唇は、絶世の美女を予感させるほどに美しい弧を描いていた。
 
 確かにまだまだ十分に寒い季節ではあるが、そもそもローブなんて古風を通り越して時代錯誤(アナクロ)な服装は、そうそう見ることなんて出来ないだろう。
 実際、かなり目立ってしまっている。そもそも美しい女性だからということもあるだろうが、やはり問題は服装だろう。この先も必要以上に人目を惹かないためには、現代に馴染める服装が必要だ。

 
「そういえば高音、洋服は当然としてほかに何を買えば良いのかしら? 前に住んでたところでは最初からある程度の家具があったから、新しく生活をは自演るとなると何を買ったらいいのかさっぱりわからなくて‥‥」

「ふむ、そうですね。キャスターさんたちが入居する予定の女子寮管理人室には、すでにある程度の家具が備え付けてあるはずです。前の管理人ご夫妻は親切にも『次の方に』と使っていたものを残していってくれたので。
 布団も家電製品もありますから、あとは食器や衛生用品などでしょうか。食材に関しても、ある程度買っておいたほうがよろしいかと」

「キッチンはあるのかしら?」

「電気調理器がありますよ。あと食器以外にも調理器具と調味料は買わないとありませんね。大体このあたりは全部すぐ近くのディスカウントストアで購入できますから、まずはそこから行ってみましょう」

 
 麻帆良の商店街は麻帆良学園都市のあちらこちらに散逸して存在しているが、その中でも聖ウルスラや麻帆良女子中等部に近い商店街は、それなりの規模でさまざまな種類の店が立ち並ぶメインストリートのようなものだ。
 ただ、いろんな種類とはいっても学業や基本的な日常生活に不要なものを取り扱っている店はさほど多くない。学業優先なのが麻帆良の基本的な姿勢であり、娯楽に関する店は必要最低限度に抑えられている。
 そもそも麻帆良と東京とは電車でしっかりと繋がれており、週末などに東京まで出れば遊び放題だ。電車賃だって、週に一度ならさほど負担にはならないだろう。
 
 もっともこういった姿勢は当然のことながら学園側の言い分に過ぎず、いくらでも節約したい学生側としては可能な限り電車賃だって節約したいわけであって、麻帆良に娯楽施設があるに越したことはない。

 
「‥‥そういえば貴女達の生活費はどうやって捻出しているのかしら? まさか学生の身で給料が出るというわけでもないでしょう?」

「そうですね、私たちは基本的に仕送りで生活している身分です。寮費が破格なぐらいに安いですから仕送りも増えますし。それに寮生活を推奨している分、奨学金も充実しています」

「麻帆良は学生ばっかりの街ですから、その分アルバイトもしづらいんですよね‥‥。求人に対して募集が多すぎるから、ほとんどの人はバイトをしてないんですよ」

 
 たくさんの学生がバイトをしたがれば、当然受け入れる店に限りがある以上は求人にあぶれる者も多い。
 結果として麻帆良の学生は嫌が応でも質実剛健な倹約家に育つというのが、また評判の一つだった。‥‥もちろん、麻帆良に入学してくる学生には知られていないことではあるが。
 
 
「これから向かうディスカウントショップも、リサイクルコーナーを併設してるんですよ。麻帆良を卒業したり転校したりする人もいますから、そういう人たちがリサイクル品を提供してくれるから、他の学生は安く購入できるって評判なんです」

「‥‥もしかして私たちが購入するのは問題なのかしら」

「そ、そんなことはないですよっ! まぁ珍しいことには違いないかもしれないけれど」

「仕方がないわね」

 
 綺麗に掃除された石畳を歩いていくと、すぐに商店街へと出る。
 広い道の両側には大小様々な、それこそ一目で老舗と分かる呉服屋からコンビニ、CD屋、スーパーその他諸々。この地区の需要を満たせるありとあらゆる店が揃っていた。
 今は人通りが少ないが、これが昼過ぎから午後へと時間が移っていくにつれて当然のように客は増えていくのだが、今はどの店もおしなべて暇だ。
 
 
「あ、こちらの店ですよ、キャスターさん」

「‥‥想像したよりも随分と大きいわね。というより、違和感があるのだけど?」

「まぁ近代式のディスカウントショップですからね。他の店は明治時代からの建物を流用したりしているようですが、この店は新築ですからね。麻帆良の外観にはそぐわなくても仕方ありません」

 
 全体的に落ち着いた色調で統一された麻帆良の街の中で、別の意味で真っ白に輝く無機質な建物。その外観に比して主張の激しい看板がやけに悪目立ちしている。
 例えば地方の、それも車でしか行けないぐらいの微妙な場所にあるホームセンターのような雰囲気をたたえていた。
 
 
「これが、この街のディスカウントショップ‥‥? 外側は貧相だったけれど、中は意外に華やかなのね?」

「まぁ色んなものを売ってる店ですからねー。その分だけ騒々しいとは思いますけれど」

「冬木の、新都の商店街とはずいぶんと違いますね、宗一郎様」

「あそこは、新開発地区だ。むしろ深山町の方に、こういった店はあったと思うが‥‥」

「聖杯戦争の時にはこういう店に寄ることが無かったですから、新鮮ですね。さて、生活必需品を買わなければいけないわけですけど、何から買ったものやら」

 
 店の中は照明も多く小綺麗に商品を照らし出している。かなり雑多に色々なものが陳列されているのだが、ごちゃごちゃしているように見えないのは店が広いからだろう。
 いくつかのブースに分かれていて、それぞれ売られている商品が違う。自分たちが向かうのは、奥の方にある家具などの大きめの商品が並んだスペースか。
 
 
「‥‥このあたりがリサイクル家具のスペースですね。今日は目星だけ付けておいて、後で寮の方に配達して貰いましょう」

「本当に色々あるのね。龍洞寺には必要最低限の家電しかなかったし」

「とはいっても殆どが生活必需品で、娯楽用品はそこまでありませんけどね。CDコンポとかDVDプレイヤーとかは引っ越し先に持って行ってしまう人も多いですし」
 
 
 主に並べられているのは持ち運びが激しく不便なテレビや冷蔵庫の類。あとは実家に帰った学生が置いていったのか、炊飯器やガスコンロなどの食事に関係する機械の類もいくつか確認できる。
 高音の言うとおり、まだ管理人室の方の準備が整っていない以上は日にちを決めて配達してもらうのが良いだろう。余分に金を取られるかもしれないが、仕方がない。

 
「‥‥とはいえ、私では何を買えばいいのかさっぱりだわ。二人とも、アドバイスをお願いするわね」

 
 女性が三人寄れば姦しいとは昔からよく言ったものだ。
 男同士が分かり合うためには拳が一番だという定説を葛木は思い出したが、同じようにショッピングや物選びをする時にも同じく、国境を越えるのかもしれない。
 妻でありサーヴァントであるキャスターはコルキス‥‥今でいう中東の生まれであるから、間違いなく外国人であることであるし。
 
 そんな当人にとっては非常にどうでもよいことを考えながら立ちつくす葛木は、周りから奇異の目で見られていることに全く気づいていなかった。
 もちろん買い物を楽しんでいる女子達も同様である。
 
 
 
 
 
 ◇
 
 
 
 
 
 必要物資を買い終わったのなら、次は順当にいって新居の確認だろう。
 普通ならばそれなりの時間がかかるだろう住まいの手配も、今回に限っては迅速だった。教員寮などは独身住まいのためにあるものだし、そもそもそこまで空きがあるわけではない。また、どの部屋に入れるかという判断も必要だ。しかし二人の場合はわけが違う。
 なにせ女子寮の管理人という、ある意味では選任が非常に難しい役職に学園長がポンと据えてしまったのだ。住む場所は当然、女子寮の管理人室と決まっている。
 この管理人室、ついこの間まで慎ましい性格で几帳面に部屋を使っていた老夫婦のおかげですぐにでも住めるように整備してあった。キャスターは掃除に整備に、若奥様のし甲斐があると張り切っていたようであるが、残念なことに僅かに積もってしまった埃を払う以外に掃除のしようがないぐらいに綺麗であった。
 
 
「はぁ、管理人室って今まで入ったことが無かったんですけど‥‥案外ふつーの部屋なんですね」

「一応は夫婦で暮らせることを考えてあるのでしょう。私としては、洋風の寮だというのに管理人室だけ和室というのが気になるのですが‥‥。まぁ、お年を召されたご夫婦で暮らすということになっているのなら、それも分からないでもないのでしょうか」

「いいじゃないですか和室! 私ずっとアメリカにいたんで和室には憧れてるんですよお姉さま! キャスターさん、遊びに来てもいいですよね?」

「ええ、構わないわよメイ。ここも昔住んでいたお寺に似ていて、過ごしやすそうだわ。そう思いませんか宗一郎様?」

 
 麻帆良女子中等部の学生寮は、非常に近代的で清潔な造りをしている。
 宿舎というよりはホテル、あるいは会社のような綺麗なロビーは談話室も兼ねていて、大きなガラス張りの壁からは燦々と日差しが差し込んで実に清々しい。
 麻帆良学園の女子中等部と高等部とで使っているこの寮は基本的には二人から三人部屋であり、ロフトまでついていてかなり広い設計になっている。中等部からの寮生活であるから住環境はしっかりと配慮されているのだ。
 そんな学生寮だから当然管理も難しい。あまりにも広すぎるから掃除や修繕は業者を呼ぶが、その報告を受けたり見回ったり、簡易な掃除や修理は管理人の仕事だ。
 他にも郵便物の受け取りや門限の管理なども含まれる。休憩もとれるが勤務時間は長いので、向き不向きがある仕事だろう。夫婦で麻帆良に住まい、夫は教師となると葛木夫妻にとっては丁度よい仕事なのではないか。
 勿論この規模の学生寮ならば本来は二人、あるいは三人ぐらいで運営するところであるが‥‥キャスターは目の前の新婚生活に夢中で懸念なんてものはないようである。
 
 
「こちらの和室がお二人の住居で、仕事は事務室や寮全体で行われるそうです。詳しいことは確か‥‥ああ、これが勤務規定になっているみたいですね。こちらを読んで頂ければ分かると思います。
 本当なら前任の方からの説明があれば良かったんですけれど‥‥もう田舎に帰られてしまったそうですから。もし分からないことがあれば直接学園長にお伺いするといいでしょう」

「ここでは生徒の朝食や夕食を作ったりしなくていいのかしら?」

「寮では自炊を推奨してますから、食堂はパーティーとかでしか使わないんですよね。一応決められた時間に食堂で食事を頼むことが出来るんですけれど、そちらはパートタイムの人が来てくれてるはずですから」

「‥‥それじゃあ随分と楽なんじゃないの?」

「広いですから、点検だけでも一苦労だと思いますよ。勿論私たちもキャスターさんさえ除ければ手伝わせてもらいますからっ!」

「あら、ありがとうね二人とも。でも先ずは自分で頑張ってみたいわ。せっかくの宗一郎様との‥‥生活ですし」

 
 すみれ色の髪の毛を僅かに揺らし、本当に微かながらも照れた様子を見せるキャスター。
 冷徹な魔女、という当初の印象は‘‘今のところ”完全に消え去っていた。包容力のある大人の女性、という分かりやすい雰囲気の中に紛れている、未知の生活に対する期待や不安、恥ずかしさが実に初々しい。
 本来ならば同居しないそれらの感情の気配が、独特の魅力を彼女に齎していた。憧れと尊敬、そして年上にも関わらずお節介を焼いたりちょっかいを出したくなる可愛らしさとでも言おうか。

 
(‥‥お姉様どうしましょう)

(明らかにはしゃいでますね。本人は隠しきれてるおつもりでしょうけど、透け透けだわ)

(だから困ってるんじゃないですか。どう反応したらいいんですか私は、こんな可愛らしい年上の女性を前にして‥‥!)

(‥‥まぁ、これからじっくり時間はあるでしょうし。お互い理解を深めていきましょう)

 
 愛衣が不思議に思ったように、学生寮としては異例なくらいに綺麗でスタイリッシュな共有スペースに比べて管理人室は随分と真っ当な作りをしていた。
 基本的には夫婦二人暮らしを想定しているのだろうが、こちらもそれなりに広い。来訪者や学生達の応対をする受付部分と応接室、そして寝室に食堂(ダイニング)と立派な台所(キッチン)がある。一応感嘆な風呂も備え付けてあり、暮らしやすそうだった。
 ちなみに非常に大事なことだが、当然ながら洗面所(トイレ)と風呂は別である。

 
「今夜は流石に自炊というわけにはいかないでしょうから、あとでコンビニにでも行って夜ご飯を買うといいでしょうね。日が落ちた頃に学園長先生から学園長室に来るよう頼まれておりますから、それまではゆっくり出来ますよ」

「あら、素敵ね。歩き回るのも疲れてしまったし、タカネの言うとおりにしましょう。お茶ぐらいは‥‥残ってないかしら‥‥?」

 
 既にちゃぶ台の前に座って新聞からの情報収集に勤しんでいる宗一郎と同じように、女生徒二人は懐かしい臭いのする畳へと腰を下ろした。
 ちゃぶ台の上には煎餅や蜜柑を入れていたと思われる木の器が置いてあるが、流石の老夫婦もそれらは残していかなかったらしく、中身は空だ。食材の調達は明日以降になるだろうから、今夜の食事は高音が言ったとおり、何処ぞで調達する羽目になりそうだ。
 新妻キャスターが料理の腕前を披露するのは、またの機会へと持ち越しである。
 
 
「はぁ、葛木先生とキャスターさんが寮父母さんですかぁ‥‥。面白くなりそうですね、お姉さま!」

「あまりはしゃいでご迷惑をかけてはいけませんよ愛衣。確かにキャスターさんは貴女のサーヴァントかもしれませんが、同時に年上であり、魔道の先達なのですから、しっかりと目上の人に対する姿勢を注意してですね―――」

「あらあら、そこまで気にしなくてもいいのよタカネ。確かに魔術師として軽く見られるのは我慢ならないけれど、それ以外だったらメイは私のマスターだし、そのメイが尊敬している貴女も蔑ろには出来ないわ。これからさんざんお世話になることでしょうし、ね」

「キャスターさん、これはけじめの問題です。メイは感情が高ぶるといつも自制を忘れてしまうのですから‥‥」

「お、お姉さま!」

「まぁ落ち着きなさい二人とも。お茶が入ったから、タカネの言った通り少し休憩にしましょう」

 
 どうやら前の管理人であった老夫婦は、あまり腐る心配のない茶葉などは残して行ってくれたらしい。夫妻が飲むためのものだったらしい普通の等級の茶葉を使ってお茶を淹れたキャスターが、お盆に急須と、人数分の湯飲みを乗せてやって来た。
 室内で他人の目がないからか、フードを取り去ったキャスターの顔は目を見張る程の絶世の美女である。外を出歩いていたときにはフードを被っていたがためにご無沙汰であった素顔を見た二人の少女は、改めて悩ましげな吐息を漏らす。

 
「‥‥どうしたの二人とも?」

「あ、いえ、やっぱりキャスターさんって綺麗な人だなーと思いまして‥‥」

「やめなさい愛衣、はしたない! ‥‥とはいえ愛衣の言う通りですね。本当にお綺麗ですよ、キャスターさん。神代の時代の、何か特別な美容の秘訣でもあるんですか?」

「べ、別にそんなものはないわよ? 何を必死になっているのかしら貴女達は。私だって若い肌が、その、羨ましいのに‥‥」

 
 何時の時代だろうと美容と健康は女性の興味の向く先である。無邪気に感じたままを口にする愛衣を窘めた高音にしても、思わず僅かながらも身を乗り出して尋ねてしまうのも無理もない話だ。
 神話の住人、というと実際に目の前に存在して、呼吸をして、お茶だって飲んで見せているキャスターに失礼に思えてしまうだろうが、彼女を表すのにこれほど分かりやすい表現もあるまい。
 透き通った空のような、あるいは儚げな勿忘草のような美しい髪色。宝石でも散りばめてあるのかと疑うほどにキラキラと光り、どれほど上質な絹糸にも勝る程にきめ細やかで柔らかだ。
 一流の彫刻師が一切の曇りのない大理石から削り上げたかのような眉目、長く尖った耳、水面を思わせる深みを湛えた瞳、そして艶やかな中にも決して可憐な色を失わない唇。どれも現世《うつしよ》の人とは思えない。
 彼女達も―――自身の知るところではないだろうが―――数多の男子、あるいは女子から想いを寄せられる学園の人気者であるのだが、自分の身の回りにいる人間とは一線を画する美しさには、嘆息を禁じ得なかった。

 
「私など、まだまだ小娘です。キャスターさんに比べればとてもとても‥‥」

「そうですよ! お化粧だって下手だし、ろくなお手入れもやってないし、キャスターさんが羨ましいです!」

「‥‥なにか、すごく敗北感を感じるんだけど。貴女達それわざとやってないわよね?」

「「はい?」」

「いえ、別にいいの気にしないで。若さが憎い、だけだから‥‥」

 
 若さが十分に武器なのだと知らず無邪気に憧れの視線を向けてくる少女二人に、キャスターのテンションが一基に下がる。若い女子にはトラウマがあるのだ。年が若けりゃいいのかと悪態をつきたくなってしまうが、隣に座る宗一郎をチラリと見てみても無言で茶を啜るだけで反応はない。
 最初からこの手の話題で他人の心の機微を伺うことを、この人に求めるのが間違いだったか。愛とは無関係なところでの評価を下し、キャスターは何とか外面は取り繕いながらも、内面それはもう遠慮なく激しく落ち込んだ。
 
 
「ああ、そういえばキャスターさん」

「なにかしらメイ?」

「私って、キャスターさんのマスターになりましたよね? 最初はどうしても必要なことだからって、強引で驚きましたけど‥‥今ではキャスターさんのお力になりたいと思ってますし、マスターとして立派に役目を果たせればとも思ってます。けど、マスターって具体的に何をすればいいのか、お聞きしてませんよね?」

 
 居住まいを正した愛衣の言葉に、キャスターも落ち込むあまり少し垂れてしまっていたエルフ耳をピンと伸ばして、同じく背筋もしっかりと伸ばして座りなおした。
 なるほど、はしゃぐばかりというわけでもない。このように三人だけで話せる機会というのもこれからは少なくなるだろう。ならば他人に聞かせるべきではない話し合いは、今の内にやっておかなければ互いに情報が不足してしまう。

 
「‥‥そうね、思えばここまで不振な私に、よくぞ何も言わないで協力してくれたものだわ。貴女達も、あの魔術師《メイガス》も」

 
 とんとん拍子に話が進みすぎている、という懸念はキャスターにも宗一郎にもあった。
 魔術師としての思考をすれば、自分たちのこの待遇は異例なものだ。いや、むしろ異常と言ってもいいかもしれない。得体の知れない、英霊などと名乗る魔術師が一人に傷だらけの男が一人。よくぞ懐の内に入れる気になったものである。
 むしろ彼女にとって一番の気がかりだったのは、英霊やサーヴァントといった魔術師としては基本知識の内に入るだろう知識をこの場所の誰もが知らなかったことだ。そこにあるのは世間一般における英雄という言葉の意味や、あるいは低級な使い魔に対する理解だけ。魔術師としては不十分にも程がある。
 ましてや相手がそれらについての知識がないということは、即ち未知の存在であるのだ。それを自ら招きよせるとは、愚の骨頂。 
 

「‥‥それはまぁ、不審に思うことは多いです。サーヴァント、英霊といった言葉も初めて聞くものですし、仰っていた聖杯戦争についてもまた、初めての言葉ですから。
 ですがそのあたりは学園長先生が今、調査をしております。それで不審な結果が出たならば、また改めて処遇は検討されることでしょう。ですから私たちは学園長先生が認めた、そして渡したw地も感じたままの貴女の人柄を信じてお付き合いするだけです」

「今更かもしれないけれど、私が貴女達を騙しているとは思わなかったの? 私の都合でメイに暗示をかけて無理やりマスターにしたのは事実なのよ?」

「勿論それはよくないことでしょう。他人の精神を操る類の術は私達の世界でも厳重に戒められています。ですが、同じように緊急回避という概念があるのも事実です。聞くところによれば、どうしても愛衣をマスターにする必要があったとのこと。ならば許す許さない以前の問題として、その行為にある程度の正当性はあるのでしょう」

「言葉遊びね。そのようなことで、これから起こるかもしれない危険性を無視できるものではなくてよ?」

「‥‥その通りです。確かに危険であることには変わりはありません。しかしキャスターさん、貴女は一つ勘違いをしています」

「え?」

 
 怪訝な顔のキャスターに、自信たっぷりに高音は笑って見せた。
 
 
「私たち“魔法使い”は、誰かのためにその力を振るうこと、そして誰かの力になることを由とします。すなわち私たちが目指す『立派な魔法使い《マギステル・マギ》』への道は、無償の奉仕、無私の奉仕が基本ですもの」

「‥‥そのためならば危険があっても、私を助けると?」

「その通りです。私は未熟な身ですが、だからこそ信念だけは誰よりも強くありたいと思っておりますので。もちろん、“だから助けた”というのは安直に過ぎますけれどね。貴女を助けたい、という私個人の感情は当然ながら根柢にありますよ」

 
 それは魔術師という生き物であるキャスターにとって、あまりにも概念の違う世界であった。
 滅私の姿勢、無私の姿勢は“魔術師”としてあってはならないことだ。魔術はあくまで自身の目的、根源に達することにのみ使われるべきなのである。他人に使えばその時点で神秘の劣化、希釈が始まる。それは魔術師として、神秘の行使手として何よりも懸念すべき事柄だった。
 この極東の地で、何故これほどまでに概念の違う集団が存在するのか?
 キャスターが感じたのは、感謝の気持ちと同時にそういった疑問であった。 
 

「わ、私もお姉さまと一緒ですキャスターさん!」

「メイ」

「確かに突然、暗示をかけられてマスターにされて‥‥それは凄く失礼なことだと思いますし、怖かったです」

「‥‥‥‥」

「で、でもキャスターさんが困ってて、それを私が助けられるっていうなら! それは、私はすごくいいことだとも思ったんです。最初はすごく怖くて、どうしようと警戒もしました。けど、キャスターさんにお礼を言われたら、こう、あぁ良かったなーって感じて‥‥怖いとか、どうしようとか、そういうことはどうでもよくなっちゃいました」

 
 最初は怖ず怖ずと、次第に流暢に。
 感じた思いをそのままに、取り繕うことをせずに、ありのままの熱意を込めて愛衣は話した。
 相手の言葉から感情を読み取り、話を上手に進めるやり方はいくつもある。会話、とはそうやって進められるものでもある。しかし今は自分のこの思いを伝えることが、何よりも大事だと彼女は感じていた。
 
 
「もしかしたらキャスターさんは、そういうのを甘いって怒るかもしれません。けど私、どうしても誰かの役に立ちたくて‥‥。勉強も修行もいっぱいして、優秀だって褒められたこともあって、でも今まで実際に誰かを助けられたことなんてなくて。
 だからごめんなさい、自己満足みたいだけど、私はキャスターさんのマスターになれてよかったと思ってます。キャスターさんを助けられてよかったと思ってます。だからもっと、キャスターさんの力になりたいんです!」

 
 ただ、純粋な『立派な魔法使いマギステル・マギ》』への憧れ。
 それは“魔法使い”として生きてきた中では当然の憧れであった。彼女達にとって、そもキャスターの感じている違和感こそが生きる目標である。
 魔法使いならば、当然のこととして人助けを目指す。勿論その過程で職を見つける者こそ多いが、目指すところだけは共通していた。
 その中でも相当に優秀な部類に属する愛衣も、また同じように『立派な魔法使い《マギステル・マギ》』を目指し、日々練磨して来た。この麻帆良学園にいるどんな魔法使いの卵よりも、厳しく修練に励んで来たと言っても過言ではない。
 だがその純粋な日々故に、毎日忙しく学生生活を送っている麻帆良の生徒たちに比べて頻拍した感情を抱いていたのも事実である。乃ち、誰かの役に立ちたいという素直な感情だ。
 誰かの役に立つための修行をしているのに、修行中だから実際に何か出来るわけでもない。修行に追われて、行動に移せない。それは彼女達にとってどおれほどまでに口惜しいことだったろうか。

 人によっては、時期尚早だと諌めるだろう。焦るべきではないと諭すだろう。偽善だと嗤う者もいるかもしれない。
 けれど素直な感情から湧き出た衝動を、どうして咎められようか。例え過ちを犯してしまったとしても、どうしてその志を貴くないと断じられようか。
 あるいは偽善であれば、独り善がりなものであれば話は違っただろう。けれど彼女の持つものは、曇りのない純粋な好意。故に、彼女は苦しんでいたのだ。

 
「‥‥いいの、メイ? サーヴァントを従えるということは、生半可な覚悟では駄目よ。私が勝手に契約をしておいて何を言うかと思うかもしれないけれど、貴女は私との契約を解く権利を持っている。
 重荷に感じるぐらいなら、契約を切りなさい。然るべき魔術や儀式を経れば難しいものではないわ。もし貴女が半端な気持ちで私との付き合いを続けようとするならば‥‥。それはいつか、身を滅ぼすことでしょう」

 
 冷徹にもそう言い切ったキャスターの声が僅かに震えていたことに、誰が気づけたことだろう。
 このままの関係を続けるために必要な確認だと判断したとはいえ、愛衣との契約が切れてしまえば彼女は現世に残れない。この世の、否、この世界の存在ですらない彼女では、肉体なしに現世に留まることは出来ないのだから。
 やっと掴めた、宗一郎との日々への期待と希望。とおもすれば其れをかなぐり捨てるかのような暴挙。愚行。だが、彼女はそれでも愛衣に忠告せざるを得なかった。

 
「サーヴァントは、現界した英霊は非常に特殊な存在よ。本来ならば通常の手段では戦闘力まで備えた英霊は喚び出すことなど適わない。それを聖杯戦争という大儀式の力を以って、現世に繋ぎ留めている」

「‥‥大儀式」

「そう、世界でも有数の大儀式よ。あなたの腕に刻まれた紋様は、令呪という身体刻印の一種。どうやら私が魔術によって擬似的に再現したものに過ぎないから絶対命令権こそ備えていないけれど、それでも神秘の結晶には違いないわ。
 サーヴァントとして喚び出し、現世に繋ぎ止められた過去の英雄。そして上位存在である英霊を縛ることの出来る神秘の結晶、令呪。どんな人間にだって狙われる理由には十分。
 捕えられ、実験材料にされるか。生きたまま脳髄と脊髄を引き抜かれるか。身体中を切り刻まれて生存に必要な臓器と魔術回路だけのホルマリン漬けにされてしまうか。どんな末路だってあり得る可能性。
 そんな未来が待っているかもしれない。それでも貴女に、私を従える覚悟はありますか?」

 
 正道を歩んで来た愛衣と高音には想像もつかない範疇の話。けれど、キャスターの言葉には途方もない
説得力があった。
 彼女が語った通りになる。確実に、自分達は実験材料として人ならぬ扱いを享受する羽目になる。もし彼女の言うとおり、神秘の秘密を得ようと目論む者がいたのなら。
 だがそれらを聞いてなお、少女の決意は揺るがなかった。

 
「―――あります

「メイ!」

「覚悟ならあります! キャスターさんだって仰ったじゃないですか、サーヴァントとしてマスターである私に仕えるって。あれは適当な気持ちの宣誓だったんですか?」

「そんなことは、ないわ‥‥!」

「じゃあ私にも、そんなことは言わないで下さい! 私は、もうキャスターさんのマスターです!」

 
 少女は知らない。マスターとサーヴァントの関係は、決して御伽噺に謳われる騎士と姫のようなものではないことを。令呪の持つ本当の意味を。
 魔術師が聖杯を得るためには必ず最後には自らのサーヴァントを殺害する必要がある。令呪を以て自害させるのだ。そうしなければ聖杯は根源への路を開かない。
 故に基本的な理屈として、魔術師とサーヴァントの間に心開かれた関係というのはありえないのだ。キャスターにとってもそれは同じ。彼女を最初に召喚した魔術師はその典型例だったと言えよう。
 
 
「メイ‥‥貴方、本当に分かっているの? タカネにも言ったけれど、私はその気になれば貴女を傀儡にして操ることだって可能なのよ? そしてそれは、まず間違いなく貴女の気づかない内に行われる。それでも私を信用して、貴女の命を預けられるのかしら?」

「もちろんです。たとえ甘いと、理想だと嗤われても、まず私がキャスターさんを信用しなければ始まらないじゃないですか。ご主人さまが使い魔を信じなくて、どうするんですか」

 
 最悪、キャスターは自らの言葉通りに愛衣を操る心算すら、心の片隅には存在していた。
 そこまで考えなければいけないのが魔術師だ。そして彼女自身もまた、自身はともかく宗一郎へと害を及ぼす存在を容赦出来ない。
 だから必要さえあれば出来る。魔術師であるなら、それは愛衣にとっての『立派な魔法使い《マギステル・マギ》』がそうであるように、彼女にとって当然のことであったのだから。
 
 
「メイ‥‥貴女は例え自分が傷ついても、その信念を貫き通せますか」

「少なくとも、今この瞬間はそのつもり‥‥です‥‥」

 
 自信なさげな愛衣の様子が、それでもキャスターにはお気に召したらしい。
 不足なままに、不足なままで、それでも尊い志を持つ。それはどれほどまでに純粋で、素直で、美しいことだろう。その果てに困難が待っていようとも、挫折が待っていようとも、今この瞬間の志があるならば、それで十分。
 未来にも過去にも確かなものはない。確かなものは、現在だけだ。ならばここまで尊い彼女の志がこの先どうあろうとも、今こそは彼女を認めざるを得ないだろう。
 
 ただ漠然とあった、感謝と好意。
 半ば義務感のようだった、原因によって左右された結果から生まれた宣誓。
 形はしっかりしていても、其処に心が伴っていなかった無味乾燥な契約に色が宿る。本当の契約が、結ばれた。
 
 
「あの、何かお気に障りました、か‥‥?」

 
 小娘の戯れ言だ。
 現実を知らぬ者の戯言だ。
 こんな言葉、いくらでも後になって覆せる。どれだけ大きな口を叩いても、それを達成出来なかった者は“口だけ”と呼ばれるのだ。ならばいくらでも鼻で嗤ってしまえるだろう。
 
 けれど、そうだ。自分は、メディアだけはそれを嗤えない。
 少女の戯言と嗤えないのだ。自分自身、そういう少女だったのだから。
 どれだけ自身が今まで生きてきた境遇を嘆いたところで、英霊としての境遇は変わらない。不変のものを、そのままに。不変の存在である英霊として、少女は許容されなければならなかった。
 そしてまた自分自身の思いとして。ただ純粋に、素直に思いを口にする愛衣を見て、ただ眩しく思う。力になりたいと思う。その思いもまた、間違いではないのだから。

 
「‥‥いいわ、愛衣。ここに再び誓いしょう。私は貴女を、マスターとして認めます」

「キャスターさん」

「さぁ話をしましょう。少し長くなりますよ、私の話は」

 
 こつり、と湯飲みを置く硬い音。
 外から他人が覗いたならば緊迫していると称するかもしれない空気の中で、キャスターは柔らかく微笑んでいた。
 それは彼女にとって理解し合えるマスターと共に居られることへの安心だろうか。それとも過去の自分の影に重なる少女を見守る先達としての笑みなのだろうか。
 彼女とは対照的に気と背筋を張り詰めさせた二人の少女には、まだ彼女の心を知るには時間がかかりそうである。

 
 (あとがき)
 随分と遅れてしまいましたが、更新の意思はあったのですよ?
 というわけで今更ながら待っていてくれた方は手を挙げろォーッ!!!(´▽`)ノ
 今回もあまりお話が進んでおりませんが、次回こそは他のキャラクター達とも絡ませていければと思っております。
 とはいえ他の作品もありますので、更新はまたあり得ないくらい遅れると思いますが‥‥。どうぞ宜しく!
 あ、あと同じく今更ながら板移動。わはははは遅いだろーわははは!

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 (あとがき)
 本文にURLが入ってたので弾かれてたようで、ちょっとドタバタしてしまいました。申し訳ありませんでした。m(_ _)m

 


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