夏日。ロッジ風のレストランには四天王サニーの他に心音と小松がいた。
「心音も大変だな。マツ同様に」
「私はそんな…一番の苦労人は小松君だし」
サニーの労いの言葉に心音は謙虚に答えた。
「えぇ?僕は心音さんも苦労してると思いますけどね…作家をしながら
旅をするのは」
心音の作品は色々な人に広まっていた。今、書き進めているのはトリコたち
との旅を元に書いている小説、冒険記は特に人気だった。話が良いところで
区切れた。やっとこさトリコがやってきた。サニーの相棒マザースネークの
クインに乗ってサンサングラミーの生息地、デスフォールを目指す。
「にしても心音」
「はい?」
サニーは心音を呼んだ。クインの鱗から手を離せないため顔だけ彼のほうに
向ける。サニーは横目に心音を見る。
「美しくない、そのヘアゴム」
「えぇ!?そこ…?」
心音の白髪は今シンプルな青色のゴムでまとめている。かなりの速度で
クインは飛ばしている。そのうち全員の目の前に大きな滝が見えてきた。
あの滝こそがデスフォールだ。水圧が強いため何者も中に入ることが
出来ない。その滝をどうにか攻略して中に入らなければいけなかった。