「た、滝丸さん!」
倒れている滝丸に心音は近寄った。
「心音さん…?来ちゃ、駄目ですよ」
「でも…やっぱり…そのままにしてられないよ!!」
心音が叫んだ。
ミクルは安全場所へ避難していた。ミクルに心音は言った。
「危険になったらまずは自分の安全だよ?私、絶対大丈夫だから」
そう言ったもんね心音ちゃんは…。
「心音!!」
アンダーリアが叫んだ。心音が振り返ると数体のモンスターが襲い掛かって
来ていた。そこにアンダーリアが上から攻撃を加える。
「脚技・道脚」
一体に踵落としを食らわせる。他の二体もダメージを負って死んだ。
「勝手に離れるな。料理人はな、大きな希望だぞ。お前はその一人、
無理に戦おうとする必要はない…が、よく言った」
アンダーリアは柔らかい笑みを浮かべた。
「奴らの目的はあくまで料理人の捕獲、邪魔をしなければ…まぁ多分
襲ってこないだろうよ」
「で、でもさ…守られてばっかりは嫌だよ」
「守るための力ならあるじゃねえか」
アンダーリアはそう言った。そう言われて心音もあっ、という顔をした。
「そうだ。集中しろ、誰がピンチで誰が助けを必要としているのか
見抜け」