「良かったぁ。小松君も無事に生き返れたのね」
寿葉は笑顔を向けた。心音も含めトリコたちも驚いていた。
「こ、寿葉さんにロクドウさん!!」
「久し振りだな。トリコたちも…心音も」
心音の両目から大粒の涙が溢れた。ロクドウの手は心音の頭に触れた。
「ずっとさ。ずっとね…ずっと、助けてくれてたんでしょ?エアの時も
一緒に実を支えてくれてて、さ」
「そう。ずっと一緒だったさ心音。でも良かった、トリコたちがいるなら
心音は大丈夫だって思えるな」
ロクドウたちの顔を見て小松は驚いた。
「何処かで見たような顔のロクドウさん、何処かで見たような髪色の
寿葉さん…や、やっぱり!!心音さんの両親だったんですかぁぁあっぁぁ!!!?」
心音の特徴を持つ二人組は心音の実の両親だ。そして彼らが小松を
導いたのだ。
「ありがとう、礼を言うぜ寿葉さんロクドウさん」
トリコは深く頭を下げた。
「珍しいですね。死者が自由にこちら側を行き来できるなんて」
そう言ったのはカカだった。本来なら出入りが出来ない。
「私たちがそれをすることが出来たのは娘の心音がいるから。唯一、私と
夫は心音の近くに行くことが出来る。不完全だけどね?それよりも新しい
トリコたちの仲間が到着したみたい。詳しい話は彼らがここに集まって
一段落してからにしません?」
寿葉はカカにそう提案した。第二グループが到着した。皆、心強い味方だ。
「ではお話します。ブルーニトロの目的について詳しく――」