ヒッキコッモリヒッキコッモリヒキモッコリー!!
普通のゾンビみたいなのから超どでかいノミみたいなのまで、あとなんかボコボコ隆起したキモチワルイ感じのハンターとか、色んな奴らがいたけどオイラてんで無視されてやんのwwwwwぼっち乙wwwww
この工場にいればジルたんやヨシコちゃんたちに遭遇する可能性も低いんだろうけど、念には念を入れて、人は絶対に来ないであろう廃棄物処理施設らしき場所に居座る事にした。英語読めんけどwaste何とかって長ったらしい文字が書いてあったけど、見た目がゴミ処理場っぽかったんで多分そうだと思う。割れたアンプルみたいなのがごろごろ転がってるし、ついでに犬猫サイズのゴキブリもガサガサしてるwwwwwこっちくんなwwwwwww
……さて、と。何もすることは無いけど、自殺するのはヤだし、色々と考え事でもしてみるとするか。
そういや、ウェスカーが言ってたデータ収集って、今もされっぱなしなのかな? 別にコードとかつけられてないけど遠隔監視されてるんだろうか。だとしたら今の状況ってあちらさんからしてみればあんまりよろしくないよね。でもジルたんたちと戦えとは言われなかったから自由にしててもいいのよね、ヒキコモっちゃ駄目だなんて言われなかったしね。静止状態の俺の脳波測定とか、そんなんでもやってるんだろうか。イイノカナー? イイヨネー!!
さて次。何考えよ。エロ妄想はできるような環境じゃないのよね、ゴミ捨て場だし。スマホがあったらデレマスやって時間潰せるのになーオイラは脇山珠美ちゃん推し! わざわざ佐賀まで青空エール買いに走ったよ! アホ毛可愛いよアホ毛。……って、これはエロ妄想ではないよね?⊂(^ω^)⊃セフセフ
ジルやイケメンは原作では無事帰還するけど、足手まといのよし子ちゃんもいるから、実際問題どうなるかはわからないよなぁ。っていうか時計塔より先がどうだったかもう覚えてない。最後にヘリで迎えに来たのがあのヒゲのおじちゃんだったのは覚えてるんだけど。あとレールキャノン出てきたよね。あれは俺がここで引きこもってたら使う機会ないよね、ないといいなぁ。あんなゴツいので撃たれたら絶対死んじゃう。
順番にゲームのストーリーを思い出そうと試みる。時間はいくらでもあるからね。えーと、ブラッド殺して、警察署でロケラン撃って、イケメンことカルロスと合流してんで路面電車かな? で、ミハイルさん……惜しい人を亡くした、って俺のせいなんだけどwでも、いい人だったな……。んで、路面電車が突っ込んだのが時計塔らへん。そっからえーっと……ジルが感染するんだよな。たぶんあれは……時計塔で暴走した時に触手でグッサリやっちゃったあの時だろう。んでワクチンゲットして元気になって……どうなるんだっけ? ニコライと接触するんだったっけ? どこで?
やべーな、まだ呆ける年じゃないはずなんだが、さすがに何年も前にプレイしたゲームの内容覚えてられる人なんてそうはいないよね? ね? 俺が痴呆なわけじゃないよね???
ヒマざんす。ヒマざんす。考える事も尽きたでやんす。
ゴキブリの数を数えてみたり、ゴミの中にお宝がないか探してみたり、天井に手が届くかおもいっきりジャンプしてみたり(ちなみに届かなかった)
処理場なので窓はない。だから今が昼か夜かもわからない。もちろん時計もない。なんとなく体内時計で夜だと断言しよう! 暗い場所に引きこもってるから夜っぽい気がするだけかもしんないけど。
デカいゴキブリのガサゴソいう音だけが子守唄ーって眠くない。自家発電でテンションあげるのもそろそろ限界。これは気が狂う直前だなぁと思った瞬間に電気がついた。何事!?
特に何も起こらなかった。誰かが電気をつけたんだろうって、よく考えたらここ廃工場。誰が来るのさ? 生存者がまだいるのかな? 嫌な予感がするけど気にしない。(゚ε゚)キニシナイ!!
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当たり前だが、工場の門は閉まったままだ。俺はヨシコを門の前において、横にある守衛室へと足を運ぶ。こちらのドアは開いていたが、中にあった門を開けるためのレバーを動かしてもピクリとも動かねぇ。ブチ壊れてるのか、そもそも電気が通っていないのか。
ふと、守衛室の中においてある小さなデスクに目をやると、周囲の雰囲気には不似合いな真新しい書類が数枚散乱していた。
そいつを手にとって目を通す。……俺は、自分の顔から血の気が引くってのをモロに実感した。
「ヨシコ、ヤバい! ウイルスの感染拡大を防ぐために、明朝この街にミサイルが落とされるらしい!」
俺は急いで書類に書いてあった内容をヨシコに伝えたが、彼女が慌てる様子はない。既に推測していたか、あるいはどこかで知っていたのだろうか。
「ムラカミさんが教えてくれていました。ですから、早く、ムラカミさんを助けて一緒に脱出しないと」
落ち着いて、ヨシコは冷静にそう言う。チッ、俺より彼女の方がよっぽど大人じゃねぇか。どうもこの子の前ではいまいちカッコがつかねぇな畜生。
「ああ、そうだな。それにはひとまず、この工場の中に入らなきゃいけねぇ訳だが、さてどうしたもんか……」
門は人力では到底開きそうにないし、機密保持のためか壁は刑務所並みに頑丈でしかも鉄条網までしっかりと張り巡らされてやがる。他の入り口を探した方が賢明か……。
「よし。お嬢ちゃん、他の開けられそうな入り口なり裏口なりを探しにいこう。ここで突っ立ってるよりはいいだろうさ」
彼女と、ついでに猫が頷くのを見て、俺たちは壁沿いに移動を始める。荒れた草がぼうぼうと生えまくっているが、幸いゾンビどもは現れない。草を掻き分けながらどんどん進んでいくと、崖になっていた。
「こりゃ先には進めないかな……ん?」
崖の下を覗きこむと、ちょっと降りたところに川があり、そこに出入り口があるようだ。工場の位置からすると地下にあたるんだろうが、小さな扉が開いているのが見えた。
「ちょっとここで待っていてくれないか? あそこに扉が見えるだろ。俺が先に崖を下りて調べてくる。先に進めそうだったらまた呼びに戻ってくるからさ」
たいした崖じゃないとはいえ、ヨシコと猫があそこに降りるまでにはちょいと時間がかかるだろう。皆で降りて先に進めませんでしたじゃ時間の無駄だからな。この辺にはバケモノもほとんどいないようだし、ちょうどいいだろ。
「わかりました。気をつけて行ってくださいね」
ヨシコは笑顔で手を振ってくれた。猫はカシカシと後ろ足で首を掻いていた。
扉から入り中を進むと、どうやらここは下水道のようだ。ほとんど明かりのない薄暗い通路にゾンビがウロウロしてやがる。ここには電気が通っているようだな。
飽きもせず襲ってくるゾンビどもを蹴散らしながら、ほぼ一本道の通路を進んでゆく。音が反響するこの道で、バケモノの引きずるような足音とは違う、生きた人間の足音と銃声が聞こえた。敵か味方かはわからないが、音のする方向へと進んでいく。角を曲がると、そこにいるのはジルだった。俺はほっと一息ついて、銃口を下ろす。
「おい、無事か?」
まさかここにジルがいるとは思わなかったが、俺たちと同じ様にアンブレラの拠点を探してここに辿り着いたんだろう。彼女も俺の存在に気付いて笑顔で手をあげてくれた。
「そっちもね。ヨシコは?」
「入り口に待たせてある」
そして俺は、ジルに明朝のミサイルの事を告げる。
「夜明けなんてすぐじゃない!」
「ああ、あまり時間はねぇ」
話もそこそこに、改めて俺たちは手分けして逃げ道を探すことにした。ついでにニコライのことも忠告しておく。あの野郎、なかなか見つからないがどこにいるんだろうか。
「さて、と。一旦ヨシコを迎えに行くかな」
この通路のゾンビは一掃した。とりあえずはヨシコを連れて内部を探索する事にしよう。
~中の人の感動~
感想ひとつにつき(短いとはいえ)一話書き上げてる。
感想ブースト(´∀`*)スゴイネ