VRMMOマジックバトルオンラインをみんなでクリアした記念と日ごろの感謝とか親睦を深めるために温泉旅行に行かないかということでみんなで温泉旅行に行くことになった。
行くメンバーは俺と美知とシオウと電工とスワルと鈴子としずくとテルネアスと美月とまつりさんと春美さんと暁美さんと森男君とルカとなんと真歌と菜愛がついてくることに。
菜愛とはもう少し話したかったからな俺の妹だし。
あっ妹といっても本当の妹じゃないからな。
昔から俺に対して懐いていて妹分みたいなやつだからからかな。
一泊二日の電車旅行だ。
みんなでわいわい電車の特急に乗り込む。
「乗れたね竹男」
「ああそうだな美知」
「やれやれ結構こんどるな」
「そうだなまあまあ混んでいるな」と電工が発言する。
「楽しみ~温泉旅行なんて」と鈴子。
「そうねこんなに混むのは想定外だけど」としずく。
「まあそれも一つの旅の醍醐味だよね…………」とテルネアス。
「ですよねテルネアスお嬢様」とスワル。
「スワル君そのお嬢様って何?」と美月。
「美月さんそういうのはやぼってものよ」とまつりさん。
「私まで誘ってくれるなんて」と春美さん。
「みなさん私まで誘わなくても良かったのに」と暁美さん。
「僕まで行っても良いんですか?」と森尾君。
「竹男温泉楽しみだね」とルカ。
「こんなの何回も行ったことあるんだからね」と真歌。
「竹男お兄ちゃん温泉楽しみだね!!」と菜愛。
「おおそうだなみんな」
長い電車の旅になりそうだ。
◇◇◇
そして着いた。
ここが今日の温泉旅行の舞台。
白咲温泉だ。
ここは某県の某場所にある温泉街である。
そこは雄大な自然と山々に囲まれて、温泉が湧き出る避暑地としても有名だ。
しかもここでは毎週毎週温泉能力ファイトという温泉街ならではの能力ファイトのプチ大会が行われている。
それだけでもいいがここは実は能力ファイター達の聖地の一つでもある。
聖地は全国に10か所あり、そこで頂点に立ちしものはどんな願いでも叶うと言われている。
まあ都市伝説みたいなもんだからあまりあてにできないけど。
そんなことよりさっそく温泉に入るとするか。
カポーン……ふ~いいお湯だな~癒されるわ~満喫してるな俺~
「いいお湯やな竹男」
「そうだなシオウ」
「確かになかなかの湯だなこれは」
「そうすっね竹男さん今まで浸かった温泉の中でもかなりのものですね~」
「うん気持ちいいですね~☆」
「森男君もそう思うか若いのに」
「だが驚いたわ竹男みんなして温泉行こうとか言い出すなんて最初は耳を疑ったわ」
「おまえが俺達男どもを誘うなんて珍しいよな」
「電工それはどういう意味だ?」
「おまえのことだから女性だけ誘ってハーレム状態になろうかと思っているかと思ったんだよ」
「ねーよ!! なんだ俺のイメージお前の中だとそんなんかよ!!」
「だってそうだろ美知ちゃん、鈴子ちゃん、美月さん、テルネアスさん、春美さん、ルカさん……そしてしずくをお前は自分の物にしようとしているだろ!!」
「しねーよ!! しずくとはそんな関係じゃねーよ!! それに今は記憶が無いだろ」
「俺のことは覚えていたぞ? ふふん勝った勝ったぞ俺は」
「そういえば何故かお前のことは覚えていたなしずく、まつりさんのことは覚えてないのに」
「両親のことは覚えているようですよね」
「つまり……俺はしずくにとって家族同然ということか」
「どんだけポティシブなんだよ電工」
「さすがに引くわ俺でも」
「シオウさん言いすぎですよ」
「電工は好きな奴がいるんだな」
「なんだスワルはいないのかいな好きな奴」
「俺は…………テルネアスお嬢様のことが大事な人としては好きだ」
「おお告白かスワル!! じゃそういうことでみんなも好きな奴言ってみようかいな」
「じゃあ言い出しっぺのシオウから」
「わいかっ!?…………そうやな今のところ気になる女性はいないな……」
「嘘をつくなシオウお前は秘かにまつりさんのことを好いているだろ」
「電工!? 何を言うんや!! そんななわけあるかいな!!」
「必死に否定するところが怪しいですねシオウさん」
「森男君まで何を言うんや!! まつりさんのことなんてこれつぽっちも好きやないで!!」
「まてっ…………ふむっ後で風呂上りにまつりさんを呼び出して今度デートに誘うのか」
「電工!? おまえ……俺の心を読んでいるんかいな?? どうやって!?」
「どうやったんだ電工?」
「何俺は電気を操る能力者だろ? だからちょっとばかし相手の脳波の電気信号を読み取るのも得意なんだよこうやって相手にふれている間だけ相手の考えが……少しだけわかるんだよ」
「なんやそれ反則や!! 反則すぎるわそんなん!!」
「というわけで次は森男君の好きな人~」
「僕ですか?……そうですね今回来たメンバーの中で好きな人は……美知ちゃんと鈴子ちゃんかな」
「なんと二人も好きなんか! 森男君は欲張りやな」
「シオウもうふっきれたんだな」
「もうばらされたからな!! さて最後に竹男や!!」
「やはり俺も言わないといけないのか……美知、鈴子、美月、しずく、ルカ、春美……ぐらいだな」
テルネアスが一番好きだが本命はあえて秘密にする。
テルネアス本人にばれたら嫌だからな。
「六また発言頂きました~」
「ふざけんな貴様しずくは俺の女だぞ」
「おっやるか電工久々にここで能力ファイトしてもいいんだぞ」
「もちろんやるぞしずくを賭けて勝負だ!!」
「「能力ファイト!! バトルスタート!!」」
一人の女性を巡って戦火は下された。
一方そのころ女湯はと言うと……
「は~いいお湯です~しずくどう? 少しは思い出したりしない?」
「いえ、まつり先輩あなたのことも竹男さんのこともみんなのことも思い出せません」
「そう、それじゃあゆっくり思い出していこうねしずく」
「気持ちいいね~~~☆ この温泉最高だね~☆」
「七星さんはこういうところしょっちゅう来ているんじゃないの?」
「美月さんレベル6は意外と暇じゃないのよ私なんてアイドルやってるから温泉なんてテレビの旅番組とかで行くぐらいよ」
「美知ちゃん温泉サイコ―だね!」
「うんサイコ―だね」
「私まで誘って貰えるなんてどうもすみません」
「わっ……わたしもさそってもらええるとは思えませんでした…………」
「しかし竹男さんが言うには春美さんゲームの世界ではキャラが違うそうですね」
「そうなんだ」
「はい、ちょっとばかしゲームの世界では気分が大きくなってしまい……つい自分が自分でなくなると言うか……本来の自分に戻れると言うかまあそんな感じです」
「わかんないよそれじゃあ」
「そうそうどうしたらゲームの春美さんになるの?」
「そう言えばお酒を飲むらしいですね春美さん」
「ここに取り出したのは日本酒『鬼神殺し』これをさあさあ春美さんに」
「鈴子ちゃん未成年なのにそんなどこから?」
「ふふんっちょっとばかしお母さんの酒庫からちょっとね……」
「えっえっみなさんちょっと目が怖いですよ……あっちょっと~~~!!」
10分後……
「だから竹男っは俺の男だからな!! ゲームの世界では俺と一緒だったんだぞずっと」
「何よっ私なんて小学生のころからの付き合いよっひっく……だから私こそ一番よ」
「何よ記憶が無いけどっ竹男さんは私のことが好きに決まってるのよひっくっ」
「しずく……あなた未成年」
「このお水みたいなお酒美味しいね鈴子ちゃん」
「はははははははっ!!! シルシルっこれがねわたしでね竹男はあたしの大事な人でね」
「みなさん……」
「おいしいね~☆やっぱりみんなで飲むお酒はさいこーなのりゃ~☆」
「竹男は私にこそふさわしいわ! 歌姫である私にこそね!」
「私だって……竹男さんとキスだってしたんですよっ!!」
「「「「「「「「!?」」」」」」」」
(私もあるんだけど……まあゲームの世界だけど)
「ただゲームの世界ですけど……」
「ルカちゃん貴重な情報をありがとう後で竹男とっちめるから」
「竹男~許さないよ私とはまだなのに!!」
「記憶はないけどなんだが無性に腹が立ちます」
「しずくそれもう殆ど記憶戻っているんじゃ……」
「私もお兄ちゃんとキスしたい~~~☆☆☆」
「もちろん私もそろそろ週刊誌に取り上げられても良いように竹男とのキス写真を撮らせてあげようかしら」
「くそ~~~俺もまだキスしてないのに!! 後で無理やり竹男にキスしてやんぞー!!」
「あれっ? そう言えばテルネアスさんがいないような?」
その後みんなは何とか酔いを醒まして温泉から上がった。
みんなのぼせっちゃて大変だったよ私はそんなにのぼせなかったけどね。
そして美味しい晩御飯を食べて、みんなで卓球でもしないかと思った矢先に竹男とテルネアスさんがいないことに私だけが気付いたがみんなは気づいてなかったようだ。
まさか……女湯にテルネアスさんが一人で浸かっている。
私はこっそり森の中から覗き見していた。
さてとっ二度風呂に入るとするか……あれこっちが男湯だよな……なんか看板が逆のような気がするけどまあいいか。
俺は開放的な露天風呂に入るとそこには妖精? 天使? 女神? いやいやそこにはテルネアスが裸で佇んでいた。
生まれたままの姿は俺の眼を釘付けにした。
その透き通った真っ白い肌はまるでこの世の物とは思えない美しさがあった。
っていかんいかんっ!! なんでテルネアスがここにここは男湯だぞ!?
「…………………………竹男のエッチ……」
「いや違うんだ……それにここは男湯で」
「私が入った時は女湯だった…………」
「嘘だろ……じゃあなんで」
俺は考えたたぶんこの時間になると男湯と女湯が入れ替わる仕組みなんだろうと思った。
だからテルネアスが入った時は女湯で俺が入った時は男湯になっていたんだと思う。
俺はもう出ると言ったが、テルネアスはいいよ一緒に入ろうと言ってきた。
どういう風の吹き回し!? 俺は心臓バクバク状態でテルネアスと共に露天風呂に入るのだった。
「竹男…………風が気持ちいいね…………」
「そうだな」
「私はあなたを信じている」
「何を?」
「こんな状況でもあなたは私に指一本触れない」
「どういうこと?」
「手ぐらい握っても良いんだよ……」
「じゃあ」
俺はテルネアスに少し近づいて手を握った。
テルネアスの手は柔らかくとても華奢な女の子の手だった。
しかしこれはなんか緊張するな裸の女の子と露天風呂で一緒とか背中越しだけど。
「私も竹男に協力したい」
「何のこと?」
「リバース…………組織の破壊活動を私は許さない」
「リバースを打倒する手伝いをしたいのか?」
「うん、そう。あなたの足手まといにはなるつもりはないなんならまだ隠している力であなたの真のパートナーになってもいい」
「それって告白?」
「そうとも言える」
「でも俺なんかがお前に釣り合うとは思えないけどな……」
「どうして……?」
「だってテルネアスはかわいいし美人だし銃の達人だし俺なんか到底……」
「そんなことはない……あなたは自分の実力を過小評価している」
『そうだ竹男よお前は我の力を除いても類い稀な才能を潜めているぞ』
(ゼノこんなときに話しかけんな)
「それで……私はあなたのパートナーとしてあなたの力になりたい」
「わかった公正試合実行委員会に相談してみる」
「ありがとう竹男」
そして俺達は露天風呂を上がった。
後でみんなにどこ行ってたんだと問い詰められたのは言うまでもない。
そしてテルネアスも女性陣からなんか色々聞かれていた。
なお鈴子から全部見てたからと言われた。
何が望みだと聞いたら今度デートしてくれたらちゃらにしてあげるからと言われた。
この好色女子は……まあいいけどな。
そしてあっという間に二日目になり、それぞれみんなで一緒に色々な観光名所を見て回り昼ご飯の弁当を食べながら、電車に乗り帰宅した。
あ~疲れた温泉旅行とか言うけどなんかまあ疲れた。
あっと電工との能力ファイトは俺の余裕の勝利だった。
ただ電工が新技を放ってきたときは少し焦った。
何せ十五メートルも離れているのに電撃を飛ばしてきたからな。
あいつは遠距離攻撃出来ないものだと思っていたから。
次は三泊四日ぐらいでどこかに行きたいな。