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No.43878の一覧
[0] 転生魔王様の勇者譚[ジン](2022/05/14 17:39)
[1] プロローグ[ジン](2023/01/12 23:22)
[2] 勇者召還!! [ジン](2023/03/03 22:01)
[5] 新しい日常[ジン](2022/12/10 22:05)
[6] 実戦訓練[ジン](2023/02/20 19:48)
[7] 拠点強襲[ジン](2023/09/01 09:07)
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[43878] 勇者召還!!
Name: ジン◆14344c24 ID:e05f9eb1 前を表示する / 次を表示する
Date: 2023/03/03 22:01
○月✕日
朝日を浴びて、輝く赤毛の髪を揺らし眠気を振り払えない茜色の瞳を侵入者に向けて龍崎 誠は、口を開いた。

「みぃ、また勝手に部屋に入ってきたね」
「うん?何か問題でも...」
「うん、問題しかないよ。着替え途中だったら、どうするの?」
「まー君の着替えをガツッリ覗く」
「みぃ、着替えを勝手に覗くな!着替えるから、下で待っててよ」
「は~い、待ってるから早く来てね。まー君」

微苦笑を溢すと、愛しい幼馴染みに気持ちの良い返事を返した。

「分かった。早く着替えるから待っててよ」

◆◆◆

トースト二枚にベーコン、目玉焼き、インスタントのコーンスープのオーソドックスな洋食の朝御飯が用意されていた。

「母さん、おはよう」
「おはよう、誠。美琴ちゃん、朝から誠の世話を有難う」

静谷 美琴は、腰まで届く長い黒髪を、左右に振って母さんに真っ直ぐな黒い瞳を向けた。

「まー君の世話は、私の生き甲斐だから別に苦じゃないですよ。」
「あら、そうなの。それじゃあ、これからもお願いしちゃおうかしら」
「何、勝手に二人で話を決めちゃってるの?僕は、承知した覚えはないよ!?」
「あら、駄目だったかしら?」
「駄目に決まってるでしょう!?」
「あ~あ、私は乗り気だったのに!?」
「みぃ、何乗り気になってるの」
「可愛い幼馴染みのモーニングコールだよ」
「要らないよ!」
「可愛い幼馴染みは否定しなかったわね」
「母さんも五月蝿いよ!」


◆◆◆

学校の2年3組に着いた途端に口から愚痴がこぼれ落ちた。

「あ~あ、眠い」

松風 陸人は、黒髪スポーツ刈りに切れ長の黒瞳をうたわがしげな目を誠に向けて

「眠そうだな、誠」
「おはよう、陸。徹夜明けに学校は、キツイわ」
「なんだ、徹夜明けかよ。また、オンラインゲームか」
「あ~あ、そうだよ。レベアゲが切りの良い所で終んなくてな」
「さいですか、だから1時に止めとけって言っただろうが?」
「みぃも、同じくらい遣ってたぜ」
「まー君、みぃは2時間寝ました」
「はぁ、みぃは寝たのかよ!だから、途中から反応無かったのかよ!」

藤倉 実咲は、亜麻色の肩口まで有る髪と吊り目気味の黒い瞳を呆れたように見遣った。

「誠にみぃも、どっちもどっちでしょ?」
「ミサちゃん、みぃは2時間寝ました」
「実咲、良いこと言った!」
「オンラインゲームの何がそんなに楽しいの?」
「そんなの色々楽しいさ」

ニコニコと微笑みながら、誠に近づいて来た女子生徒は

「何話してるの?」

名を彩羽間 未桜という。腰まで届く長く艶やか黒髪、垂れ気味の大きなひどく優しげな瞳。スッと通った鼻梁に小ぶりの鼻、そして薄い桜色の唇が完璧な配置で並んでいる。

「おはよう、彩羽間さん。オンラインゲームの話をしてたところ」
「おはよう、誠君。未桜って、呼んで良いのに」
「それは、おいおいね」
「未桜、あんまり無茶言わないの」
「おはよう、咲耶ちゃん。」
「おはよう、高宮さん」


高宮 咲耶は、ポニーテイルにした長い黒髪と切れ長の細い黒目の美少女だ。

「おはよう、龍崎君。未桜の言ったことは気にしないでね」
「元よりそのつもりだ」
「えーえ、何で?」
「ムゥ、まー君はみぃの物」
「みぃ、僕はお前の物でもないからな」

◆◆◆

午前の授業の終了のチャイムが鳴り響くと同時に

「エナジーチャージして、寝るか」

独り言を呟いたかと思ったら、午後のエネルギーを10秒チャージすると寝る体勢に入った。
彩羽間さんが、それを目撃して

「誠君、そんなのじゃ身体に悪いよ。私の御飯あげるからちゃんと御飯食べよ」
「彩羽間さん、気にしないで。これで、十分だから」
「未桜、優しいのは良いけど優しすぎるのも問題だよ」

そんな勘違い発言をするのは、天ケ崎 佑斗は容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能な完璧超人だ。サラサラの茶髪に優しげな瞳、180センチ超えの高身長に細身ながら引き締まった身体。誰にでも優しく、正義感も強い(思い込みが激しい)。

「佑斗君、優しすぎるのも問題だって何?優しすぎる事の何が問題なの?」
「良いかい?優しすぎるとその事に、慣れて自立できなくなるよ」
「そうだな。そうなっちまったら、お仕舞いだな」

そういって、天ケ崎に同意したのは大神 虎太朗で短く刈り上げた髪に鋭さと陽気さを合わせたような瞳、190センチ近くの身長に熊のごとき大柄な体格、見た目に反さず細かいことには気にしない脳筋タイプである。

「天ケ崎君も、大神君もああ言ってる事だし、僕の事は放って置いてよ」
「えっ、でも...」
「じゃあね、お休み...」

◆◆◆

5限目の日本史の授業を、丸々45分間寝て過ごした誠は

「ふぁあ...よく寝た」
「本当によく寝てたな」
「よし、頑張って部活に励みますか...」
「早く行こう」
「おう」

返事を返した瞬間に、教室一面に幾何学模様の魔方陣が光りながら描かれていた。

(この紋様からしたら、召喚魔法か何処に召喚されるか分からんが待ちの姿勢で良いか)

「皆さん、教室から直ぐに出てください」

世界史教諭の相川 千歳の警告が飛ぶが、それよりも早くに召喚魔法が完成していた。

◆◆◆

召喚された先は、講堂ほどの広さを持つ広間に呆然と立っていた。呼び出した方も人数の多さに多少戸惑っているようだった。

「あ~あ、これって異世界召喚って奴か」
「そうだと思うよ」

呼び出した人間も落ち着いたのか、一番服が上等そうな姫様が腰まで届く長い金色の髪を靡かせ、翡翠のような碧眼を柔らかに一瞥し桃色の唇を振るわせて一歩前に出て話し始めた。

「ようこそ、グリモワールにいらっしゃいました。勇者様がた。私の名は、セラフィーナ·グロリアースと申します」

グリモワールと聞いて、前世の世界に来たことを確信して称号に付くだろう前魔王を隠蔽魔法で隠すことに決めた。

「皆さまに、これから配るのはステータスプレートといわれ名前、種族、ジョブ、称号、スキル、レベル、ステータスを表示する事が出来ます」

名前 龍崎 誠
種族 人族(魔人)
ジョブ 拳王
称号 超越者 魔剣士 魔導王 (前魔王) 召還されし者
スキル 詠唱破棄 魔法威力上昇 同時詠唱 高速魔力回復 体力回復 気配察知 気配遮断 無手の心得 王たる器 手加減 龍眼 他言語理解
レベル 278
ステータス HP 2069 MP 2054 STR 1828
DEF 1832 VIT 2069 INT 1916 MAG 2054 AGL 1897 DEX 1915

「まー君、ステータス高くない?」
「そうか、みぃのステータスはどんな感じ?」

名前 静谷 美琴
種族 人族
ジョブ 精霊剣士
称号 超越者 勇者 精霊剣士 精霊の巫女 召還されし者
スキル 聖属性魔法威力上昇 回復魔法威力上昇 精霊魔法威力上昇 高速体力回復 魔力回復 精霊の加護 気配察知 気配遮断 精霊眼 他言語理解
レベル 289
ステータス HP 2087 MP 2046 STR 1814 DEF 1816 VIT 2087 INT 1908 MAG 2046 AGL 1888 DEX 1904

「みぃも、ステータス高いね」
「陸は、どんな感じ」

名前 松風 陸人
種族 人族
ジョブ 格闘家(グラップラー)
称号 召還されし者
スキル 他言語理解 体力回復 身体能力強化
レベル 1
ステータス HP 200 MP 150 STR 150 DEF 150 VIT 200 INT 170 MAG 150 AGL 150 DEX 150

「結構高いね」
「そうなのか?誠と美琴が高すぎて、実感がわかん」
「実咲は、どう?」

名前 藤倉 実咲
種族 人族
ジョブ 聖騎士
称号 召還されし者
スキル 他言語理解 体力回復 聖属性魔法威力上昇 回復魔法威力上昇 詠唱破棄
レベル 1
ステータス HP 180 MP 200 STR 150 DEF 150 VIT 180
INT 180 MAG 200 AGL 150 DEX 150

「実咲も、高いな」
「そうなの?いまいち分からないわ」
「ステータスプレートに、勇者の文字が浮かんだ方は手を上げて下さい」

20人近く居るクラスメイトの中から、2本の手が上がった。静谷 美琴と天ケ崎 佑斗の二人だった。

「お二人には、魔王を倒していただきたいのですが、大丈夫でしょうか?」
「あっ、はい。大丈夫です」
「魔王は、悪を成したのですか?」
「えぇ、二十年前に罪の無い無辜の民を手にかけています」
「分かりました。なら、魔王を倒します」
「待って下さい。生徒達に人殺しをさせるのですか?」
「えぇ、そうなります」
「そんなの絶対に認めません。天ケ崎君も静谷さんも考え直して下さい」
「困ってる人が居るなら、助けるのが義務じゃないですか」
「そうだな。佑斗のいう通りだな」
「佑斗がそう言うなら、手伝って上げましょうか」
「咲耶ちゃんが手伝うなら、私も手伝う」
「大神君に高宮さん、彩羽間さんまで...人殺しになるんですよ、静谷さんはやりませんよね」
「千歳ちゃん、私も殺るよ。勇者に選ばれたから」
「みぃが、殺るなら私も殺るね」
「美琴が、殺るって言うなら俺も殺る」
「みぃ、殺るなら後腐れなく殺るよ」
「藤倉さんに、松風君、龍崎君まで...人殺しに成ってまで、勇者に成りたいんですか?」
「勇者に成りたいんじゃない、勇者でありたいんです」

そうして、魔王打倒を目標に掲げて二つの勇者チームが立ち上がった。






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