健人が琴音のことを考えながらコインランドリーの洗濯の終了を待っている時、会話が聞こえた。
少年B「にしても雨降っちゃったから今日どこにも行けないね、どうしようか」
少女B「う〜ん、ここで待機しててもあれだし...」
健人「あの〜すみません、もしよかったら僕のテント使いませんか?」
少年B「え、テント使っていいんですか?」
健人「はい、僕のテント2つ持ってきてて、一応使わずに余ってるので...。」
その時だった。健人が使っていた乾燥の終了音が鳴った。
健人「あ、乾燥終わった」
少年B「あ、俺のも乾燥がちょうど終わった、とりあえず取り出そ」
そう言うと健人と少年は洗濯物を取り出し、健人達が朝過ごしていた場所に戻った。
健人「ただいまー」
琴音「おかえりー、あれ?この人たちは?」
健人「たまたまコインランドリーでどうしようかなって悩んでたからテント使わないかって聞いて連れてきた」
琴音「ふーん、そうなんだ」
琴音がそう言うと、健人はテントを取り出そうとしたが、結局健人達と同じテントで過ごすことになった。その後、少女達の荷物と自転車を置いた。少女達の自転車も折りたたみ式だったため、一応置けた。
少女B「そういやまだ私達、自己紹介してなかったね。私は麗佳(れいか)。よろしくね。」
少年B「俺は隆俊(たかとし)。(以下略」
そうして自己紹介をして、LINEを交換した。
麗佳「私、今日で家出して3日目なの。電車と自転車両方を使って移動してたんだけど、今日になって雨が降っちゃって。それでどうするか隆俊君と話してたら、健人君に声かけられたの。」
琴音「え、めっちゃ奇遇じゃん。実は私と健人君も家出して3日目なの。」
麗佳「そうだったの!?」
琴音「うん。でも、私たちは自転車使って移動してたんだ。だって警察にバレるとやばそうじゃん?」
麗佳「あ、それもそうだね。私たちにはそんな考えなかった。」
隆俊「俺も家出3日目で、麗佳とは初日に会った。」
健人「てことはみんな家出3日目だね。しかも、初日にそれぞれ会ってるのも奇遇だね」
隆俊「確かにすごいね、偶然が結構重なりすぎてる」
その後もしばらくの間は4人で話しており、隆俊が気がついた時にはもう午後1時を過ぎていた。
隆俊「あれ、もう午後1時過ぎてる。」
琴音「本当だ。私達、結構話してたんだね。」
その後、コンビニに行って昼食を食べ、テントに戻った。
琴音「にしても健人君、私達これからどうしようか。自転車だけだと流石にきついし...。」
健人「もうこれ自転車と電車両方使うしかないでしょ、じゃないとマジで警察に見つかりかねない」
こうして、健人達も隆俊達と同じように電車と自転車の両方を使うことに決めたのだったー。