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No.2746の一覧
[0] 無限界廊の異端児(サモンナイト オリ主最強)[もにもに](2011/12/29 00:41)
[1] 無限界廊の異端児 第1話 準備開始・日常編[もにもに](2008/03/12 06:49)
[2] 無限界廊の異端児 第2話 毎日鍛錬・悪戯編[もにもに](2008/03/14 19:45)
[3] 無限界廊の異端児 第3話 召喚事情・大佐編[もにもに](2008/03/14 19:45)
[4] 無限界廊の異端児 第4話 無限界廊・教師と生徒編[もにもに](2008/03/14 19:44)
[5] 無限界廊の異端児 第5話 作戦開始・観察編[もにもに](2008/03/17 17:48)
[6] 無限界廊の異端児 第6話 先生登場・制裁編[もにもに](2008/03/20 05:51)
[7] 無限界廊の異端児 第7話 運命改竄・崖崩編[もにもに](2008/04/17 22:40)
[8] 無限界廊の異端児 第8話 召喚事故・龍姫編[もにもに](2008/04/27 01:14)
[9] 無限界廊の異端児 第9話 不協和音・送還編[もにもに](2008/05/14 23:23)
[10] 無限界廊の異端児 第10話 意味深姫・店番編[もにもに](2008/06/12 20:09)
[11] 無限界廊の異端児 第11話 事件同発・天罰編[もにもに](2008/09/18 22:46)
[12] 無限界廊の異端児 第12話 完全解禁・混沌編[もにもに](2008/09/22 16:27)
[13] 無限界廊の異端児 第13話 汚染増殖・噴出編[もにもに](2008/11/18 22:42)
[14] 無限界廊の異端児 第14話 最終形態・修正編[もにもに](2009/07/16 14:31)
[15] 無限界廊の異端児 第15話 時空干渉・新生編[もにもに](2010/06/27 22:08)
[16] 無限界廊の異端児 第16話 憑依秘奥・轟雷編[もにもに](2010/06/27 22:10)
[17] 無限界廊の異端児 第17話 紅嵐到来・発覚編[もにもに](2010/06/29 02:52)
[18] 無限界廊の異端児 第18話 黄昏無双・降臨編[もにもに](2010/07/06 02:10)
[19] 無限界廊の異端児 第19話 鬼神邂逅・真剣編[もにもに](2010/09/17 00:50)
[20] 無限界廊の異端児  幕間 紅者軌跡・龍姫談合[もにもに](2010/09/21 09:33)
[21] 無限界廊の異端児 第20話 黄昏無双・降臨編[もにもに](2011/05/03 02:20)
[22] 無限界廊の異端児 幕間 終焉拡大・家族再会[もにもに](2011/06/02 09:26)
[23] 無限界廊の異端児 第21話 最終決戦・突入編[もにもに](2011/12/29 00:39)
[24] 無限界廊の異端児 第22話 最終決戦・混迷編[もにもに](2012/12/07 01:56)
[25] 無限界廊の異端児 人物設定[もにもに](2008/06/12 07:39)
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[2746] 無限界廊の異端児 第20話 黄昏無双・降臨編
Name: もにもに◆2285b348 ID:1a1cc2e0 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/05/03 02:20

無限界廊の異端児

第20話 黄昏無双・降臨編







 数多の剣戟が静まりを見せ始め、戦場の丘を掛ける影も疎らとなり、無色の派閥で戦闘可能な主力はオルドレイクとツェリーヌのみ。それでも双方共に満身創痍の状態であり、すでに大規模な召喚術を発動させるだけの余力もなくなっている。その他の名も無き兵士達にも無傷なものはおらず、立つ事もできない状態であるにも関わらず武器を手放すことなく戦おうとする者さえいるが、圧倒的な力で猛威を揮う真樹や抜剣覚醒状態のアティを前に勝利はないと理解できていた。

「そろそろ諦めて逃げ帰ったらどうだ? それともここで命運を絶たれる方がお望みか?」

 尊大であり、傲慢であるように真樹が告げる。

「馬鹿な……全滅、だと? このような化け物どもが新たな世界の秩序たる我が軍勢を全滅さるというのか?」

「あなた、傷に触ります。ここは……」

 ツェリーヌに身体を支えられながら肩で息をするオルドレイクが忌々しげに真樹を睨む。
 暴走状態にあったアティは、仲間やアズリアたちの安全が確保できたことでようやく落ち着きを取り戻し、強引な魔力運用の反動により気を失っていた。カイルたちに支えられてはいるものの魔力疲労以外に目立った外傷もない。これ以上、戦闘行為が継続されないであろう状況ならばさして気にすることもない。本来の力の一端を見せた真樹という隔絶した戦力が味方だという事実がカイルたちにも僅かながらに安堵と気の緩みを許していた。

「許さぬ、許さぬぞ小僧! 我が覇道を妨げたこと、我らを生かすこと……必ず後悔することになるぞ!」

「あなたっ、いまは引くべきです!」

 悪鬼の形相で叫ぶオルドレイクをツェリーヌが嗜めながら海岸の方へと引く。
 真樹のような子供に敗北し、あまつさえわざと見逃されるという恥辱がオルドレイクを憤怒で染め上げ、常ならば気付いていたであろう殺意に気付けなかった。オルドレイクが気付かなくとも他の誰かが気付けていたかもしれないが、現在の戦力にまともに戦える兵士はいない。

「逃がすか、元凶ぉ!」

 音もなく忍び寄った毒蛇の牙がオルドレイクの惨めな背中を襲う。
 こういう突発的な襲撃からオルドレイクを守るウィゼルは、いまだ傷付いた身体で真樹を牽制するように殿を務めているために間に合わない。「茨の君」の称号をもつ暗殺者も傷付いた脚では間に合わない。混沌の戦場に溺れることなく唯一の機会を息を殺して待ち続けた毒蛇の牙を止めることができる者などいない。
 毒蛇が放つ復讐の刃に気付くオルドレイクも満身創痍の状態で防御もできずに驚愕と怒りを表情に表すのが精一杯だった。

「あなたっ!」

 誰もが盟主の最後を覚悟した瞬間、女の叫びが毒蛇の牙を遮った。
 オルドレイクの背に突き立てられるはずだった刃がツェリーヌの身体によって止められた。

「っっ! 我が夫は世界を統べる王となる御方……貴様のような下郎が触れてよい存在ではない!」

 何の躊躇いのないツェリーヌの行動に毒蛇の牙はわずかに狙いを逸らしたが、ツェリーヌの身体には浅くない傷を穿った。

「ちっ、邪魔をするなぁぁ!」

「っあああ!」

 千載一遇の機会を邪魔された毒蛇は傷付いたツェリーヌを払いのけ、停滞させられた刃を再びオルドレイクへと向ける。

「貴様のような羽虫如きにくれてやる命などありはしないぞっ!!」

 間に合うはずもないと理解していながらもオルドレイクは召喚術を発動する。周囲ではすでにオルドレイクを守ろうと駆け出す兵士達で埋め尽くされている。敵軍の中で孤立しようとしている毒蛇を守ろうとアティたちが動き出すが状況はどちらにとっても最後の一手が間に合わない。オルドレイクが討たれ、毒蛇もまた散る。どちらにとっても絶望的な状況に再び水を差す存在があった。

「なっ!? ……何で君が邪魔をするのかしら?」

 現在でも暗殺者として優れた戦闘技巧を持つ毒蛇――スカーレルの必殺を込めた一撃を防いだのは先ほどまでオルドレイクの軍勢を蹂躙していた味方のはずの少年だった。

「何でって、俺にはここでオルドレイクに死なれちゃ困るからに決まってるだろ?」

「こいつを生かせば、それだけ多くの不幸が生まれる。それでも君はこいつを生かすというの?」

 スカーレルの言葉に緩んだ表情をわずかに引き締めた真樹はスカーレルの腕を止めたまま背後のオルドレイクを睨みつける。

「さっさと行けよ。次に俺たちが遭うことがあれば、それがお前の最後だ」

「……っ、いいだろう。貴様の顔、忘れぬぞ」

「そうしろ。きっと忘れた頃に遭うことになるだろうけどな」

 傷付いたツェリーヌを兵士に抱えさせ、自身も傷付いた身体を引き摺るようにオルドレイクも再び海へと歩みだした。宗主の撤退に合わせ他の無色の派閥と紅き手袋の兵士たちもそれに続いて戦いをやめて海へと向かう。

「忘れるな、オルドレイク。お前を生かしたのは俺自身の欲望を満たすためだということをな」

 意気も絶え絶えに撤退するオルドレイクの背を詰まらなそうに眺めながら真樹は呟く。

「悪かったな。あいつに死なれると俺が次に進めなくなっちまうからな」

「いいわ、今は見逃してあげる。これでオルドレイクは……いいえ、無色の派閥そのものが貴方の影に怯え続けることになる。それで満足してあげる」

 真樹の自分勝手な言い分にスカーレルは納得したわけではない。それは後ろで見守るアティたちも同じ気持ちだった。それでも真樹が見逃すといってオルドレイクを庇う以上、誰も手を出すことはできない。理不尽なことこの上ないが、真樹にはそれを押し通すだけの力があり、本人にも欲望があるのだ。この場で真樹の行動を阻害することができる者など誰一人存在しない。先の戦闘を目の当たりにした面々は、これまでふざけた態度ばかりだった真樹の存在に恐怖を感じていた。ただの変態だと思っていた少年が実は魔剣使いでさえ歯牙にもかけない頂上の存在だということに気付いてしまった。皆が気付かされてしまった。恐れを孕んだアティたちの視線を背に受けながらただ一人、完全な姿のまま佇む真樹を撤退する無色の派閥の最後尾についていくウィゼルが振り返る。

「オルドレイクの狂気を退けたその魂……わしもそれに見合う技を研かねばな」

「それはいいな。アンタの最高の魔剣を俺の為に創ってくれよ」

「ふん、おまえに釣り合うモノが創れたなら……いずれおまえの下へたどり着くだろう」

 それだけ告げると去ってゆく無色の派閥とともにウィゼルもまた海岸に歩を向ける。

 去り往く無色の派閥を見送る真樹の手にひとつの輝きが燈る。
 平伏し、縋り、求めるようにその輝きは真樹の手を染める。

「……あ~、確かに欲しかったんだけどな」

 真樹は手にした輝きをどう扱ったものかと首をかしげる。
 それを手にする資格を真樹は有していない。もちろん、資質もない。
 真樹に必要なものではなく、必要とされるはずもない。普通ならば誰もが望むであろうほどの強大な力のひとつ。
 それは真樹の個人的嗜好ならば欲するものであるが、それを真樹が手にして役に立つかどうかは定かではない。むしろ結末へと続く流れをより加速させるだけでしかない。

「あはっ、あははははっ! すごいよ、マキ? この世のものとは思いたくないほどの理不尽さだ」

「イスラ……か」

 暴走した状態のアティと交戦したイスラの身体は強力な召喚術を受けてボロボロになっていた。
 真樹のように手加減をすることもできなかったアティの破壊に晒されたイスラの身体にはいくつもの傷がある。それは致命傷には居たらずとも放置すれば死に至るダメージだが、イスラの表情に苦悶はあっても死相は出ていない。傷つきながらも平時と変わらぬ笑みを真樹に向けている。

「シャルトスやキルスレスに認められた【適格者】ならと思ってたんだけど……まさか、“こうなる”なんて思わなかったよ」

 まるで生き別れの兄弟にでも出会ったかのような表情のイスラの手にもまた輝きが燈る。
 それは紅い輝き。さきほどまで紅き手袋最強の男が手にしていた輝きだった。
 イスラの手に宿る輝きはひとつではない。紅き輝きには追従するもうひとつの赤い灯火があった。

「最も適合した【適格者】たちの意識が弱まった……そのおかげかな? 僕らがこうして選ばれるなんてさ」

 紅い蜃気楼がイスラの身体を覆い始める。緩やかにされど確実にイスラの身体を変化させていく。
 傷ついた身体は癒され、在り得ざる活力が漲り、封印の魔剣【紅の暴君キルスレス】の適格者としてイスラは変貌を遂げる。真樹によって折られたはずの魔剣は、新たな適格者を得たことで形を取り戻し、イスラの心に呼応するようにその力を溢れさせる。

「いや、俺はともかく、お前は順当だ。こいつは遺跡の意思が自分を封印から解き放つ可能性を高めるためにいらんことをしたんだろうさ」

「君の知識はいったいどこから来てるのかな?」

 封印の魔剣により変貌を遂げたイスラは紅い陽炎を纏いながら哂う。
 イスラは理解している。自分が“間に合わせ”でしかないということ。たとえ【紅の暴君キルスレス】の【適格者】となったとしても目の前に立つ“もうひとりの間に合わせ”と対等の存在になったわけではないということ。そして、自分の目的はまだ達することができるのだということ。

「僕は間に合わせでもいいよ。いまはこの仮初の力を使って僕は僕の目的を果たさせてもらう」

 イスラの手には、【紅の暴君キルスレス】と【不滅の炎フォイアルディア】。無色の派閥の始祖たちが製造した古の魔剣とその後継として稀代の魔剣鍛冶師により鍛えられた若き魔剣。最強の暗殺者とその教え子が揮ったリィンバウムでも最高クラスの魔剣を携えたイスラはまず間違いなくオルドレイクを超える脅威となるだろう。その威容は抜剣覚醒時のアティと違い、人懐っこい笑顔と裏腹に余裕というものが一切ない。

「そんなこと……できると思ってんのか?」

 対する真樹の手にはもう一振りの封印の魔剣【碧の賢帝シャルトス】。アティが握っていた碧の輝きを宿す魔の剣。暴走状態で抜剣した影響により、魔剣に封じられた意思との繋がりが強くなっていた。真樹の力は、遺跡の意思である“ハイネルという「核識」”との親和性を除けば「核識」としてこれ以上ないほどの素体だった。真樹の魔力や資質は、歪んでしまった「核識」にとっても自分の封印を破るために是非とも取り込みたいところだろう。
 しかし、真樹にアティのような変調の兆しは見られない。それどころか肉体的変化さえ微塵もない。

「マキ、戦っては駄目よ! 魔剣同士が戦えば互いが共鳴しあって遺跡の封印が破れてしまう!」

 アティを介抱しつつ見守っていたアルディラが叫ぶ。
 その叫びに他の護人たちも同じ意見であるらしく、真樹に魔剣を使わせないようにと戦列に参加するような姿勢を見せる。

「させない。君たちには悪いけど、最期まで付き合ってもらうよ!」

 護人たちが戦列に加わるより早く、イスラが揮うキルスレスとフォイアルディアによる純粋な魔力による破壊が周囲をなぎ払った。

「誰にも邪魔はさせない……っ!!」

 紅に染まる刃が大気を斬り裂く。
 魔剣の所有権が移ったところでイスラに勝利はない。それは誰の目にも明らかだった。
 しかし、すでに瀕死の状態であるイスラが魔剣を揮う姿を前にこの場にいる誰もが戦慄した。魔剣の使用をできる限り避けてきたアティでさえ遺跡の意志に干渉され、封印を解きそうになってしまっていた。アティの場合は、本人がそれを自覚して抑え込み、護人たちがサポートすることにより辛うじて遺跡への影響を最小限に抑えることができていたが、イスラの場合はそのような保護策は一切ないばかりか、イスラ本人が封印の崩壊など気にしないという状態。アティの暴走に続いてイスラもキルスレスの力を暴走させるとあっては、二つの魔剣で封印を解かずとも遺跡の意志そのものが力を取り戻し、自ら封印を打ち破ることにもなりかねない。

「死にたがりに付き合う気はないっての」

 皆の心配を他所にイスラの刃をシャルトスで受け止める。遺跡の復活を危ぶむと思われた真樹が躊躇せずにシャルトスを使って渾身の一撃を易々と受け止めたことにその場に居る者のほとんどが驚愕に目を疑ったが、イスラだけは真樹の素っ気無い呟きにキルスレスの力をさらに強めた。

「……っ、ぁ、ぁぁあ、あああああああ……っ!!」

「目の前に答があるってことに気付けないのか?」

 手にしたばかりの魔剣を限界を超えて行使するイスラの咆哮と微動だにしない真樹の呆れた言葉。圧倒的な力の隔たりと温度差。命をすり減らしながら戦うイスラの猛攻を苦もなく払いのける真樹。それは戦いなどと呼べるものではなかった。

「あははははっ! 化け物同士でもこうまで差が出るなんてね。君、本当に人間なのかい?」

 満身創痍を通り越して生きているのが不思議なほどのダメージを受けてもなお笑い続けるイスラの姿に力はなく、今にも崩壊してしまいそうなほどに儚い。魔剣の力により辛うじて戦えるだけだった。真樹が先にしたように魔剣を砕くだけでイスラの命は失われる。魔剣に生かされているイスラが魔剣を失えば心を失うだけではすまないのだ。

「そういうお前は、何の変哲もない人間だな。生まれた育った環境も此処に至るまでの境遇も。そして、そこから導き出した決意も在り来たりだな」

「なん、だって……?」

 イスラとの戦闘を始めてから真樹の表情に真面目な様子は一切ない。それは真樹らしくないことだった。どれだけふざけた態度をとっても他人を貶すようなことはしない。それでもイスラに対してはどこか侮蔑のような色が混ざっている。

「君に僕の何が分かる!」

 イスラも真樹の悪意に応えるように吠える。
 すでに魔剣を揮うこともしない真樹は、イスラの剣撃を受けることなく不可視の拳で殴り飛ばす。

「分かる、つーか知ってるんだよ。お前がそんだけボロボロになっても生きていられる原因、無色の連中にかけられた召喚呪詛のことも元凶である無色の派閥に媚びていた理由もな」

「……黙れ」

「黙れと言われて黙るか。お前の願いは絶対に叶わない。お前は、ここで俺に負けて、大好きな姉ちゃんの膝で惨めに泣き続けるんだよ」

「黙れェェェェエ!!」

 イスラの叫びに呼応するように大地から黒い闇が滲み出る。
 それと同時に丘全体に負の瘴気が満ち始める。

「これは、亡霊……?」

「この島で死んでしまった魂を呼び寄せたのね。キルスレスの力を使って無理やり目覚めさせたんだわ」

 亡霊が形を成していくさまに慄きつつ護人たちが新たな戦闘の準備を始める。
 大地から湧き出る黒い亡霊たちの底暗い嘆きの叫びに耳を塞ぎたくなるのを堪えるようにアティたちも疲労した身体に鞭打って武器を構える。

「遺跡の外でも亡霊を呼び出せるってことか。……核識の力もいよいよ増してきたな」

「あは、あハハハハっ! 何もかも君の思い通りなんて気に入らないね。これだけの数を相手にしても君は大切なモノを守れるのかい?」

 イスラが喋る間にも次々と亡霊たちが現れ、真樹たちを取り囲んでいく。
 真樹の価値観で言えば、黄泉の扉が開いたとでも表現すべき状況にアティたちは絶望の色を濃くしている。いくら真樹がいるとはいえ、丘を埋め尽くすほどの亡霊を前に誰一人犠牲を出さずに凌げるような容易い状況ではない。
 そんな中、迫り来る亡霊たちを斬り伏せつつアズリアが進み出た。

「やめて、イスラ! こんなことまでして……お前の望みは一体何だというんだ!」

 実弟の凶行に耐えられなくなったアズリアは亡霊の群れに単身飛び込み、イスラに向かって走りながら叫ぶ。

「お姉ちゃんは、ああ言ってるぞ? 教えてやったらどうだ?」

「説明したって無駄さ。姉さんにはわかりっこないんだよ」

 真樹の軽口に諦めるように視線を伏せるイスラ。

「分かってもらわなくてもいいんだ。僕が望んだ終着駅はもう目の前まで迫ってきてるんだ。だからこそ……僕は戦いをやめない! すべてを道連れにして最後まで走り続けるんだ!」

「い、すら……」

 暗い決意を秘めたイスラの瞳と強い言葉にアズリアの剣撃がわずかに鈍り始めた。ひとり孤立していたアズリアに新たな亡霊たちが群がるように襲い掛かる。
 アズリアの危機にも憎悪に染まったイスラの瞳には映らない。本当に守りたいもの、大切なものをイスラは自ら消し去ろうとしていることにも気付けないほどにイスラは世界を憎悪し始めていた。

「亡霊たちよ! この苦しみから解放されたいなら、この島に生きるすべての連中を引き裂いて殺してしまえッ!!」

 イスラの叫びに亡霊たちが魂の苦痛に悲鳴を上げながら生ける者たちに襲い掛かる。
 魔剣を失ったアティにこれほどの数の亡霊たちを退ける力はなく、他の者達と同じように少しずつ倒していくしかない。真樹を除いた現状で最強の戦力は機械兵士のヴァルゼルドだが魔力切れは回復していないため、銃とドリルを用いて戦うしかなく、離れた位置にいるアズリアを援護する余力はなかった。

「遺跡の意思と切り離す為とはいえ、らしくないことはするもんじゃないな」

 適格者として不完全な真樹は島の亡霊を操ることはできないが、純粋な魔力を放出するだけでも魂だけの存在である亡霊たちをかき消すことができた。気力が衰えていたアズリアは真樹の援護に気を取り直して再び剣を構える。

「やはり、わざとイスラを追い詰めていたのだな」

 真樹のらしくない言動。護人や無色の派閥以上に魔剣や遺跡に精通した知識を持つと思われる真樹の行動。そこには何か意味がある。ほとんど真樹のことを知らないアズリアだからこそ先入観を持たずに現状を推測できていた。

「ま、全部が全部計画通りで進んでるわけじゃないけどな」

 魔力を纏わせたシャルトスと布都御魂を揮う真樹の攻撃は、一振り一振り何十体もの亡霊たちをかき消している。
 全体的な総数を考えれば微々たるものだが、イスラの周辺を片付けることはできていた。

「ふはっ、あははは……なんだよ、それ。……なんで皆を助けに行かないんだよ! どうしてお前は、僕の邪魔ばかりするんだよ!!」

「別にお前だけの邪魔をしてるわけじゃねえよ。俺は俺の目的の為に戦うし、気に食わないっていうだけの理由でも戦う。俺は戦いに大義名分を持ち出さない。俺は俺の為に戦うんだ。アティみないに自分以外の誰かに戦う理由を預ける必要も、お前みたいに悲劇の主人公ぶった悲壮な理由も必要ないのさ」

 真樹は本能のままに生きている。誰にはばかることなく、自分のやりたいことをやりたいようにする。それを貫き通せる力を得る為に真樹は無限界廊で戦い続けていた。真樹にとってリィンバウムの世界は文字通り楽園だった。この世界にある限り真樹は退屈することも不幸になることもありえないと思っている。そして、それは現在進行形で叶い続けている。誰かが傷付くのを善しとしないにも関わらず、目の前で誰かが傷付くのを我慢できるのが真樹という少年だった。

「君にとって、僕は道化でしかないんだね。……けど、道化芝居であろうとも僕が生きてきた日々を君に否定される筋合いはないんだ!」

 言葉による姦計を得意としてきたイスラは、逆の立場になってようやく言葉の刃の鋭さを知る。

「否定はしてないだろ? 俺は、俺のやり方で生きてるし、お前はお前のやり方で生きればいい。俺の前でそれができるんならな?」

「ッッ! 消えて、なくなってしまええぇぇぇぇぇ!!」

 できる筈がない、とは考えなかった。
 真樹の存在は、イスラにとって許せないモノへと膨れ上がっていた。
 余力を残すことなど一切考えずに魔力を引き出すイスラの憎悪がキルスレスとフォイアルディアをさらに紅く輝かせる。

「そろそろ、頃合かな。……悪いな、シャルトス。兄弟諸共ここで眠ってくれ」

 キルスレスの輝き具合を見ながら真樹はシャルトスに魔力を流し込むと同時にシャルトスから碧の輝きが放たれる。
 目算だけでイスラが揮うキルスレスと同等の魔力をシャルトスに注ぎ込んだ真樹は、紅い魔力を纏って突撃してくるイスラに合わせるように莫大な碧の魔力を放出しながらシャルトスを振り被る。

「ウオォォォッッ!!」

「ぶっ飛べッ!!」

 激突する紅と碧の極光。ここで起きるはずのない拮抗が生じる。

「どういうつもりなんだい? まさか、僕にまで手加減をするつもりか!」

 自分が敗北することを覚悟して戦っているイスラは、真樹のその態度に怒りを爆発させる。
 イスラの怒りに呼応するようにキルスレスが力を増すが、それを呼んでいたかのように真樹が握るシャルトスも力が増大する。

「これは手加減じゃない、俺が目的を達するためにやれる全力なんだよ!」

 真樹の叫びを合図としたかのようにシャルトスとキルスレスに亀裂が走る。

「ぼ、僕の剣が……壊れるっ」

 莫大な魔力を放出していた魔剣から徐々に輝きが失われる。
 真樹が持つシャルトス、イスラが持つキルスレス。二振りの魔剣はかがみ合わせのようにぼろぼろと力と輝きを毀していった。刃のほとんどを失ってようやく魔剣の崩壊が止まる。魔剣の意思と深く結びついていたイスラは一度に大きな力を失い膝を着いた。キルスレスが崩壊したことでフォイアルディアもその輝きを失っている。

「やっぱり……手加減してるじゃないか」

 わずかに残った魔剣の力でようやく意識を保っているイスラと違い、魔剣の意思の干渉を完全に抑え込んでいた真樹はやはり無傷でイスラを見下ろしていた。
 
「だから、違うっての」

「僕は生きてる。キルスレスも完全に壊れたわけじゃないんだ。まだ戦える力を僕に残しておいて、手加減していないとでもいうのかい? 相変わらず傲慢だね」

 地面に膝を着きながら壊れたキルスレスと外見上は健在なフォイアルディアを構える。
 戦えるといいながらも剣を持ち上げることにすら苦労している状態では、誰の目にも虚勢にしか思えない。

「イスラ……もう、十分じゃないか」

 キルスレスが力を弱めたことで亡霊たちの勢いが弱まり、アティたちの危険度も低くなったことを確認したアズリアが再びイスラの前に立った。

「この島でお前がしてきたことの是非はともかく、お前は全力で戦ってきたんだ。意地を張るのは、もう終わりにしよう……お願いだから」

「……っ」

 アズリアの言葉に力の入らない身体を強張らせつつ、イスラは視線だけは力を込めて姉を見上げる。
 イスラの状態とアズリアの気持ちを察し、改めて島全体の状況を感じ取った真樹はめんどくさそうなわざとらしいため息を着いて布都御魂を虚空へと納めた。

「お姉ちゃんに教えてやったらどうだ? お前の本当の望みってやつをよ」

「……そ、そんなものあるわけが」

「あるだろう? お前は別に力なんて欲しかったわけじゃないだろ。いい加減、本音を隠すための作り笑いはやめろ」

「本当……何もかも分かったように言うんだね」

 亡霊たちが力を失い、戦っていたアティたちもようやく身体を休める時間ができたことで真樹たちの方へと近付いてくる。
 魔剣に関わるようになってから求めていた存在であったアティや実の姉を前にイスラは疲れたように肩を落とすと口を開いた。

「そんなに言わせたいのなら言ってやるよ。確かに僕の望みは、好き放題に振る舞える力でも人並みに暮らせる肉体でもない……」

 隠し続けていた本音を語り始めるイスラの声にアズリアもアティもカイル一家も護人たちも耳を傾ける。

「ずっと、ずっと……ベッドの中にいた時から願い続けてきたことは、ひとつだけ。僕が、この世界から消えてなくなってしまえばいいってことだけなんだよッ!」

 イスラの叫びに皆が息を飲む中、真樹だけが苛立ったように瞼を閉じて眉を顰めた。

「あははっ、だってさあ……そうだろう? 本来の僕は、誰かの手を借りなくちゃ一日を無事に過ごすこともできないんだよ? 赤ん坊と同じ……いや、成長していくぶんだけ、赤ん坊の方が何倍もマシだよね……。何しろ、僕は永遠にこのままだからね! あははっ、あははハハハハ……ッ!」

「イスラ……」

 自分の心情を吐露しつつ被虐的な笑いを溢すイスラの姿にアズリアは、実の弟にどう接すればよいか分からなくなっていた。長い間、離れていた心はなかなか近付くことができない。アズリアは変わってしまったイスラの心にどう近付けばいいか分からなかった。

「僕は……消えてしまいたかった。他人に迷惑だけをかけながら生きている自分。何の役にも立たない出来損ないの自分。……もう嫌なんだっ! 僕のせいで、誰かにつらい思いや迷惑をかけるのは……っ。 それぐらいだったら僕は、僕を殺したい! そう思って、何度も試してやったさ!」

 これまで自殺を繰り返してきたというイスラ。それでも死ねず、どれほど自分を傷つけても死の苦痛だけが延々と繰り返され、その先にある終焉には辿り着けない。イスラにかけられた召喚呪詛である病魔の呪いは、断末魔の苦しみを永遠に繰り返し与えるモノであるゆえにイスラは自らの手で自分を終わらせることができなかった。そうして、幼いイスラは考えた。どうすれば楽になることができるか、と。

「そんな僕の前へとあの男は、現れたんだ。薄闇の中から滲み出るように……」

 帝国軍内でもそれなりの地位を持つレヴィノス家の子息であるイスラに近付いたオルドレイクは、無色の使徒となって帝国軍の機密を探らせることを条件に仮初の自由をイスラに与えた。たとえ、自分に呪いをかけた者達だったと知っていてもイスラはオルドレイクの誘いを断れなかった。イスラが味わった苦しみはそれこそ同じ状態にならなければ理解することなどできはしない。それほどの苦痛から逃れるために無色を頼ったイスラを非難できる者はいなかった。

「行きたい所に自分の足で行ける自由……。食べたいものを食べて、死の発作におびえずぐっすりと眠ることができる自由……君達にしてみれば当たり前であることが僕にとっては、全部幸せだったんだ!」

 誰もが当たり前に享受できる生きるという自由。それを生まれながらに奪われていたイスラの苦しみを理解できる人間はこの場にはいなかった。

「だけど……代わりに失われてしまったものだって大きかった」

 無色の手先となったイスラは、帝国軍人である父や姉をずっと騙し続けなくてはいけなかった。いつばれてしまうかも分からない状況の中、イスラは家族の中でも孤独を強いられるようになっていた。家族を騙し、家族を脅かす無色の派閥に媚び続けなくてはいけない生活は、やはりイスラが求めた自由とは程遠いモノだった。ゆえにイスラは再び死を求めて足掻き始める。
 そして、辿り着いたのが封印の魔剣。その力を利用し、呪いを打ち破って死を迎えられるはずだとイスラは考えた。

「自分から剣の奪還に志願した僕は、海賊たちの襲撃をつき、剣を手に入れたんだ。けど、このときは失敗した。まさか、僕の監視役だった紅き手袋の暗殺者が適格者に選ばれるなんて思わなかったよ。まあ、剣そのものが意志をもっていて使い手を死なせないようにすると知って、結局これで良かったと思ったよ」

 その後、適格者と共に海を漂流する中、任務以外で殺生を行わないこの暗殺者からどのように殺意を引き出すかを考えた。そうして島に辿り着いたイスラの前にもう一振りの魔剣に選ばれた者が現れた。自分を殺せる魔剣使いが二人も存在していることにイスラは喜びながらも冷静に行動を開始した。どうすれば確実に自分が殺される状況が作れるかを考えるイスラにとって障害となったのが、アティの信条だった。方向性は違えど、もう一人の適格者と同じく、アティもまた人死にを嫌う人間だったのだ。それがイスラの願いを妨げていた。

「殺してくれなきゃ僕は、死ねないんだ! だからこそ、記憶喪失を装ってアティに近付いて、信用させたところで裏切ったり、憎まれるようなことを口にしてみんなのことを挑発したんだッ!! 姉さんのコトだって、そうさ……ああやって、裏切れば……きっと僕を憎むって思ったんだよっ! 徹底的に嫌われれば僕が死んだところで、姉さんは泣かなくてすむじゃないか!」

「イスラ、お前……」

 自分を捲くし立てるように口早に話すイスラの目には次第に涙が浮かび、イスラの心の叫びにアズリアも胸を締め付けられるような感覚に胸を押さえる。

「なのにさぁ……あいつもッ、アティもッ、君もッ! どうして僕を殺してくれないんだよおオォォォッ!!」

 イスラに死という安らぎを与えられる魔剣使いたちは揃ってイスラを殺す気力を持たず、魔剣に頼らずともイスラを殺しうるであろう真樹もまたイスラを殺さないことを選んだ。

「イヤなんだよ。僕のせいで周りのみんなをつらい目にあわせるのは……。姉さんだって、僕がまともなら軍人になんて……きっと」

 家名を継ぐことができないイスラの代わりにアズリアは軍人となる道を選んだ。
 現在でこそ軍人としての誇りを持つに至っているが、本来ならばもっと安全で穏やかな生活があったかもしれないのだ。そんな姉の未来を奪ってしまったことはイスラにとって耐え難い自責の念を与えていた。
 刃を失ったシャルトスがイスラの手から零れ落ち、フォイアルディアもイスラの手を離れる。
 縋るように空を見上げたイスラは、再び真樹へと視線を移した。

「お願いします……僕を殺して、殺して、ください! お願いだから……っ」

 イスラから向けられる視線に真樹は閉じていた瞼を開いてイスラを睨みつける。

「みんな僕が悪いんだ。僕が……こんな出来損ないで、生まれたから……。僕はみんなを不幸にするだけなんだよ! 呪われた、いらない子供なんだよッ! 生きていちゃいけない存在なんだよオオォォォォ!!」
 殺害の嘆願と自己の否定。イスラの叫びが丘に木霊するのと同時に真樹は拳を振り上げていた。

「イスラっ!」

 真樹に殴られたイスラにアズリアが駆け寄る。

「こ、こんなんじゃ死ねない、よ……」

 アズリアに支えられながらイスラが呻く。
 そんなイスラの様子に真樹はさらに眉を吊り上げ、今にもイスラを殺してしまいかねないほどの怒気を必死に押さえつけるように拳を握り締めた。

「お前を殺さないし、絶対に死なせてなんかやらない。俺は俺の目的の為にお前を殺さなかったし、お前のメンタルケアをしてやるつもりもないが……ひとつ、言わせて貰えば――」

 今までに見せたことのない苛立ちと怒りを見せる真樹に皆が驚いていたところに、再び島全体を地の底から響いてくる唸り声が揺るがした。


 ぐるるラアァァッ!!

  うグルぅゥ……ッ


 グルッ、ウグルラアアああァぁッ!!!!



 やっと……ッ!

 やっと、この時がやってきた……ッ!

 忌まわしき封印は砕け散ったッ!

 我を縛るものは、もう存在しないッ!!!


 ふふふふ……ッ?

 ぎひゃはははははははははははは!!!!



 破壊してやるウッ!

 殺して、壊して……支配してやるウゥゥッ!!



 我が名はディエルゴ!!
 ハイネルのディエルゴ!!

 怒りと悲しみに猛り狂う島の意志エルゴなりッ!!



 








 島全体から響いてくるような憎悪と絶望に満ちた声に呼応するように消えかけていた亡者達が再び力を増し始めた。

「あ~、予定通りっちゃあ予定通りなんだけどな。……イスラ、お前はまだ死にたいか?」

「あ、当たり前だろ! それが僕の望みなんだ!」

 みんなが島の声に身を強張らせる中、真樹は力なく尻餅をついているイスラを強引に立ち上がらせる。

「なら丁度良い。たぶん、正式な適格者じゃない俺じゃあ遺跡は開けない。お前は、命を懸けて俺に道を開け。そうすればお前の願いを俺が叶えてやる」

「それは……本当、なんだね?」

 死を願っているイスラでも島の意志が顕在化した今の状況は本能的な恐怖を感じるらしく体の震えを抑えられずにいる。
 それでも真樹の言葉に一抹の希望を抱きながら落としていたキルスレスの残骸に手を伸ばす。

「こっから先に“お前の未来”は存在しない。覚悟しとけ、イスラ」

 力もなく、震える身体に鞭打って武器を取ったイスラを引き連れ真樹は歩き出す。
 島の深淵。遺跡の最奥にある核識の間へといたる為に。














本日の真樹のパラメータ
 Lv.112
 クラス-四界の統率者
 攻撃型
  横・短剣,横・刀,横・杖,投・投具,射・銃
 MOV7,↑6,↓6
 耐性-機・大,鬼・大,霊・大,獣・大
 召喚石6
 特殊能力
  誓約の儀式(真)・全、送還術、魔剣覚醒
  見切、俊敏、先制、闘気、バックアタック、ダブルムーブ、勇猛果敢、心眼、絶対攻撃、狙い撃ち
  異常無効<狂化・石化・沈黙・麻痺>、アイテムスロー
  サルトビの術、居合い斬り・絶刀、抜刀術・驟焱、フルスイング・改、ストラ、バリストラ、
  憑依剣、煩悩封印
 特殊武装-縦・刀(神刀・布都御魂)+ 縦・剣(魔剣・碧の賢帝)
 召喚クラス-機S、鬼S、霊S、獣S
 護衛獣-ヴァルゼルド
 装備中召喚石
  ヴァルハラ、天使ロティエル、聖鎧竜スヴェルグ、クロックラビィ、ジュラフィム


オリ特殊能力解説
<主人公>
 誓約の儀式(真)・全‐誓約者と同じ召喚法。
 送還術‐召喚術をキャンセルする。誓約に縛られていない異界の存在ならば強制的に元の世界に送り返すことができる。
 魔剣覚醒-抜剣覚醒の上位変換技。術者ではなく、魔剣が形態変化して力を増す。
 居合い斬り・絶刀‐距離・高度の射程が大幅に延長された居合い斬り。
 抜刀術・驟焱‐抜刀と同時に前方を炎で範囲攻撃。
 フルスイング・改‐横切りタイプの攻撃力が1.5倍になる。
 憑依剣-武具に異界の力を憑依させる憑依召喚術の発展技術。
 煩悩封印-真樹の潜在的な欲求を強引に封じ込めることにより、シリアス戦での出力3割増。ギャグ戦での出力3割引?





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