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No.3127の一覧
[0] サモンナイト3 ~はじまりの島に集いし者たち~はじめに[融機種](2008/05/29 00:19)
[1] サモンナイト3 ~はじまりの島に集いし者たち~1-1[融機種](2008/06/01 15:57)
[2] サモンナイト3 ~はじまりの島に集いし者たち~1-2[融機種](2008/06/01 15:42)
[3] サモンナイト3 ~はじまりの島に集いし者たち~1-3[融機種](2008/07/08 21:54)
[4] サモンナイト3 ~はじまりの島に集いし者たち~1-4[融機種](2008/07/08 21:53)
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[3127] サモンナイト3 ~はじまりの島に集いし者たち~1-3
Name: 融機種◆cea3b98d ID:6d6f8d95 前を表示する / 次を表示する
Date: 2008/07/08 21:54
煙の上っている方へ向かっている間中レックスさんの視線がずっとボクに向けられていた。

・・・はぁ、完全に怪しまれていますねぇ。
いったいなにを怪しまれているんでしょうか?

「なぁ、婚約者って今いくつなんだ?」

レックスさんが決意を固めたように一回頷くとこちらに向かって話しかけてきた。
ってまだロリコン扱いなんですか?


・・・レックスさんの質問に曖昧に答えながら歩いていくと焚き火をしている3人の人影が見えてきた。


3人の内の一人がこちらに気付いたみたいで手を振っている。
アレはアティさん?

「アティさんもこの海岸に着いていたんですね」

アティさんに話しかけてみたがアティさんはボクの後ろを見て固まっていた。
なにかあったんだろうか?
そう思い後ろを振り向くとレックスさんも同じ様に固まっていた。
・・・もしかして知り合いなんだろうか?

「レックス」
「アティ」

疑問におもっていると二人は互いに唐突に声をあげた。
しかもその声に気付いたウィルくんとアリーゼちゃんもお互いを指差しながら固まっていた。
もしかしなくても二人も知り合いなんだろうなぁ。
世間ってせまいなぁ、

・・・いやたぶんここで出会うように世界によって仕組まれていたんだろう。


・・
・・・
とりあえず立ち話もなんなんで食事をしながらみんなの話を聞いてみたが、
アティさんとレックスさんは軍学校で同級生らしい。

ちなみにレックスさんが首席卒業でアティさんが次席卒業らしいが在学中はお互いに首席を取り合っていたらしいから実力はほとんど変わらないみたいだ。

ただ得意分野が違うみたいでレックスさんは剣術が得意でアティさんは召喚術が得意らしい。

もちろん首席と次席だけあって苦手分野も平均以上にできるらしいが実践じゃ得意分野を生かした方がいいだろうから使う機会はまずないだろう。


ウィルくんとアリーゼちゃんは従兄妹同士らしい。
ただウィルくんは正式な跡取りとして軍学校に入学するためにパスティスに向かっていたのだが、

アリーゼちゃんは歳の離れた兄と姉がいるためパスティスの名家へ嫁ぎにいくために同じ船に乗っていたらしい。


・・・余談だがアリーゼちゃんが嫁ぐと知ってウィルくんの機嫌が悪くなっていた。
ウィルくんって結構なシスコンだったんだなぁ。
・・・従兄妹でもシスコンでいいんでしょうか?



「あの、ルーファスさん、さっきからレクサスさんの姿が見えないんですけど、どこにいったんですか?」

みんなで釣った魚を食べ終えて、みんなで談笑しているとアティさんが食事を先に済まして森の方へはいっていったレクサスについて尋ねてきた。
まぁレクサスにはボクが頼んだんだけど・・・

「さぁ?いったいどこにいったんでしょうか?」

とりあえずとぼけてみた。

「おいおい」

とぼけたボクに対して戻ってきたレクサスが呆れたように声をあげた。

「ルーファスお前なぁ、そうやって自分の行為を自慢しないのは立派だがオレの働きまで無碍にするのはどうかと思うぞ」

・・・また小言が始まった。
とりあえず話題を変えよう。

「で、出来たんですか?」

わざと主語を抜いてレクサスに話しかける。
レクサスはなにも言わず無言で頷く。

「アティさん、レックスさん、ウィルくん、アリーゼちゃん、レクサスが雨風をしのげる簡単な小屋を作ってくれたんでそこで今夜は眠りましょう。潮風は身体に悪いですから」

4人共少し肌寒さを感じていたので全員が少し戸惑いながらもルーファスに導かれる様に浜辺から少し離れた小屋についていった。



そこには木で造った骨組みに葉っぱや枝を被せただけの簡単な小屋があった。
簡単とはいえ大きさは6人が寝るには十分な大きさがあり、とても普通の人間が数時間で造れる様なものではないが・・・

「皆さんは先に休んでいて下さい。ボクとレクサスで少し見廻ってきますから」

アティさんたちは自分たちも見廻りに参加するといっていたが、レクサスと話したいことがあったので丁重にお断りしておいた。



・・・小屋から離れてアティさんたちの姿が完全に見えなくなった頃レクサスが声をかけてきた。

「なぁルーファス、お前から感じる魔力が普段の一割程度しか感じないんだがどうなってるんだ?」

・・・やっぱりレクサスは気付いてたか。

「この島に流れついたときからこうなんだけど、心当たりが何もないんだ」

これはウソだ。
この島の中にボクの魔力の気配を感じているしその内の一つはどこにあるのかもわかっている。
だけどもしそれを伝えたらレクサスはきっと・・・

「なるほどな、だがオレはお前の意見を優先するといっているだろう」

・・・やられた、レクサスは最初から気付いていたみたいだ。

「それよりルーファス、さっきお前は島といっていたが、ここは島なのか?」

「ああ、海に飛び込んだ後アティさんたちを探しているときに遠くに島が見えたんだけど、たぶんその島だと思う。他に陸地はなかったしそんな長距離流されたならボクたちはともかくウィルくんたちが無事で済む筈がないから・・っ」



・・・さっきからはぐれ召喚獣の気配を感じていたけど急に数が増えてこちらを囲んできた。
そしてその内の2匹がボクに飛び掛ってきた。

「召喚ツインエッジ」

ガッ、ドスッ

両手にそれぞれ剣を呼び出して右手の剣を逆手に持ち替え先に飛びかかってきた方の獣の横っ腹に突き刺し後から飛びかかってきた方に左手の剣
で咽を貫いた。

ズシャッ

右手に激痛が奔る。
先に殺したと思った獣がまだ絶命しておらず右手を喰いちぎったのだ。
無事な左手でもう一度獣を突き刺し完全に殺す。
こいつらただの雑魚じゃない。

先程喰いちぎられた右手の手首からは血が流れ続けているし、
まだ十匹以上いる獣たちを左手一本で戦うのはかなり無理がある。

・・・魔力はあんまり使いたくなかったんだけどそうもいってられないか。

「召喚シャインセイバー・オーバーマジック」

通常5本の筈のシャインセイバーを魔力を余分に送ることにより20本の剣をまとめて召喚する

「セット・リング」

その剣がボクの声に反応するように空中で輪をつくる。

「バージョンコメット」

そのまま空中から高速で落下して獣たちを貫いて地面に磔にする。

獣たちの絶命するのを確認して地面にひざをつく。
・・・まずいなぁちょっと血を流し過ぎたみたいだ。
立ってるだけで意識がとびそうだ。



「ぐるるるるるぅ」

そんなっ
全滅したと思っていたのに獣たちは先程倒した倍以上の数でこちらを囲んでいた。
もうダメか・・・

ズバッ
その瞬間膨大な魔力を纏った白髪の剣士が現れ獣の一匹を斬首した。
獣たちはその存在を恐れるように散り散りになって逃げていった。

「ルーファス、レクサスっ大丈夫か?」

その白髪の剣士はボクとレクサスの名前を呼び声をかけてきた。
・・・髪の色と魔力の量と顔の造りがちょっと違うけどこの服装とこの声って、

「レックスさんですよね・・・」

レックスさんは意味がわからないといった感じに首をかしげた。

「当たり前だろ、なにをいってるんだ?」

まさか姿が変わってることに気付いてない!!

「あの、レックスさん?その後ろのわっかとか髪の「いやぁあ」・・」

レックスさんの見た目について尋ねようとすると小屋のほうからアリーゼちゃんの悲鳴が聞こえてきた。

「しまった、逃げた獣たちが小屋のほうへ向かったのか」

慌てて子やのほうへ戻ろうとすると逃げていく獣たちとすれ違った。
なにがあったのかと小屋に目を向けるとそこには背中のわっかは死を呼ぶ炎(ウィルオー・ウィスプ)のような不気味な青に輝き、肌は浅黒く、黒髪が2ヶ所ではねている女剣士がいた。

「・・・黒ウサギ・・・」

レックスさんがそう呟いたのがボクの耳に届いた。

「アティさんが黒ウサギならレックスさんは白ヤマアラシでしょうか?」

レックスさんは独り言を聞かれて慌てて否定しようとして手を前にだして・・・固まった。
・・・自分も姿がおかしい事にやっと気付いたみたいですね。

「ルーファス、もしかしてオレもアティみたいに、姿変わってる?」

「ええ、アティさんとは反対に白くなってます」

レックスさんは自分の姿がどうなっているのか気になっているのか自分の身体を何度も見ている。
・・・それにしてもアティさんのあの力、随分と変質してしまっているな。
何も起きなければいいと思うが変質したということは何か理由と意味があるんだろうな。
考え事をしているといつの間にかレックスさんとアティさんはもとの姿に戻っていた。



ボクたちはアティさんたちの下へ駆け寄り怪我をしていたアリーゼちゃんの治療を済まして二人に話を聞いた。

レックスさんはボクに出会う前に海の中で不思議な声を聞いていたが島に流れ着いてからも特に変わった事もなかったので気にしていなかったが
さっきボクたちが襲われているのを見てなんとかしようと思っていたらもう一度声が聞こえてきたらしい。
そしてその声に答えて、気付いたら右手にさっきの剣を持っていて身体中から力が溢れる様に沸いてきたそうだ。

一方アティさんの方は海でそういった不思議な現象はなかったらしい。
アティさんは海に流された後ウィルくんを見つけたが、そのまま力尽きて気を失ってしまい気付いたらレクサスに背負われていたらしい。
レクサスがいうには気を失う前に助けたのだがアティさんの意識が朦朧としていたのかその間会話をアティさんは覚えてないらしい。
なにを喋ったかはあとでレクサスを問い詰めるとして、アティさんは抜剣した時のことをよく覚えてないらしい。
アリーゼちゃんが傷付けられた瞬間までは意識がはっきりしていたらしいがその後に謎の声を聞いてから元の姿に戻るまでの記憶がはっきりしないそうだ。

ただボクにはアティさんが最後に聞いた『怒りに身を任せ、我に全てを委ねよ』という声に不安を覚えていた。
・・・アレが・・・いやアイツがそんな風に無理矢理、身体を乗っ取るようなことするはずないのに・・・。

ボクたちはなにが起きたかを互いに話し合った後、疲れていたのかそのまま眠りに意識を奪われていった。


・・・ちなみにレックスさんの黒ウサギ発言はアティさんの耳にもしっかり聞こえていたらしく、レックスさんは小屋の外で眠ることになった。


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