ここは・・・どこだろう・・・
何度も考えたけど、もう、何もわからなくなった・・・
何度も、何度も繰り返された実験・・・
何度泣き叫んだか・・・何度懇願したか・・・
でも、もう、俺の体は――
ははっ、こんな考え方、俺らしくもねえのに・・・
何でこうなったんだろう・・・
・・・そうだ、たしかあれは、俺がバイトを探していたあのとき――
遥か向こうの世界へ
第0話
その日、俺は求人広告紙を見ながら街中を歩いていた。
その理由は至極簡単。
ナルニアに向かった親父とお袋が、日本で1人勉学にいそしむ俺に学費と家賃しか仕送りしねえとかほざきやがったんだ。
だから俺はこうして生活費を稼ぐためにバイトを探してるんだけど・・・
・・・できれば楽が出来て、金がうっはうっはと入ってくるやつがいいなあ・・・
そんなことを考えていた俺は、見つけてしまった・・・
俺を、こんな世界に連れてきてしまった、あの、無色の石を――
それからが、地獄だった。
最初は、驚かれた。
んで、牢に入れられた。
なんか馬鹿なこと叫んでいたようなきもするけど、今は別にいい。
そして――地獄は始まった・・・
毎日毎日繰り返される実験。
痛み止めなんかされなかった。
だから、何度も気を失いそうになって、それでもこの世の地獄のような痛みからは逃れられなくって・・・
何にも・・・感じなくなって――
ただただ、俺の体が俺でなくなっていくのを感じていって――
どれくらいじかんがたっただろうか、人間達があわただしくしているのが見えた。
なにか、起こったらしい。
まあ、俺には――関係ないことだ。
多分、俺は・・・俺でなくなっている。
視界は真っ暗だし、多分、もう何も見えなくなってるんだと思う。
まだ見えてたころ、ふと見てみたら、なにやら太いパイプみたいなモノが俺の腹から出ていて、肩とつながっていた。
なんか・・・脈打っていたし。
それから、もう、俺は自分の体を見るのはやめた。
それからすぐだった。
何も見えなくなったのは。
それからまた時間がたって。
また周りがなにやらあわただしくなっていた。
そんなときだった。
ある人間から、こう、言われた。
「お前は兵器になるんだ」
・・・と。
もうそのころになるとまともな思考力さえなかったから、相手が何いってんのかわかんなかったし、何よりもう自分の体が自由に動かせなくなっていて、なにやら操作されて勝手に動くようになっていた。
チクショウ・・・
悔しい・・・
薄れいく意識の中で、そう、思う。
【憎いのですか・・・?】
・・・ちがう・・・
【では・・・何が悔しい?】
生きられなかった自分に・・・
あんなやつらに好き勝手にされる自分に・・・
【・・・生きたい・・・ですか?】
・・・できることなら
【たとえ記憶を失っても・・・?】
・・・生きたい
【たとえ死ぬよりもつらい運命が待ち受けていようとも・・・?】
・・・生きたい!
【たとえ――ヒトの身でなくなっても・・・?】
・・・生きたい――
【ならば、私の最後の力を使い、貴方の魂をこの世界のどこかへ送還しましょう・・・肉体は滅びますが、魂があらたなる肉体を構築し、貴方はヒトではなくなります】
あなたは――
【・・・ふふ、気付きませんか? ずっと――貴方の隣にいたというのに・・・】
・・・そういえば、いつも横に何かいるような感じがしていた・・・
【私は豊穣の天使、アルミネ・・・。・・・すみません、私がニンゲン達に召喚術を授けてしまったばかりに、貴方まで・・・だから、貴方は私の力で――】
俺の頭に優しく語りかけてくる声――アルミネさんの声が途切れた瞬間・・・
俺は、何かに引っ張られるような感覚を覚えた。
目が覚めた。
俺はどうやら寝かされているようだ。
ぼんやりと辺りを見てみる。
なにやら機械がたくさんあった。
って、此処、どこだよ?
いや・・・それ以前に・・・
・・・俺、どうしてここにいるんだっけ・・・?
あとがき
ども、とくなぎのぞむと申します。
一応、GSとサモンナイト3のクロスです。
因みに、横島くんですがまったくの初期状態。
霊力も、何にもまだ使えませんし、美神にすらまだ会ってません。
稚拙な文章ですが、よろしくお願いします。