「じゃあ行ってくるわね」「いてくるです」今朝早く水無月姉妹はそういって玄関から出ていった。今日は日曜日。甲は昨日から泊まりがけで親父さんのところ。そして空と真ちゃんも用事があるらしく、朝食を食べるといつもよりめかし込んで出ていった。私の今日の予定はと言うと、天気もいいし溜まった洗濯物と、部屋の整理という感じだ。取り合えず、換気をしようと窓を開けると、甲の相棒である雅が出ていくのを見つける。「あれ? 雅も出かけんの?」ちょっとよそ行きの格好をした須藤雅は、私を見ると照れたように笑う。「いや、試合で知り合った子からちょっと会わないかって」その言葉に私はピンときた。「つまりデートだ」「そこまでじゃないけどさ。まあ、ちょっとお茶ぐらいかな。夕飯には戻ってくるから」「うん、遅くなる時は早めに連絡してね」あいよーっと良いながら軽やかな足取りで雅は出ていった。「案外甲より雅の方が彼女できるの早いかもな」甲といるとどうしても比べてしまうが、雅だってそれほど悪くない。自分の恋愛の対象外ではあるが。「あたしも甲とデートしたいなあ」最初の出会いはともかく、それ以後の出来事ですっかり彼を好きになってしまった。間違いなく初恋だろう。だが、とにかくライバルが多い。幼なじみの菜ノ葉や亜季先輩もちろん、空も口ではああいっているが、ネット上で色々会ってるみたいだし。真ちゃんも空の影に隠れてはいるが、好きだと思う。甲は他人からの好意に対して鈍感なので、はっきりと行動として示さないといけないのだが、変なところで奥手なあいつは密着すると離れる。「どうしたもんかな」結論は出ないが、クリスマス前にはアドバンテージを得ておきたいなと思う。部屋の掃除が終わり、洗濯をしようと浴室の前に向かうと変な二人組がいた。「あの先輩に菜ノ葉、何をしてるんですか」二人はビクンと動きが止まり、振り返って私を見る。ダークスーツにサングラスというどこからどう見ても怪しい人物だった。特に亜季先輩の胸はスーツに収まりきらないというか、すごく強調している。菜ノ葉は普通だ、うん。「そ、その、そうあるイベントで、こういう格好すると割引になるサービスがあって」「・・・それ何かいかがわしいイベントじゃないですよね」菜ノ葉もそうだが、それ以上に亜季先輩は世間知らずだ。知らず知らずの内に変なことにならないと良いが。「だ、大丈夫です。普通のイベントですから」「ふーん、なら私も誘って欲しかったな」そう言うと二人はひそひそ何かを話し合う。「ごめんなさい、ちょっと時間が迫ってるので」「お土産買ってくるから」「まあ、期待しないで待ってるよ」ほっとした様子で二人は頭を下げて出ていった。「しかし、一人か」洗濯機に服を入れながら一人つぶやく。いつもは賑やかだけど一人だとやっぱり静かだ。こういう時間も悪くはやっぱり騒がしい方が好みだ。「早く帰ってこないかなあ」私はその後、仲間はずれにされたことに気づいて暴れ出すのだが、それはまた別の話。全国の渚千夏ファンの方には申し訳ございませんが、彼女の出番はここでおしまいです。接点無いですし。お見合い狂想曲は3分の1くらい書いているのですが、仕事忙しくて手つかずなので、超短文で申し訳ないのですが、その頃我らが千夏さんは何をしていたのかという話で。菜ノ葉は春香さんとか日塔さんポジションで生きると選択肢もあります。あ、人気投票で開発者日記を見て頂ければと思いますが、聖良さんをプッシュしている勢力があります。下手すると聖良さんに負けそうです。まだ投票していない菜ノ葉ファンの方は投票してあげてください。お見合い狂想曲→先が見えたので後は内容のボリュームアップを何とか。劇場版→プロットのみできてる。2月前半を目標に。門倉空はじめました→まあ誰もやってないネタだしやってもいいかなあ的な話。座談会2→今度は女性陣これで2月は終わると思います。他にも一発で、気がついたらアヴァターに召喚されたり、死後の世界の話(inリヴァイアサン)もあるのですが、微妙なので。それだったら凍結した、初体験で出来ちゃったKさんとRさんの話の方がまだネタに出来ると思うので。それ以降はネタを思いついたら投稿って感じで。2年近く凍結しているSHUFFLE!ネタをいい加減書かないとやばい。というわけで見てくださる方よろしくお願いします。