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No.41064の一覧
[0] ゼロの使い魔ゼノバース[火口](2015/03/19 02:47)
[1] プロローグ1:トキトキ都のサイヤ人[火口](2015/03/19 02:49)
[2] プロローグ2:改変された歴史[火口](2015/03/19 03:28)
[3] プロローグ3:さらば異世界介入者[火口](2015/03/19 17:59)
[4] プロローグ終[火口](2015/03/19 19:11)
[5] 1-1:物語の始まり[火口](2015/03/19 22:49)
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[41064] 1-1:物語の始まり
Name: 火口◆6dffaa55 ID:8cd0b80e 前を表示する
Date: 2015/03/19 22:49
 結局、あの後は混乱していた才人がルイズに殴ってくれと言って、殴られて気絶させられてしまった。
 あの時のルイズの戦闘力は7を記録、プロボクサーのパンチ並の威力で殴られた才人は怪我がないだけですごいと思う。
 才人を抱き上げてルイズの部屋まで移動させたのはプラムである。

「ちょっと! そこのあんた! こっちに来てこのアホを運ぶの手伝いなさい!」

「あ、プラムさん、いろいろと聞きたい事があるので、終わったらでいいので私に会いにきてください!」

 不躾だなぁとか、失礼だなぁなんて感想は抱かないプラムは快く才人を担ぎ上げてルイズの部屋へと送ってあげたのだ。無論、コルベールとの約束も忘れてない。

「その、あんた。えぇっと」

 そう言えば自己紹介どころか、名前すら聞いていなかったなと頬を赤くするルイズと

「あたし、プラム!」

 名前を知らないなら自己紹介!
 と単純で元気いっぱいなプラムの返答。

「プラム、ありがとう。私はルイズ。あ、あのね……ちょっとカッカしてて失礼な対応をしちゃったわ」

 お礼と少しばかりの謝罪がルイズから発せられる。
 ルイズは感情が先行する事が多々ある、後々後悔したりとかもするのだが、素直にそれを態度にも言葉にも出せない少女だ。
 だがプラムはよく言えば純朴、悪く言えば馬鹿なので、誰かが失礼な対応してもそれに気が付かない。
 気が付かない所か常人なら激怒するような物の頼み方をされても「あ、困ってるんだ! 助けなきゃ!」なんて考えてしまう。なのに、悪人は手伝った事がないという妙な嗅覚まで持っている



「どういたしまして!」

 太陽のような笑みで返事をするプラムに、ルイズは思わず頬を朱に染めた。
 ルイズの身長は155㎝、プラムの身長は驚きの149㎝だ。本人は150㎝といって聴かないが、149㎝である。
 身体測定で背伸びしようとしてトランクスに怒られた事もあるくらいだ。

「あ、あんた……悪い人に騙されちゃだめよ?」

「うん!」

 この世界最強かもしれない小動物相手に、ルイズはついつい、姉のような母性を覚えてしまったのだ。
 疑う事を知らないプラムと誰かを可愛がったことのないルイズのコンビは中々いいように思えた。
 が、ルイズの視線が思わずプラムの胸部へと注がれる。
 自分とは違うたわわな果実、推定戦闘力Dのプラムを見てルイズの気が膨れ上がる。

「やっぱり騙されちゃえばいいんだわ!!」

 奇声をあげながら襲い掛かってくるルイズと

「ええー!!」

 完全に気を抜いてた為にのしかかられるプラム。

「お前の血は何色よー!!」

「赤!!」

 二人の争いはとにかく不毛だった。
 こんな小動物のなりをしていても、プラムはサイヤ人である。子ザルでもサイヤ人。
 あっという間に形勢逆転し、ルイズを思い切り擽っていた。

「あ、あのー?」

 そして、いつの間にか目覚めていた才人が楽しそうな二人に遠慮がちに声をかける。

「オッス! あたし、プラム!」

 笑い過ぎてぐったりしてるルイズを放置し、プラムが元気よく挨拶をする。

「あ、俺平賀才人です」

「知ってる!!」

「そうっすか……」

 才人はプラムを変な人だと印象に残した。

「あ、あの! ここはどこなんすか!? なんか窓みると月が二つあるし! なんかルイズはメイジとかお菓子の会社みたいな事言ってたし! 禿のおっさんが空飛ぶし!」

「え、えっと……り、理論は知ってる!」

「理論しってるのか、すげーな。じゃ、なくて!!」

「月は五つ位ある惑星があるからだいじょぶ!」

「そう言うことでもなくて!」

「あたしもお菓子食べたい!」

「どんどん脇道にそれてる!!」

「空ならあたしも飛べる!」

「嘘つけ!」

「とう!」

「うわああああああああああああああああああ!! マジで飛んだ!? というか浮いてる!?」

 フワフワと宙に浮くプラムを見て、才人が悲鳴をあげる。
 当たり前だが、クレーンもワイヤーもなく空を飛ぶプラムを見て、才人はここが異世界だと確信する。最も、ベッドで息を整えていたルイズもプラムを見て驚愕するのだが。

「あ、あんた。杖無しでどうやって空を……」

「……えーっと、こう体内の気を同じ方向に向かって流して」

 ルイズの質問から数秒程間をあけてしどろもどろになりながらも、プラムは一生懸命説明する。

「うん、解らない事がわかったわ。ありがとう」

「ルイズは賢いなー!」

 嫌味でもなんでもなく、本当に心から感心するプラムを見て、ルイズは大きなため息を吐いた。
 つまりはだ。この目の前にいる女は、解らない事も解らないのだろう。
 コルベールを庇った時、プラムが自分の使い魔かも知れないと考えたが、流石のルイズでもこんな物事を理解するのに時間がかかる人間は、ちょっと遠慮したい。

『プラムさん、これから彼らは色々な事を語り合わないといけないそうです。先程のコルベールさんとの約束を果たしましょう』

 トランクスからの注進がスカウターを通してプラムの耳へと入る。
 どうやら二人にとっても大事な話であり、トランクスからの小言が入ると言うことはこのままだと歴史の改変が起きてしまう可能性があるのだろう。
 プラムはルイズや才人に見えない様に頷くと二人に向かって手を上げる。

「あたし、コルベールとの約束あるから、行くね」

「そう、わかったわ。ミスタコルベールに失礼のないようにって、もういないわ……」

 ルイズはいつの間にかいなくなったプラムに対して、感心したような、呆れたような感情を抱いた。
 








 
 コルベールはアルヴィーズの食堂内で後悔していた。
 どこからともなくプラムが現れたのはまぁいい、あれだけの達人だ。気配を消すのが上手いと納得できる……出来るのだが。

「よ、よく食べますねー」

 あまりの忙しさに、給仕についてくれた少女、シエスタとか言ったか。
 シエスタが言う通り、食べる量が半端じゃないのだ。
 廃棄する予定だった、貴族の子弟たちが手をつけなかった食事まで出しても、完食しそうな勢いだ。
 厨房では学院が誇るコック達がフル稼働している。

「す、凄まじい食べっぷりですな……あの、異常者を追い払った強さの理由は大喰らいなんですかな」

「ふぃふぁふほー。はひひひほはんへん」

「あ、飲み込んでからで結構です」

 プラムが何者なのかと聞きだす為に、色々と考えてるコルベールと。
 コルベールにご飯を奢ってもらえてうれしいだけの何も考えてないプラム。
 その対極的な二人の間に立つシエスタはプラムの食べっぷりに目を白黒させるのだった。


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